日銀の政策継続を好感!?:7月21日(木)後場

日銀の政策継続を好感!?:7月21日(木)後場

日経平均株価¥27,803(△¥122)

買いの手が緩まない後場。日銀の政策継続を好感!?

後場の相場概況

後場の日本市場は結局日銀が従来の金融政策を継続しただけで、新しい政策を出してこなかったことに対するある意味では安心感!?があったのか、堅調にジワジワと上昇して行ったという感じ。そこには個人的に強烈な違和感があって、日銀のやろうとしていることは、円安誘導だけなんじゃないか?という気がしてならないんだよね。

金融緩和が始まって以来、終始日銀の緩和政策は失敗続きだったと言っても過言ではなくて、強いて言うならば株価偏重と、金融機関の過保護によって、マネタリーベースは増加するものの、市場へのマネーサプライは一向に増加せず、金融機関の外債投資や貸付によって米国バブルの片棒を担いだだけというお粗末な結果になった。

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日銀がどう言い訳しようが、現行の金融政策を見ればわかる通り、物価上昇を円安によって実現するという実体経済とは別次元のテクニカル手法によって実現するのが基本姿勢であると金融政策決定会合があるたびに思い知らされる。

日銀は黒田総裁の弁ではないけれど、円安は日本経済にとってプラスという数字上のレトリックを妄信しているんだろうね。それはつまり昨年までの米国経済の成長を完全否定しているに等しくて、日本は円安だ!みたいな信憑性のないロジックに侵されてるんだろうね。

企業は、円安になれば仕入れ価格が上昇するから、当然コストカットの嵐が吹き荒れる。そうして経費を削ることで決算をドレッシングするのが常で、その結果賃金が上昇せずに今日の実態がある、とは考えないんだろう。

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いよいよECBは0.500pの利上げに踏み切った。欧州圏の経済がリセッション入りしているにも関わらず、物価上昇を止めたいという一心で決断したのだと思う。これから欧州は冬に向かって極めて厳しい景気後退にみまわれるということも分かったうえでの結論だよ。

欧米の経済は確実にリセッションになる。そうなれば日本経済の方が優等生だと言いたいのか?もうまるで意味がわからないよね。

後場の取引とポジション

1570 日経レバ ¥14,440(△¥110)
空売平均)¥14,402×1880(含み損¥72,000
日経平均の目標が¥28,000前後と睨んでるから、売りポジションを建てるにしても最悪は三段階くらいを覚悟していたから、勝負になるような建玉にはならなかった。しかし、今夜の欧米市場は流石にECBの0.500p利上げがサプライズになって、下落の大きな要因になっているね。

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勿論ザラ場中はそこまで考えられなかったので、あくまでも需給だけを考えてのポジション建てだけど。ただし、昨夜の米国市場でイタリアの政変を嫌がったのを見逃していなかったからね。今夜は何も経済指標がないので、ECB理事会も多少は意識したけれど。

さっきまで船株の上方修正でビビってたけど・・・。


9983 ファーストリテイリング ¥80,020(△¥470)
空売)¥80,000×800(含み損¥16,000
ファストリの¥80,000という水準にはいささか呆れた前場だったけれど、後場は地合いが堅調で再び¥80,000を取ってきそうな雰囲気だったので、ジャスト¥80,000に売り玉を建てて待ち構えた。

この株価の水準は、ファストリ1社で日経平均に対するウェイトがなんと10%を超えるんだよね。要するにもはや日経平均はファストリとエレク(エレクは5%)でほぼ決まるという・・・。そうなれば、日経レバは売り建てるし、流石にファストリもこれ以上引っ張るのはどうかな?という水準と見て、売り勝負してみた。

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最近の日経平均の動きが分からなくなってる要因の一つは、ファストリのサプライズ決算だったことは言うまでもない。あれから日経平均の動きがおかしくなったと俺は感じてるんだよね。日経平均ってこんなことでいいのかな?っていつも思うよ。


本日の収支(前場・後場合算):+¥4,400,000


雑感彼是

今日は流石に堅調な後場の動きの中で、大きなポジションは建てられず、結局日経平均に限定したポジを2本建てただけ。この相場の動きがあまりにも不可解、難解で、全く手が出ないと言うこともある。

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けれどもこの戻りで日米株式市場が底打ちした、などとはとても考えられないんだよ。なるほど、インフレに対する中銀の態度は見えてきた。今夜のニュースでいよいよECBもインフレに立ち向かわないとヤバイという態度を明確に示してきたと思う。

それは欧米ともに、景気悪化させてでもインフレを止めるという決意であって、その意味では景気は完全に悪化に向かうんだよ。今以上にね。

そんな中で、中国経済が、本格的な崩壊へと突き進むんでいるわけで、もう中国は流石に止められないよね。株式市場はこれからエネ不足や中国経済の悪化を嫌でも織り込まねばならないわけで・・・今回の景気減速は、そんな生易しいものじゃないと思うんだけどね。

まぁ、そろりそろりと打診的に売り玉を建てて、勝負する位置を探らないと・・・。