気になるレーザテックの反応と・・・6月7日(金)寄り前

気になるレーザテックの反応と・・・6月7日(金)寄り前

おはようございます^^)

まず、この記事に関して個人的に疑問に思う点を書きますが、もしかしたらポジショントークになっているかもしれないので、確定的な断定はしませんし、出来るだけの情報もないので公になっているものをピックしての感想となります。

スコーピオンが指摘したレーザーテックの不正会計疑惑および情報開示の欠如に関する指摘は、これはもう同社にとっては「とうとう・・・」という感じだと思う。そもそも同社は売り上げが5年で5.3倍(2019年6月度~2023年6月度)となった急成長企業であり、5年間の純利益合計は約1070億円になる。

その間に棚卸資産は187億円から1520億円になり差し引き1333億円増加していることになるし、しかもこれらは原材料在庫と仕掛品在庫であり、完成品在庫ではない。メーカーとして営業利益率が異常に高い同社だから、完成品のない棚卸資産の評価額は相当に低いはずであるから、実際にそれだけのコストがかかっていると会社は主張している。

その5年間では現金預金が約166億円増加し、固定資産は約302億円増加している。

ちょっと待てよ、現実問題としてキャッシュフローを考えると、こんな神業的な経営ができるのか?っていう素朴な疑問は否定できないところ。ちなみに計上されている資産は2019年6月度約500億円だったものが2023年6月度には約2715億円になっていて差し引き2215億円も増加してる・・・。

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もちろんBSの借り方にはバランスするだけの根拠が計上されているはずだけど、これは数字合わせに近いものでない限り、現実にはとても回せるものではない気がするけどね。これを回すには、どこからかジャブジャブのキャッシュを持ってこないと商売としては成り立たない気がするし、ひと昔前ならば手形乱発してキャッシュを確保する、みたいな禁じ手をやらないと無理ってことにもなりかねない。

こうした指摘に対して、同社はほとんど何も答えていないことが問題なのだと思う。粉飾かどうかは分からないけれど、過剰な棚卸資産の計上は、財務内容をメチャメチャに混乱させてしまうことは明らかだと思うんだよ。しかも2023年6月度の1520億円の仕掛品期末在庫は、40%と極めて高い営業利益率を考えると売り上げベースでは一体いくらになるのか?ってこと。優に1.5年分くらいの売り上げに相当したりしてね。

まぁ、スコーピオンが弄りたくなるのも分かるしね。けど監査法人が監査しての数字だから、いままでは何の疑問もなく、凄い会社!エクセレントカンパニーだ!ということで、慢性的にプライムの売買代金が首位という大・大・大人気株だからねぇ・・・。ごめんなさい!なんて大幅に減損でもされたらとんでもないことになるし、日本市場の腰を完全に折るほどの影響が出る。

問題は同社の株式を保有するパッシブ投資家の判断だと思う。アクティブファンドなんかはもう投げたと思うけど、その意味では今日の株価の動きは大注目だと思うんだよね。同社はまったく株主に対する明確な説明をしていないから、その意味ではあまりいい結末は期待できそうにない、というのが個人的な感想です。

極極一般論からすると、メーカーが僅か1年で68%売り上げを拡大するって、とんでもないことだよ。人員や生産設備を比例的に拡大しないといけないわけで、開発ピッチも早めなくてはいけない。そんなことが最先端の半導体業界で出来るの?って感じ。まぁ、NVIDIAはとんでもないことになってるけど、レーザーテックも同じファブレス企業・・・。なのに仕掛品在庫が年間売上分積み上がるって・・・。なんじゃそれ!

という感じです。

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というわけで今夜は雇用統計ナイト。何やら胡散臭い発表を米労働省労働統計局が発表してるけど、いまさら何を言ってるんだ!って感じ。

年初にも統計基準を変更するとか、変なことをやってたけど、今回はこれかよ!これって景気がヤバイから大統領選挙に負けそうだからなんとかFRBに利下げさせたいという思惑かよ!ってね。

だから今の米国の経済指標は信じられないんだよ!

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