サイバー戦に突入で時代が軋む!歴史が変わる米国大統領選挙
- 2020.12.12
- 放言
YOUTUBEの言論弾圧・言論封殺は、自由の国アメリカがメルトダウンするならば、大きなトリガーかもしれない。それは今、香港で起こっている民主化排斥と全く同じ情報封鎖であり、もっと言えばグレート・ファイアウォールによってネット封殺している中国共産そのものだ。
YOUTUBEはGOOGLEの傘下になったけど、中国共産党のように競合相手が存在しないような地位になれば、なぜか独善的な行動を始めてしまうのは、仕方のないことなのか?と言いたいよ。寄らば大樹(GOOGLE)の陰ということで、YOUTUBEはいままで、右も左もすべてを包括してその中から収益を上げてきた企業だろう。にもかかわらず、ここで方針を180度転換して、自身の立場を主張するプラットフォーマーになった。いや、そうなると自ら宣言したわけで、それは一見して米国通信品位法230条に即したもの、と主張しているように見える。
この230条は、ネットメディアに対して「インターネットメディアは第三者によって提供されたコンテンツに対して、一部の例外を除き法的責任はない」と規定している。YOUTUBEで考えるならば、今回の大統領選挙において12月8日時点でバイデン候補が当選に必要な270以上の選挙人を確保した以上、トランプ大統領が勝ったとする動画は虚偽の情報であり、有害なも(一部の例外)のと判断する、と言いたいのだろう。
ここの今回の大統領選挙の本質がある。法的に確定していないにもかかわらず、ある種の慣習(大手メディアの報道)に従った選挙結果の判定を真とし、トランプ大統領勝利の可能性が伸されている事案を偽と決めつける独善的な態度こそが、反トランプそのものだ。
230条は、社会に対して明らかに有害と思われる残虐なもの、チャンルドポルノやリベンジポルノといったコンテンツを管理することは求められている。しかしその基準はあいまいなままで、今米国では大いに議論され問題視されているという背景もある。
今の時点でトランプ大統領が勝利した、と言えばそれは作為的な虚偽動画と認定できるかもしれないが、大統領選挙の不正を問題視し、司法で争っている状況を報告し、トランプ大統領が勝利するためには、・・・が必要とする動画を削除したならそれは明らかに言論の封殺だろう。
現時点でトランプ大統領が訴えている選挙不正に関して、テキサス州検事当局が、ジョージア州、ミシガン州、ペンシルベニア州、ウィスコンシン州を連邦最高裁に提訴し、この訴追にミシシッピ州以下全米17州が参加して、なおかつトランプ大統領自身も連名で原告に名を連ねるというこの裁判は米国の連邦制そのものの是非を問う極めて重大なものとなった。
歴史的に見てテキサス州は、かつてメキシコから独立した連邦の中では唯一の独立国家として、合衆国に参加したという独特のアイデンティティを持っている。もとよりアメリカ合衆国は50州の連邦制であって、各々の独立した権限は国家並みに保証されている。ゆえに、アメリカを形作る連邦制とは唯一合衆国憲法が拠り所となっているので、連邦間(各州間)の平等性、公平性を担保することがアメリカ合衆国を維持する基本になる。
従って、連邦最高裁判所のこの事案に対する判断は、今後アメリカ合衆国の連邦制を維持できるか否かの試金石である。
そして無下にこの訴訟を審議することなく棄却するということになれば、米国は連邦制が維持できなくなる可能性、さらには完全に分断されてしまう可能性さえある。
そうした米国にとって極めて重大な局面であるにもかかわらず、そこで仮にYOUTUBEがいうような判断基準で言論を封殺するのであれば、もはやネットメディアでさえも大手メディア同様の偏向姿勢になるということであり、世界中の個人が自由な言論の場をほぼ完全に失うことを意味する。まさに中国における共産党支配そのものではないか?
2020年も年末に至り、新型コロナに明け暮れたとんでもない厄年になったわけだが、そこがまさに歴史の激動であって、おりしも勃発した情報戦争という新しい戦争の形の体現になろうとは・・・。
軍事兵器で戦う一昔前の形とは異なる、新たな情報戦、言論戦、いいかえるとサイバー戦争が勃発しているという瞬間に我々は生きている。民主主義の軋む音が聞こえてくる。
今後の世界の運命を決める凄い戦いの最中だと認識している。
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