米国債10年物金利上昇が止まらない要因?

米国債10年物金利上昇が止まらない要因?

米国債10年物金利が高止まりしているねぇ・・・。CFDはダウだから、長期金利上昇の影響はほとんどないと言ってもいいわけだから、1.737pのレベルでも$33,000はキープしているよね。日経平均CFDは▲¥120とか、その程度で¥30,100はキープするぞ、みたいな体勢は取れている。けれども、あと1時間足らずで市場が寄り付くわけで、その後投資家のセンチメントが反映される形になったときにどうなるか?だろうね。

こんな状況の米国市場を見ていて、ふと思ったけれど、FRBはもしかしたか金利上昇を敢えて止めることなく、株式市場の過熱感を冷やそうとしてないか?

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パウエル議長の発言には矛盾がある。いまの状況は企業間で非常にばらつきがある、とか金利上昇は好景気の裏返しだ、とか言ってるけれど、景気が好調であるならば200兆円景気対策は必要ないだろうし、景気が良くないから・・・例えば雇用も全然戻っていないし、物価上昇も一時的と見ているし・・・。となるとどう考えても金利上昇が先行してしまうとそのこと自体がインフレを助長してしまうわけで、金利をコントロールしないのはどう考えても弊害の方が大きいのでは?と思ってしまう。

それらを含めて、「金利上昇は景気回復の証」としてしまってもいいのだろうか?という疑問だよね。なので債券市場を牽制する意味でも、ここはたとえ僅かであっても国債買い入れ予算を拡大すべきだったと思う。でないと、このままだと長期金利はまだしばらくは上昇し続けるかもしれない。

もう一つ、米国の金融機関による国債の買い入れや保有は一定以上は資本規制されていたわけだが、新型コロナ禍で自己資本率の劣化を防ぐ特例として大幅に買い入れ・保有を認めてきたんだよ。それが3月末で期限を迎えるわけだ。それで今回のFOMCでそのことに言及してこなかったことで、恐らく予定通り特例は期限を迎える、という市場のコンセンサスが出来上がりつつあるのかもしれない。

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だから銀行もいま、国債を売却しておかないとまずい時期になっているわけで、その売りがこの長期金利上昇の原因かもしれない。2月には5兆円あまりの米国債を売ったとするヘッジファンドがようやく名乗りを上げたけれど、いまは大手銀行の可能性がかなり高いと思うね。

となると、まだ来週いっぱいくらいはこの10年物国債の上昇は止まらない可能性が高いと思う。それで株式市場がどういう反応を見せるのか?が問われる今夜の米国市場と言うことになる。それでも、HYGでさえ急落するような動きは全くないし、FRBは余裕でこの動きを見ているんだろうと思うけど。

日経がリーク記事を掲載したとはいえ、明日には日銀が正式に詳細を発表するだろうからね。日本市場は明日にでももう一波乱ありそうな感じがする。なのでこの週末は無理してポジを持ち越さずに静観してみようかな、と今は考えてるけどね。多分今夜は、先ほどの高値金利1.750pを超えてくる場面がありそうだから、要注目だ。

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