とうとうサイボーグ！？みたいな気分

今回はかなりの大きさでの開腹手術となったわけで、やはり前回の腹腔鏡による全摘術と比較すると「はるかに大変だろなぁ・・・」とある程度覚悟していたものの、案の定かなりキツかったよ。というか10日目の今日でも前回の腹腔鏡手術時の3日目くらいの感じがするほどだ。

まぁまぁ、それにしても術後の翌日の状態（胃液ドレナージ用チューブ、酸素チューブ、尿管、心電図、点滴ライン3本）というICUの状態を考えるとよくぞまぁ、こうしてPCに向かって入力出来てるなぁ・・・と感心するよ。一時は何かあったら・・・と考えて、入院の前週には自分で出来るだけの整理をしておいた。そしてもしも何かあったら、ということで、女房に独立したPCに整理してあるフォルダを空けて対処して欲しいというくらいのことはしておいたけど・・・、現実にはそんなことじゃ全然足らないんだろう思ったよ。

と言うことは、結局まさかの事態なんて（状況的に）許されないってことだよねぇ。

患部の状態は予想以上に悪かった？

さて、病気の状態などは個人差が大きく、あまり書いても仕方ないとは思うけれど、俺の場合は、まず11歳の時の盲腸手術の術後があまり良くなかったために普通以上の内臓の癒着が激しかったということがある。その影響で前回の腹腔鏡の時にも術野を確するだけでも大変な思いをしたと聞いたけれど、今回もご多分に漏れず相当悪戦苦闘したらしい。もちろん、同じ病院での手術だから情報もきちんと共有してくれていみたいだが、それでも開けるまではレベルが分からないという部分がある。

とにかくこうして置換できる体制づくりにかなり時間を要したと聞いたんだが、そうなって初めてリアルに置換するエリアとか、どの位置はどんな縫合をするとか、もっというと極力血管内のスラッジ（コレステロール？）を飛ばさないように処置する方法とか、決められるわけだよね。

実際瘤のバルーンが凸凹で不安定だったこともあって相当広範囲に、下はY字に別れる分岐点を含めての置換となったわけで、術野は思い切り広くなり、結局傷口は32センチ程度になった。

手術は予想以上にスムーズだった？

どの総合病院や専門病院でも同じようだとは思うけれど、これくらいの手術では主治医（執刀医）、第一助手、第二助手というチームで当たることが多いらしいけどね（そうした呼称かは分からないけれど）。ここで前回の（胆嚢全摘手術）時にもそんなことを書いたような記憶があるけれど、今回のKドクターも相当に変わってるというか個性的というかね、そういう人物だった。

外科医は個性的な人が多いと何度もそういうことを聞いてきたけれど、今回は「なるほど、変わってるわ」みたいなね。もう一度、このドクターは変人？なんて思うともうダメなのよ。毎日回診があって話さなきゃいけないわけで、でも当方は32センチも腹を切ってるわけで、とても笑うなんてできやしないの。でも、いくら我慢しても回診後に笑いが込み上げてくる。

そういう笑いって、当人は至極真面目にふるまってる結果であることが多いから、堪えようがないのね。でも今日の退院前の回診で、この主治医が初めて「オペ、上手く行ったんで安心して」と言った。「今頃言うのか？」って突っ込みたかったけど、結構真面目な表情だったのでやめました。

第二助手の女性のドクターは「結構長かった（8時間程度）けれど凄くスムーズでした」と言ってくれたしね。

徐々に体調を戻しつつ・・・

ドクターともじっくりと話し合ったけれど（個性的な今回の手術のドクターではなくて、従来の主治医）、やはり大きく開腹した手術と言うのは、なかなか油断が出来ない部分がある、ということ。とにかくリハビリを積み重ねて最低でも1ヵ月程度は慎重に（しかも腸を動かすように）生活すべきという事なので、その通りにしてみるつもりではいます。

けれど基本的に人工血管の置換は、食生活の改善で十分で気を付けてリハビリすれば、今まで以上にスポーツも普通に可能ということ。そして、意外かもしれないけれど、消化器系がきちんと動くか否かで決まってくるということなので・・・。

そのほかに自分の場合は、膀胱癌との兼ね合いの中で、年四回程度の術後検診と言うことなので、基本は年8回の検診義務が課せられた、みたいなことになったわけだけど。

そして何よりも、腹部大動脈瘤の人工血管置換で最も怖い合併症は、癒着による腸閉塞だからね。痛いけれど我慢して動かないとダメなんだよね。

とりあえず、退院のご報告まで。