火中の栗は拾わない:9月22日(水)後場

火中の栗は拾わない:9月22日(水)後場

日経平均株価 ¥29,639(▲¥200)

慎重な国内投資家の姿勢が見えたような相場。敢えて火中の栗を拾う必要はない。

後場の相場概況

中国恒大集団の23日に予定されている人民元建て社債の利払いを履行するという発表で、米国ダウCFDが大きく戻すにしたがって日経平均も反発モードに転じた。株式市場の注目が恒大問題に集中していたので、このニュースで市場は少なからず安心感を得たという感じだが、事は全くと言ってもいいほどに改善されているわけではない。

そしてこの問題の他に今夜のFOMCで、テーパリングをどう扱いのか?が焦点になっているはずなんだが、これも株式市場は50%程度しか織り込んではいないという事なので、発表後は大きな動きになることも予想される。

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つまり今の相場は、目先ではネガティブファクターによって下げている相場であって、イベント通過後は本来の水準に戻る動きになると言うことは、なんとなくわかるけれど、日本市場のザラ場でダウCFDがマイナスからプラス圏に転じ、なお$100以上もプラスするという動きが、どうもしっくりこなかった。

株式市場の見方は、今の状況では今回のFOMCでテーパリングの日程を発表するような、具体的な動きはなくて、相変わらず状況によって年内には開始する可能性が高い、程度のアナウンスになるという前提に立っているのだろう。

だが、今回FRBがテーパリングを逡巡するようならば、(時間的に)絶好のチャンスを逃すと思っていて、その観点でFOMCでは具体的な時期と方法に合意すると考えているために、踏ん切りがつかずポジションを建てられなかった。

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後場の取引とポジション

(取引なし・ノンポジ)


本日の収支(前場・後場合算):+¥3,920,000


雑感彼是

例えば買い玉を建てたとしても、今夜のFOMCの内容が自分の考え通りならば、大きく下落する可能性があるだろう。今後の米国景気を考えた場合、米国投資家はある程度ピーク感を持っているだろうし、中国経済の動向も非常に気がかりなはずだ。

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一方、売り建てた場合はどうか?と言うことになるけれど、例えば日経平均はかなりいいところまで調整していると思うし、今日の動きは完全に下げ渋ってもいるわけで、FOMCが玉虫色の内容ならば、大きく担がれる可能性もある。

つまり、恒大問題が低いけれど一山超えて、FOMCとなった場合どうも確率は半々にしか思えなかったってことだよ。加えて週中での休場は、大きな動きになったとき致命的かな?と思う。今夜はイベントで明日は対応できないとなると、間違えれば一方通行でヤラレル。

こんな時は流石に、勝負する気になれなかった、というのが本音です。

というわけで、持ち越しを嫌った短期筋の売り物が大引け間際にでて、日経平均は▲¥200まで突っ込んだ。けれどダウCFDは全く動かず、日本市場の大引け直後に待ってましたとばかりに買われ始めるという・・・。

ちょっと前までは、CME先物で、そして今は取引時間の断然長いCFDで株式市場を操作するという手法が慢性化しているわけで、この辺りも問題がないわけじゃないしね。

いずれにしても、今日だけは勝負する気になれなかったということだ。