日米市場は連動:10月12日(火)後場
- 2021.10.12
- トレード日記
日経平均株価 ¥28,230(▲¥267)
海外勢は米国景気の減速に相当ナーバスになっているみたいだ。その影響が日本市場へ飛び火!?
後場の相場概況
後場の日本市場は前場の下落後の揉み合いとなった。買い方にとってみればここはパラボリック陽転を意識した強気のポジション取りとなり、売り方は米国経済や中国リスク等の材料に頼った売りポジションと言うことだろう。その意味では、中国上海や香港ハンセンが大きく売られたことも当然意識せざるを得ないわけで、買い辛い地合いだったことは確かだ。
米国市場に関して言うと、金利もマネタリーベースももちろんすべてはFRBの管理下にあるわけだが、FRBがインフレは一時的というスタンスを取っている以上、長期金利は独り歩きする可能性がある。そういう意味では、現在の米国インフレが、コントロール下にあるか否か、意見が相当に分れていると思う。
個人的には、かつてないほどの材料の買いオペによってリーマンショック以来介入を続けてきて、新型コロナ禍でさらなる大量の市場介入をしてきて、なお今のインフレが5%以上で推移しているということは、中銀の限界を感じさせるわけで、株式市場がそのことを意識し始めると、厳しい局面もあり得ると思っている。
また、蒸し返しのように聞こえるけれど、中国恒大集団の破綻はもう決定的で、当局はその影響が金融機関に及ぶのを危惧している。もちろん、業界では連鎖倒産が多発するだろうし、物件価格は暴落すると思う。けれども、金融機関に深刻なダメージとなれば、それこそ中国全土を信用不安が襲いかねない。なので、影響は限定的とするウォール街の見方は、ちょっと甘いかもしれないね。
さて、今夜の米国市場もまた、10年物国債金利の動向に敏感に反応すると思う。そして3Qの企業業績や通年見通し、そして来期見通しがネガティブに出てくることを警戒する相場に入らざるを得ないと思う。そろそろ決算を意識し始める時期だしね。恐らく3Qの米国経済はサプライズ連発になるだろうからね。
後場の取引とポジション
9101 日本郵船 ¥7,670(▲¥30)
買)¥7,620×3000(含み益¥150,000)
空売)¥7,790×3000(含み益¥360,000)
9104 商船三井 ¥6,960(△¥40)
買)¥6,890×3000(含み益¥210,000)
空売)¥7,110×3000(含み益¥450,000)
今日のような相場では、資金がボラの高い船株に集中するかなと思って前場を見ていたけれど、どうも海外勢がなかなか買いスタンスにならないような気がして、ならば、とばかりに後場寄りでもう一度両建てにしておいた。今日の船株の動きは外資がいまだに売りスタンスであるような気がするし、連日の空売り比率もそれを物語ってると思う。だとすると、この75日線の攻防は、一度割り込まないと先には進めない気がし始めた。でもどうしても買いの3000株は生かしたいというのもあって・・・。
6501 日立 ¥6,529(▲¥59)
空売)¥6,563×4000(含み益¥136,000)
6758 ソニーG ¥12,330(▲¥55)
空売)¥12,345×4000(含み益¥60,000)
船株の他に後場寄りで売り建てたのが日立とソニーG。とにかく米国の長期金利が上昇すると円安に向かうんで、自動車が売れないんだよね。すでにドル円は¥113台になってるし・・・。で、売れるかもしれない銘柄ということでこの2銘柄。このところ好調に上昇していただけに、需給でも売れるんじゃないかと思ったけどね。どうだろうね。
8035 東京エレクトロン ¥46,530(▲¥280)
空売)¥46,530×1000(変わらず)
6857 アドバンテスト ¥8,740(▲¥300)
空売)¥8,740×4000(変わらず)
6920 レーザーテック ¥23,230(▲¥230)
空売)¥23,230×2000(変わらず)
例によって半導体関連は、米国長期金利上昇を見込んでの引け成り売り。ところが大引け後、ちょっと10年物金利が嫌な動きになってるねぇ・・・。これでストンと来ると、米国市場が戻りに入ってしまう可能性が在るんで、そうなったら半導体だけでなく船株以外は全滅だなぁ・・・。まぁ、チャートからしてここで売り建てるってのは自殺行為なんだろうけど。需給ならありかもというのは甘いかな?
4063 信越化学 ¥19,030(▲¥115)
空売)¥19,030×2000(変わらず)
まったくとんでもない弄られ方をした信越化学だけど、日経平均同様に行って来いになって戻りに入ってるんで、これでようやく普通の相場になるかなと。そういう意味では、ここは米国経済の動向からして売りでいいと思うのでね。
6954 ファナック ¥22,800(▲¥385)
空売)¥22,800×1500(変わらず)
さてこちらは中国銘柄。中国経済は厳しい状況に陥っていて電力不足で工場の操業もままならない有様。そんな状況で設備投資が積極的に行われるかな?っていうと・・・どう考えても売りで少しは水準訂正して欲しい銘柄の一つ。ちょっと前のファストリと同じ。
6532 ベイカレント ¥46,250(▲¥2,650)
空売)¥47,100×400(含み益¥340,000)
空売)¥47,050×600(含み益¥480,000)
9983 ファーストリテーリング ¥71,110(▲¥2,410)
空売)¥71,540×400(含み益¥172,000)
水準訂正と言えば、今の日本株で理不尽なのが、電通とかリクルートとかね。その意味ではベイカレも評価され過ぎ銘柄の筆頭になってるしね。コンサル界のダイキンみたいな・・・(苦笑)ファストリは、米国の規制で海外勢が買い辛くなったんで、もっぱら日経平均誘導銘柄いなってるし・・・。
本日の収支(前場・後場合算):+¥4,880,000
雑感彼是
今日のポジションの勝負処は、今夜の米国債10年物金利が上昇するか否かにかかってる。その意味では金利上昇だと、半導体関連は売りでUFJは買いとなるし、金利低下だとその逆になるってこと。それともう一つは、ダウの下げ幅に日経平均CFDが連動するか否か(上昇の場合も同様)だと思った。
なので、10年物国債金利は上昇と見てるし、今日のザラ場で昨夜の日経平均とダウが連動しなかったことに対して否定的だったから、今夜は連動するだろうということ。その辺を考慮して建玉をしたつもり。
これも何度か書いてるけれど、今の相場は個別のファンダメンタルズでは勝負できないと思ってるんで、そういう意味では指数しか勝負処がない気がするし、変動要因は必然的にマクロ要因になるだろう。
で、個別のボラを金利や原油、はたまた雇用やGDPで考えるのは違和感があると思うかもしれないけれど、とにかく米国市場が完全に需給相場に入ってるし、日本も岸田ショックで需給が優先される相場だろう?こういう時って一番荒稼ぎするのは外資だからね。基本外資は個別はどうでもいいみたいだから。
年々、個別の仕手株が減ってるのもその傾向のせいだろうね。もっともそれが金融ジャブジャブ相場なんだろうけど。
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