利食い先行相場:11月2日(火)
- 2021.11.02
- トレード日記
日経平均株価 ¥29,520(▲¥126)
前場・後場ともに利食い優勢。FOMC警戒感もある?
本日の相場概況
とにかく昨夜の米国市場が強かったの一言。三市場のいずれも日本時間で2日3時頃までは、典型的な天井サインか?という日足になっていて、これでFOMC警戒感から急落もあり得るということを予感させるのに十分っだったが、そこから引けにかけて急上昇したことで、天井感が見事に消え去ってしまった。
米国経済はインフレによる悪影響は随所にみられるものの、企業の収益力は3Q時点では衰えていないことが決算発表から確認されつつあることが、こうした強気相場の要因になっていて、しかも米国経済の70%を占める個人消費が、少なくとも11、12月のクリスマス商戦で強含みということも追い風になっているのだろう。
懸念されるサプライチェーンのボトルネック問題も、来期にかけて徐々に解消されるようならば、さらに企業業績にとっては追い風になるという計算も働いているに違いない。
3日に予定されているFOMCは、恐らく11月か12月のテーパリング開始を発表するだろうけど、この件はすでに株式市場では織り込み済みと言われている。もちろん今回のテーパリング開始は、株式市場にとっては直接的な影響はほとんどないかもしれない。しかし、金利には大いに影響が出るはずで、そのことが株式市場に波及する可能性は十分にある。
当然のこととして今の米国市場は三市場ともに史上最高値圏にあって、売り圧力は相当に強まっていると考えるべき。だから、何かしらトリガーとなるような出来事があると、大きな下落局面を迎える可能性も考慮しないといけない。
さて、そんな米国市場の状況を受けて、出遅れ感の強い日本市場は、自民党の総選挙における実質的な勝利を好感して△¥754と大幅上昇して迎えた今日、利食いになったものの僅かに▲¥126で踏みとどまった。こうなってくると、11月株高のアノマリーが俄然意識されるところで、日本株単独で見れば、買いで十分に勝機があるかもしれないけれど、同時に米国市場との連動性を考慮すれば、ここで買い向かうのはかなり勇気がいる。
今日はそんな投資家心理を反映したようなそうばだった。
本日の取引とポジション
今日はプライベートで多忙な一日と言うこともあり、終日ポジションを建てるのを躊躇った。しかも肝心のFOMC当日である明日3日が文化の日で休場となるために、ポジションの持ち越しが非常にいやらしいタイミングとなっている。
相場の上下を考えると、テーパリングだがイベント通過で上昇という場面と、金融政策の展開期ということで利食い優勢となり下落と言う場面の双方が、同じような比率で考えられると判断し、結局ポジションを建てるのを見送った。
1日の時点で日経平均のEPSは¥2,070(今日で¥2,076)で、1日の引け値(¥29,647)ではPER14.32と特別に割安感がないことも気になったし、相変わらずの原油高の悪影響もこれからが本番ということも気にかかる。
以上のことから今日はノーポジのまま、FOMCを迎えるのが正解と決めた。したがって今日の取引とポジションはありません。
本日の収支:(変わらず)
雑感彼是
今の日本市場の無茶苦茶ぶりを表すような決算後の急落を喰らう銘柄が相次いでいる。好業績であっても通期の上方修正であっても容赦なく売られるという意味では、例えば6752パナソニックなどは良い例だったわけだが、今日もちょっとそれはないんじゃ?という場面を演出してしまったのが、8031三井物産だった。
場中(14時)の決算発表ということで、大きく反応するのは分っていたものの、原油を筆頭にコモディティ市況の大幅上昇やインフレの影響も手伝って2Qは爆益で着地した。そして通期を大幅に上方修正したにもかかわらず、いきなり売り物が涌き出てきて4%の下落となった。
株価が高値圏にあったということは理由にされても仕方ないにしても、今日の引け値はPER6.56水準であって、本来売られる筋合いはさらさらないと思うが・・・。
そしてもう一つ引け後に注目の5401日本製鉄の決算発表があった。内容は爆益・通期大幅上方修正、増配とプラス要素満載で着地したわけだが、ザラ場では75日線を割り込む陰線となっっていた。いまだにPER5.01の水準であることを考えると、再度上値を追う、大幅GUと考えるのが一般的だと思うけど、いまの状況ではこれでも売られる可能性が否定できないから怖い。
というわけで、今後4日のトヨタを筆頭に決算発表は来週にかけてピークを迎えるわけだが、11月の株高アノマリーと言えど、日経平均が順調に上値を追うのか否かは結構微妙なのではないか?と思ったりする。
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