米国市場再暴落！やはり死んでいたか！？

今までは、何かあるとFRB頼みですべてが済んだ。FRBは市場の期待に応えるように金融緩和をジャブジャブすることで、株も、債券も、そして景気さえも持ち上げてしまったわけだが・・・考えてみるとそういう力業が通用しなくなってしまったからインフレになっちゃったってことだろう？FRBはいうなれば、史上最悪の過ちを犯してしまった後だから、それが今までのように、自信をもってマーケットに働きかけても、所詮は慌てふためいて金融引き締めをやることに変わりはないわけで・・・

加えて経済指標に陰りが見え始めると、どうしても金融引き締めの悪影響に感心が及ぶよね。中でもとりわけショッキングだったのが米1－3月期GDPが-1.4％とマイナスに転落したこと。1ー3月期と言えばいまだFRBは金融緩和の真っ最中だったわけだからね。ならば米4－6月期はどうかというと、状況からしても恐らくマイナスだろう。となると2四半期連続のマイナスとなれば正式にリセッション入りと認定されてしまうことになる。そして今度はその只中で0.500pの利上げをこれから年内継続して行い、なおかつ大規模なQTが6月から開始されると言うことになると・・・。

昨夜のパウエル発言が0.750pの利上げを否定したというだけで、カーニバル（祭り）のごとく買い向かうというのは、個人的にはどう考えても無謀としか思えないんだが・・・。加えて、今回のFOMCの金融引き締めでインフレを鎮静化できないとマーケットが判断すると、今度はFRBに対する信頼感が決定的に損なわれるかもしれない。

23：35現在、まだ寄り付いて1時間しか経っていないが・・・

昨日暴騰で今日は暴落・・・こういう一方づいた値動きをする相場はやはり厭らしいねぇ・・・。

さて、FRBも中銀の威信がかかったこの局面だけど、それ以上にヤバイ事態に陥っているのが日銀だ。黒田総裁は2度の金融政策決定会合で、従来の金融緩和の維持とさらにYCCを強化する一環として10年物国債金利を0.250％で連続指値オペをしたばかりか、これを常態化すると宣言した。すなわち、今後10年物国債は0.250％に達した場合無制限で買うと宣言したわけだよ。

巷では米国が利上げフェーズに突入している中で、日銀が無制限指値オペをすると日米金利差が拡大し、円安が加速すると大いに話題になったけどね。もちろん、今夜の米国債10年物金利は早速昨夜のFOMCを受けて3.040％まで急伸しているから、当然ドル円も￥130.200水準まで円安が進んでる（23:45現在）。

なので、米国市場が大暴落しているにも関わらず、案の定日経CFDはプラスで推移しているんだよ。

日銀は「円安誘導のために金融政策しているのではない」と大見栄を切ったわけだが、その裏で「円安は日本経済にとってプラス」と言い放ち、急伸する円安を肯定して見せた。その日銀が現状の政策を継続するもっともらしい理由として、日本の住宅ローンの7割が変動金利であり、利上げをすると消費に影響が出るために出来ない、というのがある。また今後発行される赤字国債の金利負担増を回避するため、という理由付けもあるが、どれも真っ赤な嘘、詭弁だろう。

現在日銀の長期国債保有残高は500兆円を超えている・・・。これを簿価（取得価格）で評価すれば問題はないが、（世界標準となっている）時価評価をした場合、利上げをすると簡単に債務超過に陥るという実に危うい財務となっている。その上大量に買い込んだETFもまた株価下落で時価評価されると超過額が拡大することになる。

日本国債は自国消化なので問題はないと主張する意見もあるが、果たして国内金融機関が日本国債の買い支えに動くだろうか？仮に外資が莫大な資金を投下して勝負してくるとすれば、どこかで反対売買を行なっているとは思うが・・・。

FRBも正念場を迎えているが、極楽とんぼの日銀も無制限連続指値オペなどという荒業をこの時期繰り出すと言うことは・・・恐らく相当な危機感を持っていると見る。正念場なのは、FRBではなく日銀なのかもしれないと思う次第。

さて米国市場の暴落が止まらなくなってきた。現在0：15だが・・・

全く予測など出来たものではない！ちなみにわずかだが日経平均CFDはマイナスに転じた！