日米市場連動離脱!日本株独歩高へ!?

日米市場連動離脱!日本株独歩高へ!?

またしても米国でSNS株が暴落の憂き目にあった。スナップチャットが一気に35%安まで売り込まれたけれど、そうした影響はネット広告を収益源にしているグーグルとかメタとかにも影響するかもしれないよね。後はAT&TとかTモバイルUS、ベライゾンと言った電信会社系も売られた。原油関係も売られたんで、何と書く米国三市場は下げたという感じ。勿論利食いも出ただろうしね。

米国市場の落とし穴

さて、何と言っても今の米国市場の戻りと言うのは、6月に底打ちしたとみる向きの買いが主体。大きく下げた後のリバウンドと見れば不思議とまでは言えないけれど、決算も序盤で思った以上に良好ということから、インフレの影響はそれほど強く無くて、もしかしたらFRBが言うようにソフトランディングするんじゃないか?という雰囲気ね。みんな印象としては新型コロナ相場のイメージがあって、今回もここからV字で回復するかも、という期待もあったりするみたいだから。

昨夜のような程よい調整であるならば、まだ戻りを試すトレンドは継続するのかも。でも、それが最大の落とし穴だって投資家が気付いたときにはもう手遅れ、みたなことになると、個人的には思ってるけどね。こんな時は個人はもちろんだけど、大口も一斉に買いポジ(ロング)を復活させる。というか(運用成績を出すために)買いたくなくても買わざるを得ないという大人の事情があるんだろう。底打ちを確認してから買うという慎重派もいるし、もう少し先にリスクを取って行こうというギャンブル派もいると思うけど、とにかく買わないと仕事にならないという感じだよね。

でも、買える根拠をどこに置いているのかが問題なんだと思う。

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株価急落時のパターン?

米国景気はこれからどんどん悪化するのは、みんなが予想していることだし、FRBも意図的にそうやって景気を悪化させることでインフレ鎮静化を図るつもりでいる。米国では今回の決算は中間(2Q)ということで、企業業績が思ったよりも悪化しないのは当然のことだろう?企業は契約で仕事をしているわけだから、契約条件などは急激に悪化しないしね。在庫もあるし、消費が悪化しても損益はそう簡単には悪化しないのよ。

けれどもFRBが利上げを始めて、0.250、0.500、0.750ときて今回も0.750を見込んでるけど、3Q以降はそろそろ業績に影響が出始めて、恐らく4Q(通期)では本格的になるという感じじゃないかな。ならば、楽観的に観れるのは今回の2Qが最後になるわけで、弱気派が今年の秋以降株価は下押しすると見るのは、個人的には正解なんじゃないかと思ってる。こういう流れって、いつも同じになるのはなぜだろう?って日頃考えるけれど、今回は景気悪化の只中にいて、株価を見てるわけで「なるほど」と思わせるよね。

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そういう意味で、今回の株価急落を見てみると結構分かりやすい流れなんだと思うよ。いままで株価を押し上げてきた金融緩和が3月で終了して、同時に利上げが開始されたけれど、その時はすでにインフレが8.5%(前年同月比)になっていた。そして6月には利上げ+QTを開始して、そこが株価の底でインフレが天井になると株価は反発し始める。過ぎてしまえば確かに分りやすい推移だよね(その時には分らないんだけど)。

株式相場は実体経済を織り込み始める

これでひと相場は終わりだと思う。インフレ懸念相場は終わり。そして次にテーマとなるような何か重大な懸念が出るまでは、揉み合うかじり高するんだろうけどね。で、次のテーマは恐らく個人消費の失速とか企業業績の悪化懸念になると思う。インフレが少々低下したところで、7%、6%なんて言ってるうちは消費は加速的に悪化するし、その影響が企業業績に反映される。所謂それが本格的なリセッションと言うことになって、そうなると株価はどうなるの?っていう事なんだよね。

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米国国民の可処分所得は、賃上げがインフレに追いつかない以上下がり続けるんだよ。けれども企業業績がそれほど悪化しないと言うことはつまり、消費がそれほど落ち込まないということ。でもそれは、米国経済にとっては最悪の傾向なんだということに、やがては気が付くだろうけどね。なぜなら、好調な消費は可処分所得が減り続けるとそれをファイナンスで補っている証だから。実際米国の消費を支えているのは旺盛な個人のファイナンスだったわけだからね。貯蓄は減り続ける中で、住宅ローンや家賃の支払い、一般的な消費や医療費、自動車ローンがガソリン代等々、足りなければ借りて凌ぐ。これが今後延々と続くわけだよ。

だから、今月のFOMCでFRBが0.750pの利上げとするならば、これはもうFRBの弱腰以外の何物でもなく、去年同様に日和るってことだと、個人的には思うよ。インフレをどこまで抑え込もうとしているのかは分からないけれど、6月に9.1%まで跳ね上がったインフレを、政策金利2.250-2.500でどれだけ抑え込めるのか?って考えると、いまはもっと急激にインフレを抑え込まないと、回復が長引くだけのような気がするけどね。

いずれにしても消費の落ち込みや、企業業績って遅行指標みたいなもので、悪化速度は思ったよりも速いものだからね。そうしたことを株価が織り込んだ時が底なのだ、という意見に俺は賛成です。けれどもそれはあくまでも、インフレと経済に対する影響だけを考えた結果であって、悪化し続ける中国経済、最悪の展開が予想される欧州経済などの悪化要因はいくらでもあるわけだから、そうしたことが重なっての下落となると、これは相当に厄介だと思うね。

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日本市場は独歩高へ!?

さて、海外の経済がそんな調子で悪化してゆく中で、果たして日本株だけが独歩高となってゆけるのかどうか・・・。1Q決算は今のところは悪くないし、来週のハイテク関連も大いに期待できることは確か。いま巷では円安の悪影響ばかりを話題にしてるけれど、これから始まる1Q決算、そして11月の2Q決算は予想外に良好な数字が出てくるかもしれない。それほど円安の恩恵は大きいと思う。

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だから株価もある程度日本株独歩高の傾向が出るのは、間違いないとは思うけど・・・。でも、恐らく2Qあたりからは、世界の景気後退の影響が出始めると思うし、売り上げも頭打ちになってくるかも。モノが売れなきゃ円安もヘッタクレもないわけだから。

ただね、7月22日(金)の日経平均EPSが前日の¥2,099から¥2,145に跳ね上がってるんだよねぇ。これってもしかして船株の上方修正が効いてるってことかな?だとすれば、円安メリットで今後EPS¥2,200~¥2,300なんてことも十分にあり得る。仮に¥2,300まで跳ね上がるとPER13.0でも日経平均は¥29,900なんだよなぁ・・・。

ってことは、日本株の独歩高はマジってこと!?

でも、ドル円は¥136.091に下がってるし・・・

でもでも、黒田総裁は「(現状では)絶対に利上げはしない」と言い切ったし・・・

う~ん・・・上を見るしかないかぁ・・・。でもそうなると、俺は失業だなぁ・・・。日米連動を基本にした投資方法もダメだなぁ・・・。