上値追いの強さが目立った相場:8月1日(月)後場

上値追いの強さが目立った相場:8月1日(月)後場

日経平均株価 ¥27,993(△¥191)

海外勢の腹積もりは・・・ドル円の戻りとともに上値を追わせる展開か!?

後場の相場概況

5日線上で切り返すという強い動きを見せた今日の日本市場・・・。先週にとてつもなく強い戻り方をした米国市場はその勢いを持ち越せば続伸するのだろうけど・・・。その意味では日経平均CFDも今夜は追従すれば¥28,000台で戻って来るという展開が濃厚だよねぇ。

流石にこの強い日足を見せられると、売り建てる姿勢も萎えたよ。何か特別な動きがない限り、売り玉は明日踏まれることは覚悟の上という感じだよね。先週の重要イベントも難なくこなした米国市場は、今週は週末(5日)の雇用統計まで重要な経済指標の発表はない。それに準ずるものとして7月のISM製造業、非製造業の景況指数が今夜と3日にあるけどね、個人的にはこの辺りは意外に重要かもしれないと思ったりしてる。

7月の景況感ならば、それほど遅効性はなくリアルタイムに近い状況が把握できる。いずれの数字もコンセンサスは若干の悪化とは言え50以上となっているわけで、この数字は結構雇用に直結する数字なんだよね。テクニカル・リセッションとは言え、好況・不況のボーダーが50ということを考えると、コンセンサスはここに至っても好況を示している。もしそうなれば、雇用はいまだに強いと見れるんじゃないか?

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先週から引き続いての違和感は、ずばりここなんだよね。インフレは恐ろしく高い水準にある現在、雇用が予想以上に堅調ということは、当然消費を下支えするわけで、FRBとしてはここで日和るよりも0.750pを繰り返すような、そんな金融引き締めをやってインフレを退治したいと思うのが自然だ。

けれども市場は、利上げは緩むと予想しているわけで・・・。

そういうマインドでの株価上昇に対して、違和感を感じるのは当然なんじゃないか?

イベントがあまりない今週は、米国投資家はこの辺りを熟考するんじゃないか、と思ってはいるんだが・・・

後場の取引とポジション

1570 日経レバ ¥14,635(△¥205)
空売平均)¥14,607×3600(含み損¥100,000
売り建ててもちょっと無駄のような気が、あくせく売ってる最中にも大いに感じてた。こういう相場の強さというのは、理屈じゃなくなってるしね。特に気になるのはドル建て日経平均で、米国市場同様にこの局面でも大幅に含み損を解消できてるだろうからね。ほぼ¥28,000を取ってきたと言える日経平均だから・・・嫌な感じするなぁ・・・。

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6758 ソニーG ¥11,320(▲¥375)
空売)¥11,350×2000(含み益¥60,000
空売)¥11,340×2000(含み益¥40,000
空売)¥11,320×2000(変わらず)
市場全体が強くなってしまうと、決算で売られた銘柄もムクムクを復活してきちゃう・・・。そういう意味では地合いがメチャメチャ強かったというのもあるけれど、今日の今日でソニーをこれだけ買ってくるという・・・それはないだろう?って思った。そうなると、自動的に、というか売り坊のスイッチが入っちゃうんだよ。先高感よりもコスト先行のソニーを買うのは今じゃないと思うけどね。


7201 日産 ¥519.0(△¥16.6)
空売)¥519.27×56000(含み益¥15,000
日産の決算も肩透かしだったよ。で、内容はやはりEVに対する懐疑的な見方しかなかったと思う。何度も書くけれど、EVは当然電力に依存し、その電力が今はひっ迫しまくってるという状況で、今後は多分エネルギー危機になる。地球温暖化防止のためのCO2排出制限もウクライナ戦争で大きく転換せざるを得ない状況で、この冬を越すことさえ危ぶまれているわけで・・・。さらに急激な半導体需要が意味することは将来の激増する電力需要ということ。この世の中、何もかも電気にしちゃったら・・・なんか大変なことになりそうで。

なので少なくとも、日本のような人口密度の高い国ではもっと普及していいはずのEVだけど、それが増えないわけで、まして国土の広大な欧米でどうやってEVに乗るの?という問いの答えが見いだせていないと思うよ。

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4324 電通 ¥4,695(△¥65)
空売)¥4,695×4000(変わらず)
空売)¥4,690×2000(含み損¥10,000
何故か買われる電通。電通の株価が上昇するたびに、日本の閉塞感は絶望的なのかな、と思ってしまうよ。まぁ、ファンダでもテクニカルでもなくて、感情で売ってるんだけど・・・。

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本日の収支(前場・後場合算):+¥5,720,000


雑感彼是

今日の日本市場は今期になって最も強い相場になったんじゃないか、という気がする。日経平均はザラ場では\28,000に届かなかったものの、円高傾向にも関わらず一貫して上昇を続けたという側面からしてもこれほど強い動きは滅多にあるものじゃないと感心して見てたよ。

で、その強さの根拠はどこにあるのか?と言えば、まぁ、決算期待の一言だと思うんだよね。でも、やはりここから下期に向かって景気悪化を織り込む企業が結構出始めていて、先週のソニーGなどもそうだけど、今日の住友化学とかはあからさまに好業績は為替の影響ですよ、と発表してる。

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その意味からすると、今後ドル円で期待できるのは自動車、商社辺りになるのだろうけど、いずれにしてもどこかの時点で、決算相場の先が見えちゃうポイントが来る。そうなった時と、米国市場に買われ過ぎ感が出る時が一致すると、次回FOMCまでに相当時間があるわけで、厳しい売られ方をする局面を想定しておいた方がよさそうな気がする。

それとさらに気になるのはドル円で、このチャートを見る限り、¥132.500で止まるようには見えないんだよなぁ・・・。今まではドル円に関しては、円売りとドル買いがダブルで来たような感じだったけれども、FRBの政策金利は別よしても米国経済が悪化してることを踏まえると、ドル売りが強まってもおかしくない。今の¥132.500という水準は、大口筋が割り切ると、一気に下抜ける可能性があると思う。

今日の相場で円高に対する免疫が出来ちゃったかもしれないけれど、円安という梯子を外されると怖いよ。特にこの8月は要注意だと思うけどね。