イーロン・マスクの存在はウォール街も脅かす!?

イーロン・マスクの存在はウォール街も脅かす!?

イーロン・マスクは今、米国で最も人気の高い経営者で、スティーブ・ジョブスを上回るとさえ評されるほど。確かに凄い人になり得たことは確かで、マスクもジョブスも性格的な難を指摘されてもいるけれど、尋常ではいられない立場であることも確かだと思うし、成功の階段を登るプロセスで、それは性格も変わるよ、人間なんだから。

WIKIを読むと面白い経歴であることが分かった。国籍は南アフリカ(出身)、カナダ、米国と3つ。世界一の富豪であるとか、そんなことばかり取り沙汰されるけれど、多分本人は何も気にしていないだろうね。スペースX社、テスラ社の創業者(厳密な意味ではちょっと違うけど)で筆頭株主だけれども、最近ではツイッターを買収してオーナー兼CEOに収まったけれど、ユーザー投票でCEOにふさわしくないとされて、後任が見つかり次第退くと宣言もしてる。

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がしかし、今、米国中のリベラル左派が戦々恐々としているのは、イーロン・マスクが公開を命じたツイッター社の旧経営陣による言論弾圧の証拠で、所謂「ツイッターファイル」と言われるもの。要するに保守系のツイート抹消やトランプ前大統領のアカウント追放とか、ハンターバイデン・スキャンダル、FBIとの癒着等々。2020年の大統領選挙絡みでいろいろ行われたニュースメディア、SNS等での言論弾圧が改めて暴露されようとしている。

なんだか最近の米国って本当に失望させられることばかり。俺も結構書いたりもしたけれど、とにかく前回の大統領選挙は酷かった。大手ネット起業のネットメディアはSNSも含めて、ネットが新しい自由な言論空間という幻想を打ち砕いたし、米国でもTVメディアは終わってる気がするし・・・。

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例えばマスクが買収したツイッターなんかも、大量の社員を抱えて、書き込みされる情報の検閲に必死になっていたわけで、結局とどのつまりは寡占化、独占化が進むにつれて、利己的になってゆくんだよね。SNS全盛とは言えなくなってきたけれど、企業の意に沿わない情報は選別される。

みんな何が楽しくてインスタに写真投稿してるんだろう?自己の存在感を主張する場がSNSしかないという社会・・・そんなの全然楽しくもないと思うけどね。

それでもイーロン・マスクの存在感が際立っているのは、中立であろうとするスタンスのためならば、大して価値があるとは思えないツイッターに6兆円もつぎ込むという大胆さ。そこが保守、リベラルを問わず支持されている理由なのかもしれなくて、もしかしたら米国大統領にやがてはなるんじゃないか?という予感さえ感じさせるよ。

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ツイッターを買収する条件として偽物のアカウントを排除しろってジャック・ドーシーに突き付けた。いいね数やフォロワー数も実数を調べろと。ボットを出来るだけ排除してくれと。それで、買収後は今度は自らが踏み台になるようなツイートを重ねて、きっとツイッターの信頼性を調べてるんだと思うよ。

ツイッターでは保守系のツイート(例えばトランプ大統領)に反応する人を選別していたらしいけど、そういうのを見ると完全に選挙のツールのようになってしまってる。Tiktokが検閲されていると問題になってるけど、中国も米国もあまり変わらないってことだろう?

そういう意味ではマーケットで噴出した雇用統計に対する不信感、PCI、PCEに対する懸念も十分に疑ってかかる必要があるんじゃないかと思う。インフレはとんでもなく厳しくなっていて、FRBは強烈な利上げを行っていて、それでいて消費は落ちない、雇用も賃金も落ちないっていうロジックは、冷静に考えれば相当に無理がある。

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そのシナリオはいかにもソフトランディングそのものだからね。これで恐らく年明けから始まる企業決算は、良くないのは分ってるけど、「思ったよりも悪くない」という雰囲気を作られると、株価はますます上昇してしまう。でも、それでマーケットはいいのか?って思うよね。

これだけ個人ファイナンスが弱って限界だというのに、そんなことは構わずバンバン消費に向かうのか!?米国の消費者って本当にそんなことするかねぇ・・・。このペースでは貯蓄はあと半年で底をつくと言われてて、カードの残高は最高になっていて、年率20%近いキャッシングをして消費をするって?

いくらなんでも、そんなことあり得ないと思うのは、俺だけなのかなぁ・・・。

金曜に発表された11月新築住宅販売件数は年換算で60万件の予想に反して64万件と伸びたと言うけれど、だって11月って住宅ローン金利が固定で7%台だよ。11月は先月比で5.8%伸びたっていうんだけど・・・その数字もまたおかしなカウントになってる可能性もあるんじゃないの?

そう考えると、ちょっと本当に投資することが怖くなってきたよ。

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米国で報道やプラットホームやSNSで言論統制や検閲をやっていることが、イーロン・マスクによって暴露というか開示されたことが、今後大きな影響を米国社会にもたらすような気がするし、その影響がマーケットにも波及したら・・・テスラ株が売られまくってるけど、これってマスクとウォール街の戦い?ってこともあり得るし・・・。

とにかく雇用統計は出鱈目らしいし(フィラデルフィア連銀が公式に発表しているのだから)、その結果と言うわけではないにしても来年は新たな調査方法に代わるらしいしね。金曜の米国市場にしても、PCEが低下して景気後退懸念は強まったにもかかわらず、ミシガン大学消費者態度指数っていう例の(まったくあてにならない)統計で株価を持ち上げてしまったわけで・・・。この動きもパターン化しようとしてる。

まぁね、本当に何を考えているのか、投資家のセンチメントが(何かに)振り回されていて本当に読めないことばかり。けれども今の中国の状況を見ると、これは必ず米国のインフレは再燃するなって思うよ。中国から物が入らなければ米国社会は成り立たない。いずれにしても米国経済は来年、クラッシュするまであり得ると思うけどねぇ・・・。