日本経済復活は幻か!?日本株高の盲点。

日本経済復活は幻か!?日本株高の盲点。

日頃の運動不足が祟って、体力が急激に衰えている・・・ドライブ先の人混みで疲れてしまって昨夜深夜に帰宅して、死んだように寝てました。老人介護をしていて老化はまず足腰の衰えから、というのは十分に分かっているつもりでも、筋力を維持するというのはそう簡単なことじゃないわけで、明らかにそれが自分の問題になってるというのを認識させられました。2015年2月からザラ場に張り付き始めて今年で10年目に突入してますけど、椅子に座ってモニターを見続ける生活は、そろそろ限界が近いかな、と改めて思い始めてます。

2012年の暮れに第二次安倍内閣が発足して、2013年に日銀が未曾有の金融緩和に踏み切った。そこから今に至るまで、延々とザラ場に張り付いていたことになります。そして遂に今年、日経平均がバブル後高値を更新してこれが、長期的なダブルトップになるか否かの瀬戸際に居る。それはつまり日本経済がデフレからインフレに転換したプロセスでもある・・・。けれども、いくら日本経済は蘇ったと喧噪されても、日本人の大半の生活実感は「経済成長」とは程遠い状況でしかない。

なんだかアホらしいことに、この間の世界経済を牽引したのはネット系のメガテック、EV、そして半導体。その分野においてメインフレームになった日本企業は皆無・・・。円安効果によって企業収益は年々増大するけれど、内需系企業は2020年頃からのコストプッシュに耐えかねて2022年からは値上げラッシュで収益改善。ある意味これも円安効果と言えるわけで・・・。

そんな中、日本は増税に次ぐ増税で僅かしかない恩恵を全て吸い取られた挙句に可処分所得は下落しっぱなし!こんな状況で経済上向きの生活実感などあろうはずもなし、だよね。見ていて日本はほとんど奴隷国家に突き進んでるように感じます。

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いつも悲観的で弱気な記事ばかり書いていると言われるけれど、こうした状況がバックグラウンドになってる日本経済の何処を獲って、何処を見て、強気になれというんだ!って言いたいけどね。利益余剰金をたっぷり抱えた企業が、投資をして業容拡大を考えない国ですよ!リスクを取って投資することさえしない国なんです。

過保護のボクちゃんじゃないけれど、東証がPBR1倍割れを改善しろ、とか言い出してせっせと自社株買いをしてるアホな経営者しかいないんですよ。だいたい市場から資金を調達するといってバカバカ発行してきた株式を儲かったからといって自分で買うというマッチポンプなんかしても、本質的な企業価値なんか少しも改善するはずがない。少しばかり株価が上昇するといって投資家を騙すことはできても、意味なんかないですよ。

そうした資金の使い方しかできないトップが経営する企業が、世界のメインフレームになんかなれるはずがない!いまから世代遅れの半導体をいくら作っても何の役にも立たないですよ。せっせと工場を作ってる間にテクノロジーは進化しちゃいます。NTTは20年かかってIOWNをやってもスピードでダイヤモンド・ウエハに負ける。生成AIで必要とされてる能力ははるかに高い位置にあったりするわけで・・・。しかしそもそも、電力基盤が弱すぎて近い将来の電力インフラを確保することさえ難しいのにね。

だからそのくらいの将来を見越した投資が本来企業には必要なんだろうけど、日本にはそんな半導体企業はないし・・・。IOWNもいいけれど通信インフラにウエイトを置いてる技術だからなぁ・・・。

戦後、日本が復興したのは技術や商品開発での模倣が大きかった。もちろん単に真似るだけではなくて、もっといいものを作っちゃう。それは日本人の特性かもしれないけれど、日本的な解釈を加えて改良する、というのは物凄く上手。でも、イノベーションが大事といいながら、そんなに簡単なことではないという否定も同時に出て来て、せっせと真似をする。結局日本のネット系企業は伸び悩み、世界規模からすると全敗といってもいい散々たる状況です。

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日本企業のトップはね、次に何が出てくるのか待ってるんですよ。そして出てきたら、豊富な資金を使って乗っかろうと考えてる。リサーチして次の有望なビジネスを選別しようとしてる(部下にやらせるだけだけど)。でも、そうした姿勢の企業も恐らく少数派なんだろうと思ってて、政治家が保身とカネのために政治をしているのと同じで企業のトップも保身とカネと名誉のために行動する。美味いものを食べていい酒を飲んで、ジジイのくせに愛人囲ったりね。一種のステイタスなんだろうけど。そういうことが出来るのも、円安で黙ってて儲かっちゃうからね。株価も下がらないし。

政界、官界、財界、すべてはジジイの価値観で回ってる。そういうのを支持するのもまたジジイとババアだからね。戦後日本の復興を担ってきた、日本をここまでにしたという自負があるんだろうけど。でも、この世代が一線を退かない限り、真の意味での日本経済の復活はないのかも、と思ってます。

そういう意味では俺も、ジジイなんだろうけど、ジジイの側には立ちたくないし、そうはなりたくないとつくづく感じますよ。これからの日本を背負って立つ若い世代、とか言って現状を少しも変えようとしない、いつまでもしがみつこうとする、所謂団塊の世代から上。票であり、カネであり、地位であるものを手放さないとダメだね。

で、日米株式市場だけど・・・、5月になっていよいよカウントダウンが始まってると思うんだよね。決算発表も15日までは、株高のフィナーレを飾る最後のお祭りかな、という気がします。その辺のことはまた書きます。