やらかした川重、大企業の箍は緩みっぱなしだから

やらかした川重、大企業の箍は緩みっぱなしだから

川崎重工の裏金、贈収賄問題、もっと言えば個人レベルでも脱税も絡んできそうなこの問題は、大企業で入札や許認可が絡んでくれば、「必ず」と言ってもいいほどに浮上してくる問題だ。いや、大企業のみならず、警察や公務員などでも実際に裏金事件は数多くあったし、もっと言うと、こうした問題が世間で取り沙汰されて一時は騒ぎにはなるけれど、全くと言ってもいいほどに無くならない。

何故なら、会計上もっともイージーに「虚偽の報告が出来る事案」が「在庫と外注費」だから。なので民間企業でそういうことをやっているのは大企業ならほとんど全部といっても過言じゃないと思う。在庫だってそんなに簡単に虚偽報告できるものではない、と言うかもしれないし確かにシステム化して理論在庫を把握できているのであればだいたいの数字は把握できる。

在庫にも当然不良在庫もあるだろうし、返品と言う事態もあり得るだろうけど、家電量販みたいに時系列をさかのぼって売れなかったものは返品処理をしてしまうという悪辣なものまである。僅かでも金額にすると非常に大きくなるし、昔パナソニックに吸収されたSANYOも架空在庫の計上しまくりで、隠し通せなくなった。

また証券でも山一が所謂「飛ばし」という手法で破綻したのも、損失をそっくり海外子会社に無理矢理飛ばしまくって、なんならその子会社に別会社を作らせて「飛ばしの飛ばし」をやる手法をとった。これが出資比率によっては安易に調査できないという盲点を使いまくった結果だった。

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かつて飛ぶ鳥を落とす勢いで「一県一工場」とか言い出したNECも、やたらと在庫の付け替えをやって結局は自滅したという経緯もあるし、その意味ではとにかくバブル崩壊後の日本企業は、悪いと知りつつなんでもやらかしてた。富士通なんかも資産買い取り前提で契約しておきながら、自社償却でお願いしますと言って、買い取りをしなかったり、償却費は上乗せしなかったりと、下請けをとことん苛めてた。

今、事業体質改善で株価絶好調の日立も、昔は担当者レベルでのバックマージンが当たり前の会社だったし、東芝なんか手ぶらで行こうものなら、アポ取りしているのに急なスケジュールで会えません、なんていうドタキャンが当たり前だったし、トヨタも子会社レベルではそれこそ、バックマージンのオンパレードだったしね。

所謂日本的経営とか家族的経営の実態は、その看板を利用して社員たちが課長クラスになると、私服を肥やすことに血道をあげていたという側面がある。その実態はいまでもそう大差があるとは思えないし、むしろ競争を利用してより過激になっていると考えるのが自然だと思う。

それでも昔は夜の街の接待なんかが盛んにおこなわれていたけれど、いまはSNSが発達して誰でもフォーカスされてしまう時代なので、完全に形を変えた接待が主流になってる。木原のように自ら熟女デ〇ヘルに電話して、自宅に呼びつけるなどという間抜けはいないから、指定された場所に派遣されるというのが一般的。酒、女、カネ・・・が接待の三種の神器だけど、酒が極端に減っていまは、モノ、女、カネになってる。

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結局日本企業なんてそんなもので、政治家が腐ってるのはもう表に出捲る時代だけど、公務員や民間はどうなんだ?っていうと、同じようなものと言わざるを得ないし、そんな企業が円安でどんどん利益を上積みすれば、どうなるか?わざわざ書かなくても十分に想像が出来るけど、簡単に書くとすればトップが高額報酬で楽をすれば、当然組織の箍が外れて来て、中間管理職に目が届かなくなるから・・・。

そういう部分を巧みについてきたのが中国で、中央政界はもとより、地方政治も相当に侵食されていて、どう考えても不自然な中国企業の進出や不動産売買、開発が目白押しだ。

株式投資の世界では、日本株は将来大変な上昇、と言われているけれど、果たして日本企業にそこまでの資質が残るだろうか?人材は希薄になり、少子化で企業の根幹を支える世代が見当たらず、外国人労働者ばかりが増える。経団連は移民政策で安価の労働力を入れてくれ、と主張するけれど、そもそもこのままでいくと企業組織が持たないのは明白。そのことを今、真剣に考えない経営者などゴミ、クズ同然だと思う。

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いまは小池百合子に都知事が務まる時代。これがレンホでも田母神でも石原でも誰がやっても都知事は出来る。けれど、そうした知事が続けば続くほど、盤石と思われる東京都の行政は緩んでいくんです。それが組織の一番怖いところであって、川重が所謂賄賂で接待していた海上自衛隊の潜水艦隊の幹部がこの十数年間緩んでるという実体は看過できないと思う。

災害で隊員たちはこき使われ放題。上官の命令は絶対で、身を粉にして務めている事実が国民から賞賛されるけれど、日頃の訓練で、または実践で、厳しい命令を下す上官が実は接待漬け、贈答付けとなると、常にリスクを取らねばならない組織は機能不全に陥りかねない。

そして、もっと怖いのは、川重がそうした告発を受けるのであれば、他の防衛関連企業はどうなんだ?ということになるよ。防衛予算が大幅に増額させた矢先、こうしたスキャンダルが出てくるというのも、意図的なものを感じるけど、日本企業は得てして横並びだからね。

俺がわざわざこんなことを書く必要はないかもしれないし、お前何をケツの青いこと言ってるんだ!みたいに言われるかもしれんけど、実際、相当腐っている上に、バブルのような様相を世の中が呈してくると、いよいよ日本も・・・。こうなってしまうのも、岸田が首相じゃ、どうしようもないけどね。岸田が首相の方が都合がいい連中もワンサカいるのでね。

好業績の裏には何やら怪しい企業も。ウエルシアのようにトップが女を買ってクビになるようなところもあるけれど、そんなのかわいいもんだね。