今夜、米国債10年金利上昇中!

今夜、米国債10年金利上昇中!

やはり懸念していた通り米国債10年金利が急上昇中で、今のところ(8日0時30分現在)つい先ほど4.693pまであっての4.677pというところ。この金利水準は昨年4月以来であり、瞬間的に5.000pにタッチした2023年10月以来の金利水準となった。主な要因としては、11月のJOLTS(米国求人件数)が予想774万件に対して809.8万件と強かったこと、そして12月ISM非製造業景況指数が予想53.6に対し54.1と強く出たこと。

そして市場はFRBの2025年度の利下げ期待が、強い景気によって剝落しつつあるということから、VIXが跳ね上がって昨日大幅上昇したハイテク中心のNASDAQやSOX(半導体指数)などが大きく下落し始めてる。

米国債10年金利が上昇するということは、株価のバリューエーションがより割高に寄るという事なので、過熱感のある今の米国三市場にとっては、絶好の売りトリガーになる。実際のところ4.620p辺りでは株価は反応しなかったけれど、4.700p辺りでは嫌でも反応せざるを得ないのでは?という読みだよね。

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株価は最高値圏なのだが、米国主要企業の今期見通しに対する懸念が鬱積していたと思うので、利下げが織り込めなくなってくると、売られるのは止むを得ないということ・・・。また今年の上期には商業用不動産に対する債権処理も始めざるを得ない状況もあって、金利上昇はロールオーバーの息の音を止めるだろうからね。

けれども冷静に考えれば、11月の求人件数が増加したのは、季節要因であってクリスマス商戦を控えて当然のこと。そして、12月のISM非製造業も同じような理由だと思う。それらの米国経済に対する解は、週末の12月雇用統計に表れてくるはず。これらの数字通り雇用が増加しているとは思えないというのが現時点での個人的な予想になるんだけど・・・。

米国債10年金利は、トランプ政権の関税政策や不法移民の送還を織り込もうとするならば、さらには所得税・法人税減税を織り込むのであればインフレ加速や賃金上昇などを懸念して5.000pくらいまでは想定しておく必要がある。その上で、消費や雇用に対する影響も株式市場は織り込む必要に迫られる。

そういう意味では、嫌でもボラティリティが高くならざるを得ないという気はしている。ここが2025年相場の最も難しいところで、ドル円に関しても、今後急激な円安やその後の急速なトレンド転換も十分にあり得ると想定すべき。日経平均¥40,000という水準は結構微妙な水準のような気がするけどね。

いずれにしても米国株は高すぎるのは確かだからね。

たった今(1時26分)、米国債10年金利は4.700pにタッチした。