日米貿易協議待ちの日本市場:5月30日(金)後場

日米貿易協議待ちの日本市場:5月30日(金)後場

日経平均株価 ¥37,965(▲¥467)

日米交渉の決着までは株価は動き辛い!?ドル円が動けば・・・

後場の相場概況

テクニカルでは5日、25日、75日の各移動平均線が木曜に非常に強い形になって、今後の上昇を示唆した反面、日本の長期金利上昇、米国長期金利下落という債券市場では非常に危ない形になって大引けとなった日米株式市場。

この局面ではテクニカル云々で勝負できる状況にないと判断して、前場に手仕舞いとしたけれど、後場は外出したこともあり、ザラ場中に戻れなかったので、再度の売り建ては出来なかった。多分、ザラ場に居たらPCEで勝負したと思うけれど、4月の段階ではPCEの内容は悪化傾向だったこともあって・・・。

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普通に考えれば、4月の時点での悪化は5月になれば、エスカレートすると思うし、ようやく関税により影響が現在の米国景気指標に反映される段階になったと判断したと思う。関税を引き上げたなら長期金利、超長期金利が下落するというものでもなくて、要は米国景気、米国消費が悪化したという事実を持って金利は下げるのだと思う。

一方日本は、インフレの上昇が歯止めがかからなくなってきて、10年国国債金利は1.500pから上昇したくて仕方ないと言った状況であって、この状態で日銀利上げ、FRB利下げ、となれば円キャリーは一気に巻き戻される可能性がある。

そうなれば、米国はもちろん世界的に金融に対する大きな影響が出かねない。今後債券市場は間違いなくさらに荒れるというのはジェイミー・ダイモンの言で、恐らく最も警戒すべきは金利動向と言いたいのだろう。6月、7月は日米ともに特に長期金利のボラが大きくなりそうで、場合によっては金融危機にも発展しかねない。

そのことは覚悟しておくべきだと個人的には考えているけれど・・・。

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後場の取引とポジション

(後場はザラ場に居なかったので、週末の持ち越しポジションは有りません)


本日の収支(前場・後場合算):+¥9,910,000


雑感彼是

何といっても期待のNVIDIA決算が、その内容からしてほぼほぼピークを打ったのではないか?と言う雰囲気が出始めてる。さらにトランプ政権は、中国ハイテク企業に対する制裁拡大を計画しているという報道もあり、半導体業界に対する危機感も強まりつつある。

如何せん、景気が弱含みの状況になってくると、NVIDIAの強気な価格設定は投資の足枷になることは間違いなく、景気の先行きによっては、NVIDIA株に売りが先行すると考えていた方がいい。

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また、個人的には量子コンピュータ時代が近いとなってくると、10年後のインターネットを利用したハイテック企業、ましてやインターネットそのものの運用に対する危機感も相当に高まるはず・・・。現時点ではまだ中国の量子コンピュータの開発動向の詳細はほとんど伝えられていないけれど、もしも中国が高性能のそれを開発し運用を開始するとなると、現状の経済は大混乱に陥るだろう。

そして米国のテック企業もAI投資と言う意味合いも含めて、量子コンピューティングの運用を開始せざるを得ないと思う。仮にそうした時代が見えてきたときには、もしかしたら既存のインターネットを使ったシステムのすべてが、崩壊の危機に晒されることになるかもしれない。

これは決して大袈裟な話ではなく、ネットそのもののシステムだけでなくAIも支配される可能性があり、そうなると、決して空想ではなくて、人類はSFの世界に突入する可能性さえ否定できないと思う。

人類が移動という手段を手に入れた時代は大きな革命だったと言われ、次にボーダーレスな情報受発信が可能になったネット時代が第二の革命だと言われたものだが・・・。いま、AIの進化が第三の革命とするには、時期尚早。本当の革命とは量子コンピューティングであることをこれから思い知ることになると、個人的には考えている。