株式市場にヒタヒタと打ち寄せる警戒感:6月5日(木)後場

株式市場にヒタヒタと打ち寄せる警戒感:6月5日(木)後場

日経平均株価 ¥37,554(▲¥192)

出てくるニュースがどれも悪すぎる!トランプディール失敗との記事も・・・

後場の相場概況

中国のレアアース輸出停止の影響は、米国やドイツの自動車会社の生産をストップさせるほどの深刻な事態になっていると思いきや、スズキ自動車の生産にも影響が出ているとの報道もあり、これが全世界的な広がりを見せるようであれば、自動車産業自体が急速に弱体化すると同時に、電子機器やバッテリー、LED照明といった業界にまで波及する可能性がある。

トランプ関税の直撃を受けている世界の自動車業界は、ますます深刻な状況に陥りかねず、その世界経済に対する影響は計り知れないものがある。反面、中国製のEVは、BYDの低価格戦略によって過当競争時代を迎えていて、大手の3~4社しか残らないと言われているけれど、このままではEV市場は中国の独壇場になりかねない。

トランプ大統領の高関税政策は、机上の論理のままシュミレーション不足で発動されているわけで、単純にディールがどうのこうのという問題では解決できないのではないかと思う。ブルームバーグの記事では、ロシア、中国、イランが靡かず、としているけれど、それらはBRICSを構成する主要国家となる。つまり、トランプ大統領は世界の二極化を促進してしまったと言えるのではないかな。

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トランプ関税発表以降、世界の債券市場のボラティリティはまるで株式等のリスク資産のような動きになってしまった。それはつまり、国家財政は負債を積み重ねるしかなくて、しかも健全財政を維持してきたドイツが、軍事予算の縛りを解除し軍拡へ舵を切って以来、欧州でのソブリン債に対する意識は相当に変化したと思う。

また米国の財政赤字は、トランプの強硬政策も全く歯が立たず、債務圧縮はほぼほぼ不可能という結果になってしまったことも、その結果米国債の格下げとなったことも、大いに影響している。

これで明らかに米国景気が後退を始めたと株式市場が認識したら・・・、関税危機はいよいよ金融危機へとその姿を変えるかもしれない。その漠然とした恐れや警戒感が、今の株式市場には横たわっていると思う。さらに地政学リスクが加わるとなると・・・。

本日の取引とポジション

1570 日経レバ ¥24,310(▲¥260)
空売平均)¥24,327×4280(含み益¥70,000

8306 三菱UFJ ¥1,953.0(▲¥27.5)
空売)¥1,983.0×4000(含み益¥120,000
空売)¥1,982.5×4000(含み益¥118,000
空売)¥1,982.0×12000(含み益¥348,000
空売)¥1,981.5×4000(含み益¥114,000
空売)¥1,981.0×4000(含み益¥112,000
空売)¥1,980.5×4000(含み益¥110,000
空売)¥1,980.0×4000(含み益¥108,000

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8316 三井住友 ¥3,596(▲¥73)
空売)¥3,638×2000(含み益¥84,000
空売)¥3,636×2000(含み益¥80,000
空売)¥3,633×2000(含み益¥74,000

空売)¥3,630×4000(含み益¥136,000
空売)¥3,622×4000(含み益¥104,000
空売)¥3,608×4000(含み益¥48,000

8411 みずほFG ¥3,917(▲¥63)
空売)¥3,950×4000(含み益¥132,000
空売)¥3,943×4000(含み益¥104,000
空売)¥3,940×4000(含み益¥92,000
空売)¥3,910×4000(含み損¥28,000

8058 三菱商事 ¥2,861.0(▲¥21)
空売)¥2,905.0×2000(含み益¥88,000
空売)¥2,903.0×2000(含み益¥84,000
空売)¥2,900.0×4000(含み益¥156,000
空売)¥2,897.0×2000(含み益¥72,000
空売)¥2,895.0×4000(含み益¥136,000

8031 三井物産 ¥2,945.0(▲¥36.5)
空売)¥2,963.0×4000(含み益¥72,000
空売)¥2,959.0×4000(含み益¥56,000
空売)¥2,944.0×4000(含み損¥4,000

9101 日本郵船 ¥4,941(▲¥239)
空売)¥5,176×4000(含み益¥940,000
空売)¥5,170×4000(含み益¥916,000
空売)¥5,031×2000(含み益¥180,000

9104 商船三井 ¥4,862(▲¥184)
空売)¥5,018×4000(含み益¥624,000
空売)¥5,002×1000(含み益¥140,000

空売)¥5,000×1000(含み益¥138,000
空売)¥4,920×4000(含み益¥232,000

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7203 トヨタ ¥2,650.5(▲¥74)
空売)¥2,734.0×4000(含み益¥334,000
空売)¥2,733.0×4000(含み益¥330,000
空売)¥2,732.0×4000(含み益¥326,000
空売)¥2,731.0×4000(含み益¥322,000
空売)¥2,730.0×6000(含み益¥477,000
空売)¥2,670.0×4000(含み益¥78,000

6501 日立 ¥4,015(△¥24)
空売)¥3,995×2000(含み損¥40,000
空売)¥3,990×2000(含み損¥50,000
空売)¥3,981×2000(含み損¥68,000
空売)¥3,976×2000(含み損¥78,000
空売)¥3,971×2000(含み損¥88,000

9984 SBG ¥7,381(▲¥75)
空売)¥7,430×1000(含み益¥49,000
空売)¥7,428×1000(含み益¥47,000
空売)¥7,427×4000(含み益¥184,000
空売)¥7,426×1000(含み益¥45,000
空売)¥7,425×1000(含み益¥44,000

6758 ソニーG ¥3,790(▲¥59)
空売)¥3,815×4000(含み益¥100,000
空売)¥3,808×2000(含み益¥36,000
空売)¥3,804×2000(含み益¥28,000

8035 東京エレクトロン ¥23,350(△¥850)
空売)¥23,180×1000(含み損¥170,000

空売)¥22,980×1000(含み損¥370,000

6857 アドバンテスト ¥7,756(△¥339)
空売)¥7,820×2000(含み益¥128,000
空売)¥7,810×2000(含み益¥108,000
空売)¥7,800×2000(含み益¥88,000

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今日勝負と思ったのは、この週末にかけてはネガティブなニュースが出やすいということと、明日の雇用統計が悪いだろうということ、そしてプーチンが報復手段に出るかもという地政学リスクを想定したから。さらに言えば日米金利差縮小も狙ってみたけれど、これは呆気なくポシャリ。

けれども雇用統計が悪ければ、米国債10年金利は大きく低下する可能性もあるので、その際の日本国債10年金利次第では、売りが強烈に先行する可能性が無いわけじゃない。

いずれにしても、関税が早々に決着することもなく、ここは行くべきと判断したから。


本日の収支(前場・後場合算):-¥130,000


雑感彼是

市場に毎日向き合ってる投資家なら、6月に入ってからの株式市場にかなりの違和感を感じているのではないか?と思う。米国市場を見るに、とにかく景気が悪化しつつあることは十分承知の上で、何とか資金を支えるセクターを作らないと、という無理筋的な流れがあると思う。

それがNVIDIAの決算を盾にして、なんとか半導体相場を持ち上げようという意図があるような、そんな気がするんだよ。昨夜のSOXの大幅高とかNASDAQの上昇なんかもその一環の表れのような気がしてね。

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確かにAIは今後も伸びるだろうし、株式市場の主役に返り咲いてもおかしくはないと思うけど、如何せん、個別株のバリュエーションが高すぎる。成長期待を織り込むのだからそれでいい、と言う意見もあるけれど、どうも説得力がない。

何故ならば、いつだって成長期待は景気後退に飲み込まれる、と言うのが今までの株式市場の長い歴史なのだから。

それと大手ハイテックは良いとしても、この高金利下でこれから伸びようとするベンチャーなどが、軒並み苦しむことになると、業界の先行きに対する期待感が剥落してしまう。

トランプ大統領は一体何のため高関税を持ち出したのか?と言えば結局は、産業構造の転換を促進して、急速に増え続ける連邦政府の負債に歯止めを掛けたいという思惑だった。ところが、それがことごとく失敗してしまったことを、なぜか株式市場は織り込んでいない。

なので相場は、売られて当然のスタンスだと思うし、資金が入りかけた半導体関連が、売られるようなことになると、いよいよ本番と言うことになるような気がする。

あくまでも個人的なスタンスだけどね。