右往左往するトランプ政権。質の悪い相場展開が続く!
- 2025.06.07
- 時事問題

なんか、気持ちの悪い相場。雰囲気悪いなぁ・・・。ちょっと、本当に今のマーケットは危険な気がする。何というか今の株式市場って壊れてるんじゃないか?
いや、絶対に壊れてしまったと思う。
目先のニュースには曲がりなりにも反応していると思うけど、ただそれだけって感じで、本当のところ、経済とか企業に何を期待しているのかよく分からなくなってると思うし、むしろ分かろうとしていないように映る。
案の定、米国雇用統計は悪くなかった。と言うかむしろ今の状況下では良かったと言ってもいいかもしれない。そして株式市場はそれを予見していたかのように発表前から上昇していた。
21:30 |
アメリカ・雇用統計 05月 [非農業部門雇用者数・前月比] |
+8.8pips | 17.7万人(14.7万人) | 13.0万人 | 13.9万人 | ||
21:30 |
アメリカ・雇用統計 05月 [失業率] |
+8.8pips | 4.2% | 4.2% | 4.2% | ||
21:30 |
アメリカ・雇用統計 05月 [平均時給・前月比] |
+8.8pips | 0.2% | 0.3% | 0.4% | ||
21:30 |
アメリカ・雇用統計 05月 [平均時給・前年比] |
+8.8pips | 3.8%(3.9%) | 3.6% | 3.9% |
雇用者数の伸び、失業率はほぼほぼ予想とドンピシャで、平均時給の伸びは、労働者の質の問題かも。いずれにしてもインフレの高止まりを崩すような数字ではなかったことは確か。雇用が悪化しないのであれば、FRBの利下げは先送りになるかもしれないし、トランプ大統領が1%の利下げを要求しても無駄だろう。
そうなると、サマーズが言うように、「米国の財政問題の解決は困難」と考えるのは自明だと思うし、その中で、大幅減税をすればどうなるか?景気が回復するのか?というと、一時的な回復(消費の拡大)となるかもしれないけれど同時にインフレの高止まりと金利の上昇は慢性的な傾向になってしまう。
そうなればトランプ大統領の強引な政策はことごとく裏目に出て、米国の財政状況は一層厳しくなって、米国債のさらなる格下げが現実味を帯びてくる。
少なくとも将来的には金利高を回避することが出来ず、その結果さらに景気が悪化するのは目に見えているけれど、本来株価が占う(織り込む)と言われてる半年先の状況を考えても、現状よりは厳しくなるとしか思えない。恐らく多くの投資家はそう考えていると思うんだが、なぜか株価は堅調に推移している。
だからこの相場は気持ちが悪く感じるんだよね。
中国が米国に対するレアアース供給再開を飲んだというニュースが流れた。こうなると今の株式市場のことだから、こうした足元のニュースには反応するかもしれなけどね。トランプと習近平の電話会談の結果らしいけど、どういう条件で供給を再開するのかが全く分からない。本来なら内容が発表されないとこの件に関してもポジティブなのかネガティブなのか、さっぱりと分からない。
それでも、見出しだけでも簡単に動いてしまう相場なのだから堪らないし、短期筋が短期資金で利鞘を取る相場としか思えない。
トランプが大統領に就任して以来、こうなるとはある程度予想はしていたものの、今回の場合は度が過ぎる。SNSの書き込みひとつで大きく動いてしまうのは、健全なマーケットとは言えないしね。
(アイキャッチ画像は、ベッセント財務長官とラトニック商務長官)
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