基本的にはトランプ押しと言うよりもイーロン・マスク押し!

基本的にはトランプ押しと言うよりもイーロン・マスク押し!

トランプ大統領とイーロン・マスクの関係が修復に向かってるというフェイクニュースが流れたりして、雇用統計が悪化していないことと相まって金曜の米国市場は大幅高となったけれど、雇用統計云々は別にしても、トランプ政権の経済運営は出鱈目で、イーロンはそのことに関して憤りを感じた結果政権を去ったわけで、トランプ大統領が路線を変更しない限り簡単に関係修復など出来るはずがない。

イーロンマスクにしてみれば、米国のディープステート支配を根絶するというトランプ大統領の考え方に共感して協力をしてきたわけだけど、いつの間にか米国経済構造の強引な再構築と、視点がずれてしまったことに嫌気がさしているんだよ。しかも強引な関税政策は世界経済を混乱させるだけで、結果として何も残らない。連邦政府の税収は多少増えるけれど、それを含めて大幅減税で市場に投入するというのは、マネーサプライを増やすばかりの民主党の政策と何も変わらない。

それならこの政権で仕事をする意味がない、とイーロンマスクは思ってると思う。

Advertisement

そしてトランプ大統領は、唐突に「マスク氏が民主党候補支援なら深刻な結果」と言いだした。これは減税法案の採決を巡りイーロンが共和党の賛成議員に対し民主党議員を支援して中間選挙で議会勢力を逆転させることを恐れてる。

トランプ大統領は権威主義的な面が最近目立ってきていて、合衆国大統領は権威主義のトップに立つ存在だというあからさまな行動が目立つ。高関税による各国とのディールなどはその最たるもので、習近平、プーチンと並ぶ独裁者に近付いているのは間違いない。

そもそもこの高関税政策は、大統領命令で勝手に導入できるという性格のものではなく、決定権は通商法により合衆国議会にある。それを便宜上議会が黙認してきたという経緯があるけれど、厳密にはいくつもの違法性があるもの。ここで仮に議会勢力が民主党に傾くと、恐らくあっという間に違法決議の可能性がありトランプ政権は訴訟三昧に追い込まれる。なので、是が非でも来年の中間選挙で負けるわけには行かないという事情を抱えている。

また、イーロンが匂わせているのは、エプスタインファイルにトランプ大統領の名前が挙がっていることを問題にすること。ジェフリー・エプスタインの人身売買問題は、過去に何度もこのブログでも書いてきたけれど、英国のアンドリュー王子やビル・ゲイツ、クリントン夫妻、当時の連邦最高裁判事などが、エプスタインが所有する島に招待され、そこで未成年者(子供)と関係したり、人身売買を行っていたとされる事件。

Advertisement

この根拠はエプスタインが所有していた旅客機の乗員名簿がフライト計画で提出されていて、それがリークされたこと。この時トランプ氏はインタビューでエプスタインとは知り合いで、ビジネスの関係と答えている。しかしイーロンマスクはその辺りの別の根拠(情報ソース)を入手しているのは、間違いないだろう。

もしもこれが問題になると、合衆国大統領と言えども罷免の対象になることは必至で、民主党陣営にとっては、クリントン勢力を犠牲にしても欲しがる情報なのかもしれない。となるとイーロンが、民主党側からディープステートの排除や改革を志向してもおかしくないわけで・・・。

もはやイーロンマスクはトランプ政権にとって最大の脅威になりつつある。もっともこんなことは株式市場では事前に織り込むようなことはないだろうと思うけど、どうもトランプ大統領の行く手には、悪いものがあまた横たわっているような気がしてならない。

個人的にはトランプ押しというよりもイーロン押しなんだけどね。

Advertisement