こんな曖昧な金融政策で日銀は良しとするのか!?
- 2025.09.21
- 国内情勢

日銀金融政策決定会合発表直後、日本株は暴落したけどね。その理由は政策金利は据え置いたものの、ETFとREITを市場で売却すると唐突に発表したから。それも全く根拠のない年間3300億円(取得価格ベース)だから100年以上かかるので、市場に対する影響はほぼほぼないという事なんだけど。
一体アナリストや評論家は何を寝ぼけたことを言ってるのか!って腹が立ったよ。
古い話で恐縮だけど、あのバブルが崩壊した直接的な理由は何か?と言うと、大蔵省の発した(金融機関に対する不動産向け融資の)総量規制という行政指導だったんだよ。それまで野放図のままだった不動産投機に対する融資を大幅に制限したこの通達は、当時動いていた大半の不動産取引に実質的なNOを突きつけたんだよね。
けど最初不動産業界はこれを大変なことだと捉えてなかった節がある。とにかくバブルの真っ最中だったからね。ところが銀行等金融機関は青ざめた。とにかく大蔵省様がおっしゃってることだから、頭を抱えたんだよ。だって全部オーバーレンディングだったんだから。
1990年3月に大蔵省銀行局通達として出された総量規制とは金融機関の貸し出しの伸び率以上な融資を規制したもの。だって当時の銀行融資は見方を変えるとほぼほぼ全て不動産融資だったわけだからね。これで当時の不動産取引のほとんどが一時的に停止状態に追い込まれた。なぜなら金融機関もこの通達の運用が分からなかったんだよね。
でも厳格に当てはめると半年もしないうちに金融機関のバランスシートはボロボロになっちゃった。これがバブル崩壊を決定的にしたんだよ。
でね、今回日銀はしれッと予告もナシに、ETFとREITの市場売却を決めちゃった。時価で年間6000億円程度だから、全然影響ないと言ってるけど、おいおいちょっと待てよ。100年間売り続けるのかよってね。そもそも日銀保有のETFやREITは売却する必要もないと言われてた。つまり企業の成長とともに日銀の持ち株比率は減るものだから。REITはちょっと事情が違うと思うけど、基本地価が上昇するにつれて日銀の影響は薄くなってゆくのでETFと同じようなもの。それぞれインフレ転換したのであれば全く問題なかった。
ところが、いきなり市場売却すると発表した。しかも利上げはしないという。
これってどう考えても利上げの代わりに金融引き締めをする手段を模索した結果としか思えない。インフレは止まりませんけど、マーケットの過度なバブルは冷やしますってことでしょ。ってことは、長期金利はさらに上昇するということだよね。
反面米国は年内3回の利下げを予定してるという。トランプ関税に影響はこれからなので、金融緩和効果からインフレ懸念は高まって長期金利は上昇すると言われてるけど、今回これがバブルに火をつける格好になってる。
こういう2国間の状況を比較して、海外投資家達はどう思うだろうね。日銀は金融引き締めだ、FRBは金融緩和だってことだからね。
しかし、どうして日銀は素直に利上げ出来ないんだろうね。REIT売却が過熱してる不動産市場を急激に冷やさないと良いけれど。なんか小手先のことばかりやるんだよなぁ・・・。
いずれにしても金融政策の潮目は変わったということ。仮に年内10月か12月に利上げするなら、米国バブル、日本急落ってことに株式市場はなるねきっと。
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