上値が重くなって嫌な雰囲気の日本市場:12月29日(月)後場

上値が重くなって嫌な雰囲気の日本市場:12月29日(月)後場

日経平均株価 ¥50,526(▲¥223)

危険な香りが漂い始めた年末の日本市場。

後場の相場概況

今年の年末程、先が読めない相場も珍しい。というのも、これまでことごとくAIバブルの崩壊が言われてきたにも関わらず、株式相場はとうとう崩れることはなかったわけで、その理由が今一つ明確ではないということが要因としてあげられる。

もちろんこれがブームになったセクターという意味ならば、話は単純化できるのだけど、ブームどころか今の株式市場はAIしかないといった大きすぎる偏りのために上昇してきたわけで、本当に今年行われ、また来年も引き続き行われようとしてる莫大な投資に見合うリターンがこの数年のうちに得られるという確信のないまま、高値圏を維持しているからだ。

個人的には今の莫大な投資に適正なリターンをもたらすようになるということは、他のセクターのリターンをすべて足し合わせたほどの莫大な利益が必要になる、ということを考えると、到底信じられないという思いが強い。

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これでもしも、インフレがハイパー気味になったりするなら話は別だけど、その時には経済そのものがどうにかなてつぃまうので、収益云々といってる場合ではなくなってしまうだろうし。

けれどそうな言ってもじゃ、ほかに何がある?って言われると、すぐに出てこないところが非常に怖い。AIはダメだけどヘルスケアがいいとか、自動車がいいとか、となると話は別なのだろうけど・・・。

最もインフレが止まらないという要素は満載だ。なんと言っても2026年は米国では中間選挙の年であって、時の政権は思い切り財政をふかして景気浮揚を狙うし、株高にしないと選挙に勝てないというジレンマがある。そしてそんな時に、2025年の財政危機を短期債の回転でかろうじて繋いだトランプ政権は、それこそ莫大な国債償還を抱えることになってしまった。

それが果たして短期債の回転で凌げるのか?というと、これもまたはなはだ疑問なのだ。となれば、またぞろ資源株が買われることになるか、再度不動産がバブルになるか、いずれにしても経済的には非常に不安定になるような気がする。

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加えて、再三言ってきた円キャリの巻き戻しやレパトリなど、日本株にも大きな波が襲い掛かる可能性が高い。具体的には円高と日米金利差縮小による円キャリ取引の解消ということになるけれど。暴落が懸念される日米10年債金利差の縮小はジワジワと進んでいて、現時点では2.064pまで来ている。これが2.000pを割るような水準のなると、さすがに音を立てて崩れるかも。

株式市場はだいぶ煮詰まって、年末を迎えていると思うけどね。

後場の取引とポジション

1570 日経レバ ¥43,330(▲¥360)
空売平均)¥43,576×4680(含み益¥1,150,000

日本国債10年金利が上昇を始めてる。ということはまたぞろポジション組み換えを狙った売りが出始めたということを意味する。一方米国債10年金利は4.118pだが、株式市場が軟調になれば買われる方向なので、金利が下がる傾向になる。もしも、このあたりを海外投機筋が狙ってるとすると、年末年始は絶好の仕掛け処になる!?

そういうのは妄想だ、と言われるだろうけど、その妄想にポジションを建ててこそ、売り坊なんじゃないか?ってことで。

個別銘柄はわからないので、入らなかった分、レバ一本でいくことにした。

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1542 純銀信託 ¥37,900(△¥2,210)
買)¥36,400×200
買)¥36,200×200
買)¥36,180×100
買)¥36,100×100
売)¥39,120×600(+¥1,724,000

1541 純プラ信託 ¥11,610(▲¥60)
買)¥11,345×300
買)¥11,200×100
買)¥11,150×100
売)¥12,355×500(+¥539,000

ゴールドだけでなく、シルバーの暴騰、カッパーの急騰、プラチナの急騰とこうした資源が買われるときというのは、実需というよりも資金ヘッジの意味合いが強いと感じるんだよ。それほど、株式や債券が信用できないような状況が醸成されつつあるという意味なのかもね。

もう一つ、インフレ懸念もあるだろうし。巨大なデータセンター建設がこの調子でどんどん進めば、カッパーもシルバーもプラチナも不足するという見方もあるだろうし。あとはレアアース関連が買われたらってところだけど、日本ででは商社系ってことになるのかな。

こういうね、市場選好の動きって、個人的にはめちゃめちゃ怖いんだけど。

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本日の収支(前場・後場合算):+¥7,680,000


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雑感彼是

日本は今年、高市政権が発足して政治が結構変わりつつあるということで、国民の期待感は非常に大きいと思われる。特に片山財務大臣が誕生したことで、財務省改革が大きく前進するのではないか?という期待は半端ないと思うけど、実際に一人の改革派大臣が誕生したからと言って、体質が変わるのか?というとその辺はかなり疑問があるけどね。

これで春には総選挙を打って政権基盤を盤石にする必要があって、そこに踏み切るようならば、期待はさらに高まるだろう。だが・・・経済という魔物の存在が、政権の政策をより困難にする状況というのも十分あり得るわけで、過去を見ても日本経済がバブル崩壊以降何度も立ち直ろうとしているときに足を引っ張ったのはほかならぬ日銀だったということもあるからね。

いまの日銀はちょっと変だと思うけど・・・。

そういう意味で、油断は禁物という状況が2026年になっても継続する、というかより一層警戒する必要があるなというのが個人的な感想です。

明日は大納会で、今年の相場は終わります。なお大発会は5日(月)ですね。