トランプ大統領に残された時間
- 2020.12.19
- 放言
いま日本では19日(土)10時30分だが、米国(ワシントンD.C)では18日(金)20時30分だ。しかし依然として、国家情報省のジョン・ラトクリフからはトランプ大統領にレポートを提出された気配はない。なぜ!?という思いだったが、彼はすでに「新たな重要な情報があり時間がかかる」とコメントした上に、レポートは来年1月になると報道官は伝えた。
国家情報省においても部下たちの報告書があがってこない、と言っていたが、これはもしかしてジョン・ラトクリフの裏切りなのか?と思わせる。2018年9月の大統領令に関する法案は、「選挙実施後45日以内」という条件が付されていたわけで、期間内に米国の司法省、CIA、FBIそして国家情報省のいずれから大統領に「外国からの選挙干渉の報告」が上がれば、トランプ大統領は「非常事態宣言や戒厳令といった非常手段を行使できる」という内容だった。
またこの報告書に関しては、「情報機関の公文書である必要はなく、情報伝達の手段を指定していない」わけで、口頭による報告を録音してもいいし、メモ程度のものでもいい。しかも、外国勢力が観賞したか否かの単純なものでもいいはずだった。
なので、トランプ大統領がジョン・ラドクリフを呼んで、確認することも可能なはずだが・・・。まだ3時間あまり時間があるのでその可能性が完全に消えたわけではない。しかも国家情報省の報道官は「1月提出予定の報告書には外国勢力の干渉の事実が含まれる」と明言した。
さて、トランプ大統領はどうするのだろ?
トランプ大統領は政府機関の捜査機関・司法機関のあらゆるトップ達に裏切られた。また同じ共和党の上院院内総務を含め、議員や州知事などにも裏切り者が多数に及んでいる。信頼できる政府機関では大掃除を終えたペンタゴンだけというお寒い状況に追い込まれている。
ならば来年1月6日の上下院による選挙人投票の開票を待っても、現状では選挙結果を覆すのは相当に難しいのは見えている。仮に可能性があるとしても、時間があるために買収や脅迫といった非合法手段でいくらでも阻止できる。今の米国ではそうした行為が当たり前になっているからね。
従って現状を見る限り、強権を発動する以外に道はないと思われるが・・・。
その兆候はある。国防省(クリスタファー・ミラー国防長官代理)は昨日、バイデンチームに対し政権の移行手続きを中断すると発表した。また娘のイヴァンカが20人以上のスタッフで食料(非常食?)を市民に配布した。さらに、リン・ウッド弁護士は非常食や武器等で準備せよ、とのコメントを発している。
さてこの窮地、トランプ大統領はどのように決断するのだろう?残された時間はいずれにしてもあと僅かには違いない。
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