トランプ大統領は行動せざるを得ない状況

トランプ大統領は行動せざるを得ない状況

う~ん・・・なんだか失敗したみたいだ。昨日もっと売り積んでおけばよかった気がする。日本が悠長に三連休なんかやってる間に、何やら米国で波乱が起こりそうな気配・・・。プンプン匂いますよ(苦笑)。

米国社会の制度疲労

なんというか、米国はもう完全に社会全体が制度疲労を起こしてる気がするよ。1776年の建国なのですでに約250年が経過してて、その間に南北戦争(1861-1865)を経て、共和党と民主党による2大政党制による連邦統治という方向に進みだした(あまりに大雑把か!?)。

しかしそのあたりから1900年くらいまでロックフェラーの石油と金融の帝国ができる過程で、米国が発展してきたのも事実で、1940年頃の第二次大戦の頃には、すでに国力的には欧州諸国を凌いでいた。

以来、ベトナム戦争まで米国は常に戦勝国であって、ベトナムでの敗北後も世界に君臨しているわけだが、そもそも原爆投下を断罪されていないことが、徐々に米国の驕りと矛盾を蓄積させてきたような・・。

そして1990年代になるといよいよグローバリズムが芽生える。1945-1970くらいまで米国は戦後の繁栄による空前の経済成長と好景気を謳歌した。そして以降その反動でインフレ時代に突入すると約20~30年間という不況期に突入していた。

まるで日本のバブル崩壊以降を見ているようだが、空前の好景気後には必ず厳しい不況の時代になるということかもしれない。また米ソ核競争と覇権争い、そして冷戦の拡大も経済の足を完全に引っ張っていた。その後ソ連が崩壊し、冷戦構造が解消するにつれて大きな経済構造の転換に迫られた米国は、不況を克服する手段としてグローバルに経済圏を拡大するという政策がとられた。その最初がレーガノミクス(レーガン大統領の強いアメリカ政策)だったと言える。

しかし2000年に突入するとその方針は大きく変わり、発展途上であった中国を強力に押し上げることで経済を拡大しようとする中国集中策に転換したと言える。その旗頭が民主党であったことは否めない。

Advertisement

そして米国の思惑通り中国経済は急速に拡大・発展をするわけだが、人民元とドルの兌換システムを拡大することで、中国に技術輸出を行い、米国の金融市場を開放することで巨万の利益を得られることに気が付いてしまったわけだ。

実際、人民元はその国家体制から無尽蔵に発行可能で、ドル兌換を維持しさえすれば、莫大な利益をドルで受け取れる。しかし中国もまた経済を維持するためには、経済圏を拡大するという政策に出ざるをえなかったのも事実であって、次第に2010年以降は米国経済を侵食し始めた。

しかしそれは、米国金融にとっては願ってもないことで、今度は米国の金融市場を開放することによって莫大なキャピタルゲインが得られることを意味するとともに、米国の金融市場が(中国企業によって)加速的に拡大することを決して手放したくはないのだ。

中国が何をしようが、人権を弾圧し、企業の知的財産を盗み、米国政治を莫大なマネーとハニトラで侵食することさえ、大したことではないと考える大資本家たちの存在が、トランプ大統領の米中対立路線によって徐々に明らかになってきてしまった。つまりトランプ大統領は、米国は政治による統治からマネーによる統治であるということに気づいてしまったし、大統領就任でその実態を目の当たりにしてしまったのだろう。

だから2016年の大統領選挙でヒラリーが負けたときからそうした支配勢力は虎視眈々とトランプ追い落としをやってきた。共和党のニクソンはウォーターゲートで民主党関連施設の盗聴を指示したことで弾劾され、辞任に追い込まれたが、トランプ大統領はでっち上げが証明されたロシアゲートに屈することはなかった。つまり完全に追い落としに失敗したわけで、ならばと今回の大統領選挙を入念に準備した。

Advertisement

だが、今回は明らかにやり過ぎだった。というか「やり過ぎ」を暴露するぞ!とトランプ大統領は挑んできた。負け犬のニクソンとは違ったわけだ。しかも、カネでは転ばない人だった。これが相当に厄介で、今の大混乱の原因となっているのは明白です。

結局はバイデンだから、米国は良くなるとか、トランプはダメだとか、そんなのは実際にはあまり関係ないのだろうと思う。第一老いぼれのバイデンにまともな政策は無理だし、カネとオンナに目がくらんだ民主党なども同様。だが民主党だけでなく共和党の多くもまた同じだからこそ、そうした支配層がトランプを追い落とすことで一致した。

そうした歴史的な場面を、ほとんど考えようともせずに報道する日本のメディアや、陰謀論で片づけようとする識者のなんと多いことか!(もうすこし米国社会における現状のトランプ大統領の立ち位置を考えないと、まともな報道なんかできるはずがない。)今回の大統領選挙における混乱は、何というか米国での社会制度が限界に達していることを表していると思う。完全に制度疲労を起こしてるね。

株式市場はバブルなのか?

制度疲労という視点で米国の株式市場を眺めると、これだけ株価が偏った動きをすると言うのは金融バブルだから、と単純に割り切れるようなものではないと思う。自分もよく「金融バブル」という言い方をするけれど、たとえば日本のバブルの根拠はなんだったか、と考えると、将来の好景気予想、企業の好業績予想というベースがあった気がする。そして不動産が急激に値上がりしたことで、企業資産が急増したという背景があった。

つまり普段はPERを問題にする業績相場なのだがそれがバブルいなるとPBR相場になってしまう。当然含み資産が10倍、20倍になったのだからPBRは見かけ上は変わらなくても潜在価値が激増したから株価がぶっ飛んだということ。けれども、今の状況は日米ともにとてもそんな状況ではないと思うし、業績も新型コロナ以前に回復するか否かはいまだに未知数。けれども株価だけは解き放たれた気球のようにすでに成層圏に達している!

Advertisement

これはリーマンショック以来の株価の動向とFRBの金融政策を対比すると分かることだが、FRBが金融緩和をすると株価は水準訂正されてきた。バーナンキやイエレンがQEや利下げをするた度に株価は必ず上昇している。けれども2018年にパウエルが出口戦略として利上げをしたら途端に激震が走ったことからも証明されている。ということは、つまり今の株価を肯定するのはFRBの金融政策と米国政権の財政出動ということになるわけだが、そんなことはいつまでも続くものじゃない。その結果として経済が上向いて株価に追いつくような傾向ならばいざ知らず、とても今の株価を肯定するような効果は出ないだろうしね。

従って、従来のバブルの概念とは違った株価の上昇ということになるし、このところの日米市場の狂ったような上昇劇の裏付けは、バイデン政権による大型の財政出動だというんだから呆れるよ。こんな株価上昇には必ず裏がある。それがバイデンによる米中貿易対立の即時解消だということは記事にはならないけれど、バレバレなんだよな。

でも今の中国見ていると、とてもじゃないけれど以前のようには行かないだろうと思ってしまう。米中関係も元の鞘には戻れないかもしれないしね。すでにそこまでトランプ大統領は対策をしていると思うし、こうした背景があるからこそ、トランプ大統領の行動は株式市場にとっては最大級のリスクだと思っている。

Advertisement

米国国民を蔑ろにした大統領選挙

ノーメイク、ペロシ議長
Advertisement

しかし、これだけ選挙不正が堂々と行われて、なおかつ一方的なトランプ批判を大手メディアが繰り返すという状況は、見方を変えると反トランプ勢力の焦りが頂点に達しているということじゃないかな?6日の上下院合同会議で次期大統領をバイデンと認定したわけだから、20日の宣誓就任式まであと12日あまりとなった今、民主党ペロシ下院議長はトランプ大統領の解任要求をペンス副大統領に憲法修正25条に基づいて行うように要請しようとしたり、下院でのスピード弾劾を言い出したりしている。

それをまたメディアは派手に煽る作戦に出ている。

さらになんと、「錯乱状態にあるトランプ大統領が残りの任期中に核ミサイルを発射する」という妄想を理由に米国防省のマーク・ミリー統合参謀本部議長に対し、切り崩しを行った。しかし、こんな理由で軍の切り崩しをするとは・・・ペロシの焦りは半端じゃない気がするよね。

しかもペロシはペンス副大統領に対し修正25条の適用を電話で直に説得しようとしたけれど、ペンスは「電話に出る必要はない」と言って断ったというのが事実なのだ。そして「解任に値しない」とコメントまで発表している。

こうした民主党の行動を見ても、国民のために政治を行っているのとは程遠い、何か別の理由があるのだろう。今回の大統領選挙では、民主党は国民を蔑ろにする行為を連発してきた。そして今また、こうした動きをするというのは・・・。

Advertisement

米国を治療する必要がある

今の米国は、拝金主義こそ万能であり、民主主義なのだ、ということを恥じらいもなく躊躇いもなく主張する国家となってしまった。そのためには手段を選ばないというのが民主党や大手メディの主張でもあり、資本家もバイデンポジションで一儲けしようと相乗り状態。

その手法が良くある「悪者を作る戦略」「外敵を作る戦略」なのだと。トランプ大統領を悪者にしてしまって民意を誘導しようとする作戦をやってるわけだ。そしてかなり浸透してきたのも事実で、バカな日本はそのまっま乗ってるわけだよね。

けれど、ここで米国を誰かが治療しないと必ず将来に禍根を残すことになるだろうし、もしかしたら取り返しがつかなくなることも十分にあり得る。中国も復活してますます傍若無人ぶりを発揮するだろうしね。そうなったら日本人はインバウンドが戻ると喜ぶのかなぁ・・・。いまでも緊急事態宣言をしていながら中国人のビジネスでの入国はフリーパスで隔離もしないガースー政権。情けない。

だからこそ、トランプ大統領には恐らく大統領令、そして戒厳令と抵抗してほしい。もうトランプ大統領は辞めたら捕まるしね。ペロシは何でもするから。頑張って欲しいし、何かやると思うしね。

Advertisement