日本市場が粘れる理由がない!?:7月28日(水)後場

日本市場が粘れる理由がない!?:7月28日(水)後場

日経平均株価 ¥27,581(▲¥388)

企業業績好調でも外部環境の悪化に負けそうな相場・・・

後場の相場概況

後場になっても中国上海を意識した値動きということで、投資家は相当に上海の値動きを警戒していたと思う。昨日の今日だから無理もない話、と言えばそれまでだけど、まだ習近平の政策は、相対的には部分的な規制に過ぎないという側面はあるし、その辺が株式市場がチャイナリスクを全面的に織り込むことを拒否している要因かもしれない。

それでも、少なくとも米国市場において中国企業の株価が大幅下落した影響が、とんでもない波及を見せる可能性は十分に残されているし、(香港を含む)中国本土に投資して傷ついたというパターンも決して無視できないと思う。

いずれにしても、今後チャイナリスクは何かのきっかけで全面的に意識されるパターンが、近いうちに来ると思う。タイミングとしてはとりあえず米国企業の2Qと通期予想を織り込んだ後になるんじゃないか、と思っている。具体的には、8月後半~9月にかけての時期かもしれない。

そのころになると、テーパリングが意識された荒い値動きもあるだろうから、ネガティブファクターは織り込みやすいはずだ。

Advertisement

しかし今夜はFOMCの政策協議が発表されるし、FRBがインフレに対して方針を変更するか否かが最大の焦点になっている。ハイテクを中心に大分相場がやさぐれてるこの時期に、ネガティブサプライズはないと思うし、具体的な話は8月のジャクソンホールの方が各国のコンセンサスが得やすいのでそちらだろう。

それでも、市場が今夜FOMCを歓迎する保証はどこにもないけれど・・・。

後場の取引とポジション

1570 日経レバ ¥14,420(▲¥380)
空売平均)¥14,730×3580(含み益¥1,110,000
買)¥14,320×2000(含み益¥200,000
買)¥14,310×2000(含み益¥220,000
後場一時は▲¥500という深押しをみた日経平均だったわけだが、手を広げる代わりに両建てにして含みを確定させておく方法を選択した。そこまでくると、7月21日の下値にサヤ寄せする形となって、一旦はテクニカルでもリバウンドしやすい位置には間違いない。もしも今夜の米国市場が大きく押して、20日の下値(¥27,330)を割り込むようであれば、寄り方向感で出やすくなることは間違いない。何せ、昨日時点での日経平均EPSは¥2,040であって、引け値ベースではPER13.5なのだから。

Advertisement

それでも、SBGの利益が半減するようなことになると、この水準を維持したとしても日経平均は▲¥1,300以上下値があることになるけどねぇ・・・。いずれにしても今夜はFOMCで上昇バイアスがかかりやすいと思うので両建ては正解と見るけれど。


9984 SBG ¥6,745(▲¥343)
空売)¥6,914×2000(含み益¥338,000
空売)¥6,900×2000(含み益¥310,000
空売)¥6,895×2000(含み益¥300,000
空売)¥6,890×2000(含み益¥290,000
空売)¥6,885×2000(含み益¥280,000
空売)¥6,880×2000(含み益¥270,000
空売)¥6,875×2000(含み益¥260,000
買)¥6,720×6000(含み益¥150,000
さてSBGの場合には、話が大分違ってくるし、日経平均に連動するという保証もないのだが、たとえ日経平均が戻って明日株価が上昇したとしても、¥6,900処はかなりタイトになると見る。なので、半分ほど両建てて利食いできる形を作りつつ、勝負を継続できるような、そんな体制に出来たんじゃないかな。

まぁ、ソフトバンクショックがあるとしても、決算前にはないだろうと思ってるけれど、爆発的な利益を計上した前期のようには行かないだろうと思うし、その意味では下げのバイアスは消えることはないという読みなんだが・・・。

Advertisement

本日の収支(前場・後場合算):+¥3,770,000


雑感彼是

やはりSBGの投資家は、上海や香港の動向を相当に意識しているね。そして習近平が浙江財閥系の資本排除を本格的に画策しているか、または完全に自身の支配下に置こうとするのであれば、はっきり言ってSBGは残れない可能性がかなり高いと思う。そうなるともちろんSBGだけでなくソフトバンクやZHLDなども厳しい状況に陥ることは否めないし、ビジョンファンドの規模が規模だけに、あらゆる方面に影響が及ぶと思われる。

Advertisement

決算発表の説明会の時に孫会長の顔が歪んでいたけれど、企業経営者として資本市場はともかく、金融機関から信用不安を持ち出され、与信不足から貸し剥がしを受けるというのが、何を意味するのかは十分に分かっているはず・・・。すでに長年の付き合いであったクレディに剥がされ、みずほFGに剥がされたわけで、その理由が担保としているアリババ株に対する信用不安となれば、SBGそのものの経営が揺らぐことになるからね。

ビジョンファンドは2号ファンドも含め、継続的に投資案件を発表しているけれど、このままの状況が続けば、出資を引き上げるという事態も十分に想定されるわけで・・・。少なくともその穴埋めを社債発行で行うということだが・・・。国内で募集するのであれば、野村が主幹事になるだろうし、GSの出方も大いに気になる部分。

いずれにしても、創業以来の経営危機の只中にあると言って間違いなさそうだ。

株式市場が変調をきたす中、いよいよ今日、新型コロナ感染者数が3000人を超える見込みらしい。五輪開催中で有効な防止策も打ち出せないガースー政権だから、中国リスクと同様に日本株には新型コロナデルタ株リスクがヒタヒタと忍び寄ってきている。

1Q決算前なので今のところ、これをネガティブ視する動きは限定的だろうけど、それも感染爆発となればそうはいかなくなってくる。五輪でアスリート達は頑張ってくれてるのにね。