週末雑感・・・株式市場はまだまだ下がる!?
- 2021.12.04
- トレード雑感
11月の雇用統計が発表されたが、予想に反してボロボロだった(予想は55万人に対して実績は21万人)。ADPは好調に伸ばしたのに、こういう数字が出てくると何か政策的にインフレを抑えたいという意図的ものを感じるんだよね。この雇用統計には往々にしてそういう部分があるし、それをブレが大きい統計といって誤魔化すけれど、翌月にこっそりと修正ししちゃって、みたいなことをやる(と思っている)。
どうもバイデン政権というのは信用できないというか、とにかく来年の中間選挙の劣勢を跳ね返すのはインフレを抑制するしかない、みたいな焦りがあるのだろう。そうでなければ僅か1日分にも満たない国家備蓄の放出を大々的にやったりはしないだろうし。結果的に原油価格は大きく下落したけれど、あれはテーパリング懸念による利食いとオミクロン株のせいだしね。
そして次はパウエル議長の再任に踏み切った。なぜブレイナードを選ばなかったか?と言えば、FRBに思い切りプレッシャーをかけてインフレ対策をやらせようとするため。パウエル議長はあれからハト派からタカ派にがらりと変貌したしね。イエレンも(テーパリング拡大に)理解を示しているけれど、本当はパウエル議長が共和党員だから再任したというのが正解かも。「インフレはパウエル議長の失敗なのだから、対策を急げ」ということなんだろう。ちなみにブレイナード副議長は民主党員で、パウエル議長が(インフレ退治に)失敗したら即出番が回るということだろうけど。
そうした流れの中で、ADPとは裏腹にボロボロな雇用者数を出してきた、というのが今夜の雇用統計なんじゃないかと思うけどね。
でも悪運が強いのか、バイデンには追い風も吹いてきた。それが今回のオミクロン株ということで、これが巷で言われているように空気感染しちゃう従来のコロナの3倍もの感染力がある厄介なものだとすると、世界中に蔓延するのは時間の問題だったりするから、ある意味(オミクロン株によって)景気が悪化することでインフレは収まってゆきそうな感じになってきた。
けれどもその状況が来るのだとすれば、テーパリング強化や早期利上げはある意味では厳しすぎる政策になってくるよね。最初に新型コロナが蔓延したとき、その対策は財政・金融ジャブジャブしかなかったし、それをしたから何とかここまで来たわけだ。そこで今度はもしかしたら逆目の金融政策になる可能性もあるわけで、そうなればなったで厄介な状況になるだろう。
と言うわけで、今夜の米国市場は(まだ寄り前だが)ダウCFDが雇用統計の悪化を好感して上昇している。ザラ場ではどうなるか分からないけれど、NASDAQ CFDもS&P、ラッセルCFDもいまのところ上昇し基調になっている。そうなると当然日経CFDも¥100ほど高い。けど、ここ数日を見ただけでも、誰もザラ場の動きを予想するなんてできないくらいのハイボラ相場になってきてるから・・・。需給からして売られちゃうだろうねぇ・・・。
FRBが物価上昇が原因でいよいよテーパリングを開始したときから、「金融政策の変わり目が相場の変わり目」と書いてきて、これは目先の材料を無視してもいいくらいに動くことが証明された感じがする。そしてバイデン政権のインフレ退治によって、FRBの金融政策はタカ派に転じた。今回の下落のきっかけはやはりその辺からだったと思うし、オミクロン株はネガティブノイズで、下落に拍車を掛けた格好になった。
それで、相場のトレンドが転換したということで、いままで以上に売り主体で攻めるつもりになったけれど、正直このハイボラな動きに翻弄されているし、巷で喧噪される「日本株は割安」「買いチャンス」みたいな声が心理的に邪魔というか・・・まだそんなものに影響されるのだから、全然修行が足りないというか未熟というか・・・。だから、全く成功していないんだよね。
今の位置で徹底的に売りポジションを建てるということがどれほど怖いか・・・売り坊なら分かってくれると思うけど、全く恐怖以外の何物でもないよ。また、海外短期筋もやたらと空売りばかりやってて、連日異常な空売り比率になっているから、どうしても買戻しばかり意識してしまうのよ。なので、売り勝負するつもりでもついついショートカバー狙いの買いポジを建てたりしちゃうわけ。
それでいつものように夜になるといろいろ調べて、やはり買いはなかったと自己嫌悪しちゃうんだよね。
でも基本的に12月の暴落はまだ終わっていないと思うし、明らかにこれからが本番だと言えると思う。なぜなら今の相場の信用買残があまりに多すぎるからだ。信用買いと言えば個人投資家で、やれ底値だ、やれ買い時だ、みたいなノイズに踊ってしまうとか、とにかく逆張りが株式投資、みたいな理解をしているのでどんどん買っちゃった。結果として現時点での信用買残は3兆6千億円も積み上がってる。要するにこのところの海外勢の異常な空売り比率の高さは、これを崩しにかかってるということになる。しかも利食いさせて出なくて投げさせようとしている、と個人的には確信してる。
馬鹿みたいに夜中に米国市場や日経CFDをモニタリングしてて、十分にそんな動きを感じているはずなのに、今日あたり売り建てを閉じて、日経レバの買いポジを持ち越してるって、ヘボもいいとこで、下手くその典型だと後悔しているんだよね。米国で雇用統計がどうあれISMがどうあれ、需給の悪さに負けるということくらい予想出来てもいいはずなのに・・・とさっきから後悔しきりだ。
普通に考えて、此の先のことがあるのに、ショートカバーを全開で入れてくる短期筋、投機筋なんているはずもないのにね。もちろん相場だからリバウンドもあるとは思うけれど、そんなのをいちいち狙う事は出来ないしね。今夜の俺の結論としては12月日経平均¥26,000くらいあるという気持ちで行かないとダメかも、なんて真剣に考えてるよ。
と、書いてるうちに、米国市場は総たれ!日経CFDもダメ!やっぱりなぁという感じ。
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