CPIと金融縮小と終わらないインフレ
- 2022.04.13
- トレード雑感
大方の予想通りの米国3月CPIの発表で、昨夜の株式市場はGUスタートとその後の上値追いで、ダウは$361高まで伸びて、NASDAQも同様な動きで2%の大幅高となったものの・・・、ダウはそこから落差$565の売られっぷりで結局は、▲$87で大引け、NASDAQもS&P500も引けてみれば▲0.30%、▲0.34%とマイナスに転落した。
21:30 | (米) 3月 消費者物価指数(CPI) [前月比] | 0.8% | 1.2% | 1.2% | |
21:30 | (米) 3月 消費者物価指数(CPI) [前年同月比] | 7.9% | 8.4% | 8.5% | |
21:30 | (米) 3月 消費者物価指数(CPIコア指数) [前月比] | 0.5% | 0.5% | 0.3% | |
21:30 | (米) 3月 消費者物価指数(CPIコア指数) [前年同月比] | 6.4% | 6.6% | 6.5% |
(数値は左から2月実績、3月予想、3月実績となる)
さてGUスタートと直後の上値追いの原因とみられるのは、CPIコア指数(前月比)0.5%→0.3%、(前年同月比)6.6%→6.5%という数字でインフレはピーク感がでた!といって買いついたのだろう。(コア指数:エネルギーと食料品を除いた指数)
要するにCPI 8.5%というのは原油(ガソリン・灯油)の値上がりのせいだという解釈で、中古車価格も下落いてるので、ピークだ、というわけだ。
この数字を受けて待ってましたとばかりにブレイナード理事がTVインタビューに登場!そしてQTは5月のFOMCで決定して6月スタートと言い出した。利上率には言及したくないとも言ってたらしい。インフレ高伸で下手をするとQTは5月即開始まで見ていたので、印象としてはまたしてもFRBは後手気味に政策を打つんだ!?という感じがした。
それでもブレイナード理事がタカ派発言したことで、株価は急落しマイナスに突っ込んで、俺のポジは救われたわけだが・・・。
でも恐らくコアCPIは小休止しただけ。株価のようにギアギザしながら上昇してゆくのだからね。それと一つ気になることは、自動車ローンの個人デフォルトが急増してきたために中古車価格が崩れたという確かな理由があること。そして利上げとともにモーゲージ(個人住宅ローン)にも波及するのは確実だということだ。
何度も書いてるけれど、ゼロ金利時代が長く続いた後に利上げ局面を迎えると、企業も個人もファイ成すやローンが急増してる分だけ苦しくなるし、今の状況でFFレートが2%超えたら恐らくアウトだと思う。そうなるとオートローンなんか7%~10%くらいになっちゃうし、優良企業向けの融資でも10年物国債+2%くらいになっちゃう。
なので、まだ0.250pしか利上げしていないのに、個人ファイナンスはいっぱいで、今後の利上げは企業利益を食いつぶす方向になるってことを念頭に入れておいた方が良いかもね。
それどころか肝心のバイデン政権が、ウクライナ情勢を落ち着き始めると、軍事支援を追加したりして思い切り煽ってるわけで・・・この時期にWTI原油は$93まであったものが現時点で$101.40を超える勢い。もうウクライナは米ソの代理戦争のようになってしまって泥沼化は必至。
何が滅茶苦茶と言って岸田政権が酷いと思っていたけれど、バイデン政権にはかなわないね。恐ろしい国だよ、米国は。FRBもまたぞろ後手後手になりそうだし、株式市場を楽観しない方がよさそうだね。
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