米国市場ウォッチ:0.750p利上げを織り込んでる!?

米国市場ウォッチ:0.750p利上げを織り込んでる!?

FRBのフォワードガイダンスにも関わらず株式市場は今週のFOMCで0.750pの利上げを94%織り込んでいるというCEMのFEDウォッチを見ると、FRBに対する信頼感が相当に薄れているのが分かる。5月のFOMCも事前に0.500pか0.750pかで非常に予想が分かれていて、結果的には0.500pの利上げだったけれど、翌日にはそんなんでインフレは大丈夫なのか!?という疑心暗鬼が台頭して、FOMC当日の大陽線をそっくり打ち消す大陰線になったりした。

しかし、今夜の米国市場を見ていると、どうだろう?これほど0.750pに傾いていると言うことに強烈な違和感があるよなぁ・・・。0.750pと言うのは、現時点で0.750%ー1.000%の誘導金利を一気に0.750p上げたら、それこそマーケットはぶっ壊れるんじゃないかな?

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今の米国市場というのは、FRB利上げを極端(?)に債券金利が織り込む動きになっていて、昨日は二回目の逆イールド(2年物と10年物の金利差)とかも発生してるわけで、もしも今回0.750pをやらかしたら、どうなるの!?みたいな事なんだよ。

HYGはさらに下落してきてるけど、これなんか一気に売り込まれる可能性もある。というかアイキャッチ画像にある米国債10年物金利のチャートが急激に上昇していて、これは世界の金利標準のようになっているわけで、その金利を一気に0.750p上げるというのは流石に厳しい。

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FRBは恐らく0.500pでも相当慎重にガイダンスをしてきてる。そして6月0.500p、7月0.500pという既定路線を作ってきたわけで、今になって政策金利を土壇場で変更、なんてことをすると本当にとんでもないことが起こると十分に承知しているんじゃないかな。

なので、俺は明日のFOMCは0.500pという従来路線のままだと思うし、7月も0.500pだろうと思うけどね。で、9月に0.500pか0.750pか、と言うのは多分振れないと思う。だって、FRBとてインフレの状況をそこまで予測することは出来ないだろうから。少なくとも政策的にバイデン大統領は7月にサウジへ行くらしいし(というか6月じゃなかったのか!)、原油価格がどうなるかによって9月の対応は全然違ったものになるだろうし、それと金融政策当局としては利上げの効果をじっくりと見たいというのもある。

金利政策変更の効果なんてマーケットは即座に反応するだろうけど、実際の効果検証には時間がかかるものだからね。早急に動きすぎてもかえってマーケットの混乱するだけだから。

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さて相場は完全にFRBの0.750p利上げを織り込む動きになってる。米国債10年物金利の急上昇、そしてドル円も簡単に呆気なく¥135を突破してきて¥13.276とかそんな状況になってるよ(4:00am)。その流れで米国三市場はマイナスで推移していて、特に今夜は日経CFDが断トツに弱い!いま、昨日の引け値から▲¥250来てるしね。

おおおっ¥135.320もつっかけてきたか!

日経平均に対する警戒感は、ドル建てチャートを見ればわかる。

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見辛いかもしれないけれど結構今夜は明確に底割れてきてる。今夜はこの急激な円安と株価下落によって拍車がかかってると言うことだよね。流石に昨日の引け値から日経平均▲¥300というのはキツイだろう。慎重に構えていたなら昨日の買持はないと思うしね。

おおおおっ!ドル円¥135.420、米国債10年物金利3.497(4:22am)

こりゃもうどうにも止まらんぜ!でだ、FOMCで0.500pなら、そしてパウエル会見もそれほどタカ派的でないならば・・・。可能性の一つとして「爆上げ」というのは大いにあり得るね。もしもイレギュラー的に本当に0.750pなんてやらかしてしまったら暴落だろうし、そうしたらその時に新たなポジションを建てればいいだけ。

0.500pならショートカバーせざるを得ないだろうから。