米国株式市場の綾戻しの後に来るもの
- 2022.08.13
- トレード雑感
米国市場は一旦強気に傾くと、何処までも、行けるところまで行くという文字通りのブル・マーケットになるなぁと感心するよ。本来株式市場というのは、こういうダイナミズムを持った市場であるはずだけど、そういう意味で日本市場のザラ場でのショボさが本当に際立つよ。それでも昔はいろいろな動きがあったと思うし、(意図的に)弄られる、所謂仕手化した銘柄も常時複数あったと思う。けれども、国内に主力銘柄を大きな資金で動かす、みたいな勢力が見当たらなくなってしまって、その結果、米国勢に引け後の夜間にCFDを弄られることで、かろうじて市場全体のボラティリティを確保していると言った醜い市場と化した。
概ね上昇相場であっても、朝寄りが高くてその後利食いで売られる展開が常なので、買いポジを取るために個人投資家はどうしても逆張りをせざるを得ない。でもそれは、余程のタイミングでないと終日含み損を抱えることになるからね。強気で買って、それがザラ場で含みを生む展開になる、所謂順張りで勝負できる市場にならないと、少なくとも株式市場の活況は望めないと思うよ。
日本市場は値動きが弱いのが常態化してしまってるから、個人投資家もブル・マーケットに慣れてない。それでも株をやろうというのなら、小型株の逆張りしかなくて、そうなると下落相場では手も足もでなくなるから、新型コロナ後に大挙して参戦した個人投資家は皆、火傷して株を諦めちゃった。まぁ、それは無理もないけどね。
というわけで底なしの強さを発揮してる米国市場は、まさにブル・マーケット。インフレや利上げ、QTの怖さも何処へやらって感じで連日の上値追い。それに乗れない自分・・・。いつものことだけどね。
さて、株式市場が連日沸き立っているなかで、米司法当局はトランプ前大統領に対するガサ入れを敢行し、醜い政治ショーを演じ始めた。
断っておくけれど俺自身はトランプ支持なんです。それはトランプだって、突かれると何でも出てくるような人物だし、カジノを経営していた時には、無法な取り立てを行っていた。関連会社に不動産取引だって黙秘権を行使するほどのことはしていたわけし、さらに、今回の件についても脇が甘いというか・・・。もしも機密解除となっていたとしてもそんな文書は持ち出すべきではないと思う。
けれどもいまの民主党政権は本当に酷い。ペロシ民主党下院議長は、意味不明の訪台を敢行したけれど、ビジネスマンである息子を帯同していたことを抜かれたよね。「YOUは何しに台湾へ」なんておちょくるYOUTUBEもあったけれど、まさに何しに行ったのか分からない訪台。
これ、米国政府の戦略的な外交でないことは、ペロシ訪台に対し危惧を板いてた政権側のコメントが一気に噴出したことでも分かるけど、実は、関係者は息子のビジネスを繋げるという民主党の伝統にしたがっただけのこと。バイデンもヒラリーもアジア歴訪はすべて外交というよりもビジネスだった。
そこで何等かのディールをして多額の寄付金や投資をせしまるというのが民主党の伝統的なやり方で、それがために、利害が常に絡むために、過去幾度となく外交に失敗してきたし、トランプ政権で米中対立が鮮明になったのも、クリントンーヒラリーと続く中国との深すぎる関係のためであって、中国にしてみれば「話が違う」と。それをトランプがかき回したことが主要な理由であることは明らかだ。
さらにヒラリーは、ロシアゲートを完全にでっち上げ、トランプを貶めようとしたことは、すでに裁判で明らかになっている通り。この判決でヒラリーの復帰の目は完全に断たれたわけだが・・・。トランプが大統領選挙直前の公開ディベートで「お前を監獄に送り込んでやる!」と罵った背景には、中国とクリントン財団の癒着や仕組まれていたロシアゲートを指していたわけだよ。
その因縁は一昨年の大統領選挙で爆発してしまい、民主党、共和党の両陣営はまさに泥仕合を演じたわけだよ。そして結果不正投票が数々明らかになったにも関わらず、司法省さえも調査することなく結果、バイデン政権が誕生したわけで、TV、新聞メディア、そしてネットメディアを巻き込んだトランプへにネガティブキャンペーンはまさに言論弾圧、表現の自由の冒涜といった無様な罵り合いに発展した。
反面、ロシアーウクライナをバックにしたバイデン大統領の息子であるハンターバイデンの不正疑惑に関しては、FBI・司法省は捜査を中断してしまった。こうした流れを見ても、今回のトランプ前大統領の別荘にたいするガサはいかにも不自然だ。
当局は連邦法違反容疑でのガサと言っているけれど、だったらもっと早期にやるだろう。時間が経てば証拠保全の可能性が薄くなる。けれども11月に中間選挙を控えた今、こうした捜査に出るというのは、劣勢の民主党にとっては、絶好のタイミングだ。
そして先の大統領選挙以来今の米国を見るにつけ、この国の権力闘争には歯止めがかからないということ、そして当局者の全員が全く信用できないということだよ。日本も統一教会だ、ハニトラだ、新型コロナ規制の最中に未成年と朝まで飲食し、携帯を失くした、とか醜聞のオンパレードだけど、米国はマジではるかに酷いと思うよ。
選挙前にこんなことをすれば、ますます国家は分断してゆく。けれども分断はともかく対立するようになると、国家は乱れる。銃社会でもあるわけでそうなると何が起こるか分からない怖さがあるよね。もっと言えば、今本格的な景気後退になるか否かの瀬戸際で、こうしたことが影響することも大いに考えられると思う。
最近とみに痴呆が進んでる(と思われる)バイデンが、二期目を狙うという事さえ信じられないのにね。米国の政治状況も経済も、これからが悪化の本番だよ。今回の株式市場の上昇は、多分単なる綾戻しに過ぎないし、多分今回のトランプ前大統領へのガサは、これから起きるとんでもない民主党の政治ショーの序章だね。
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