いまの金融不安は金融システム崩壊・世界恐慌の序章!?

いまの金融不安は金融システム崩壊・世界恐慌の序章!?

まだまだ投資家というか個人投資家のセンチメントは、金融危機を警戒する向きが優勢ってことかな。ビットコインが360万台を付けてるね。いつもなら冷静になれる週末は相場を意識するから、こんなに堅調なことは最近はあまりなかったしね。ドル円も¥131台まで円高が進出るし、原油は$66台まで下がってきた。もちろん昨夜の欧米国市場は大きく下がってる・・・。

そういうことを見ると、やはりというかまだまだリスクオフの状態にマーケット全体が陥ったままなんだということだよね。特に今度は欧州が非常にまずいことになってると思う。そもそも、クレディ・スイスが破綻寸前に陥っているところで、GDPが100兆円足らずのスイス金融当局が約7兆円もの信用を供与した、まさにその時、ECBのラガルド総裁はなんと0.500pの利上げを断行してしまったわけだよ。

市場の予想は利上げしても0.250pまで、と言うのが大半だったわけだから、これは大きなサプライズだよ。いまだ表面化していないけれど、この利上げはクレディ・スイスを直撃するものだけれど、それ以上にEU加盟国の財政に打撃を与えるだろうしね。スペイン、イタリア、ギリシャ、と言ったラテン系の国は財政悪化から脱出できないでいたからこそ今までECBは(米国と比較して)穏やかな利上げしか出来なかったという事情があった。これでも今回、この時期に0.500pの利上げをして、なお今後の政策についてはコメントしなかったという・・・。

これは、EUにとっては何らかの転換点になるんじゃないか?と思うよ。域内のインフレがどうにもならないほど粘着性があるとか、ウクライナ戦争での出費が膨大であるとか、米国とは異なる事情がある、とでも言いたそうな利上げ。実際、ウクライナが終わらない状況で、原油価格、天然ガス価格、そしてコモディティ価格が大きく下落するということは、そもそもの景気が非常に悪化しているという事だろう?

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にもかかわらずこの局面で0.500pの利上げというのは・・・大丈夫なのか?と言うことになるよね?というか、今回の利上げは欧州経済に禍根を残すんじゃないか?って思うしね。それとクレディ・スイスはUBSとかと合併して救済という案も出ている一方、株主たちは真っ向反対してるらしいし。ほぼ二束三文になってしまった株だから、内容も分からないまま合併なんかしたらそれこそ双方の株主が納得なんかするはずもないしね。

そう考えるとクレディ・スイスの場合嫌でもパンドラの箱を空けなくては収まらないところまで来ていると思うし、デリバティブの状況によっては7兆円なんか簡単に素っ飛ぶ状況なのかもしれないし。経営が順調な時はもちろんだけど、不調になってきても、破綻しても、金融機関と言うのはなかなか真実を出そうとしないんだよ。だから信用不安になったら早いというのはそういうことが理由でもあると思うよ。

最近はソシエテとかあまり大きなオプションのポジションを取らなくなった気がするけど、見てるともう日本ではゴールドマンとアムロの一騎打ちとなってる様相だけどね、正直アムロ辺りは見てるとあまり勝ててないと思うんだよ。でも、こんな市場に積むポジションが半端ない額だから・・・。こういう取引にエスカレートするときってなんかヤバイ時なのかも、なんてことも考えたりする。

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また昨夜反省の意味で記事を書いたけれど、米国の金融不安も解消されているとは言い難い状況なのだと思う。いま金融システムを守るためと称して、FRBは米国の地方銀行に対して約25兆円の資金を緊急融資する制度を発表したけれど、すでに一週間でほぼ枠を使い切るほどの融資が実行されることになった。もちろん担保は保有債券(国債)なんだろうけど、安くなった国債を担保に融資を受けるって、それは高い金利を払うのと同じ。言い方は適正じゃないかもしれないけれど、大量に消費者金融方14%の利率で借金するようなものだよ。

それって金融システムを守ってることになるのか?ってこと。結局一時凌ぎに過ぎないのは誰でも分かるよね。バカバカしいけれど毎月FRBはQTで金融引き締めを続けているけれど、FRBのディスカウント・ウィンドウと言われる銀行向けの特別融資と合わせて一旦どれだけ資金を撒いたのだろう?こんなの完全に金融緩和政策じゃないか?

そんなことをしなければ、金融システムを守れないとすれば、実際のところ米国金融はかなり痛んでいると考えないといけないかも。何度も言うけれど金融界って真実を明かすことは決してないので、疑心暗鬼になって当然だよ。銀行業は信用が命と言われるけれど、現実にもっとも信用を蔑ろにしてるのは銀行自身じゃないか?自分の都合で貸し剥がすしねぇ・・・。だいたい銀行を信じると裏切られるし。

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でやはり問題なのは、リーマン以降未曾有の資金でこの世界をジャブジャブにしてしまったこと。なんというかもうどんどん新たな世界が急速に展開するみたいな・・・。電力は太陽光、温暖化防止のために全部EVへ。キャッシュは使うのを止めましょうと電子マネー。仮想通貨と言う名前の新金融消商品。そしてメタバース・・・。俺はジジイだからかもしれないけれど、それらみんな必要ないんじゃないの?結局ジャブジャブ資金の捌け口にしか見えないけれど。必要のないものに投資して、カネ儲けをしないと回らなくなってる・・・。そういう無駄っぽいことに使われた資金が今回の金融危機で溶けちゃえばいいのにって思うよ。

それらは世界中の大半の人にとって何の恩恵もないことだろうから。個人資産が何兆円、何十兆円っていう異常な時代はもういらないんだよ。というかやはりどう考えても今の金融システムは持たないと思う。無理筋だらけ。だから必ず、近い将来、リセットする動きになる。NISAも通用しない時代が来るよ。それを歴史は世界恐慌と記すだろうけどね。

と言うわけでいまの金融不安は金融システム崩壊・世界恐慌の序章!?と言う気がする・・・。

そういうのは、あくまでも漠然とした個人の感覚を書いているだけかもしれないけれど、そうした感覚って良いも悪いも株式投資には結構重要なんだと思うからね。