円安で上げ幅を維持した日本市場だが・・・:4月10日(月)後場

円安で上げ幅を維持した日本市場だが・・・:4月10日(月)後場

日経平均株価 ¥27,633(△¥115)

上げ幅を維持した後場。PCIを前に積極的に動けない相場

後場の相場概況

米国金融に関して続々とネガティブな記事の出る中で、いよいよ明日は天下分け目の天王山といった3月PCIが発表される。そしてこの数字次第では、日米株式市場の様相ががらりと変わってくるはずで、特に日本市場はSQ週ということで、上下に大きく振られることになりそう。なので勝負するならば、明日のポジ建てで十分間に合うし、無理に勝負したくなければ、ポジションを解いてPCI後に狙うので十分だと思ってる。いずれにしても強引な勝負はリスクばかり大きくて、ギャンブルに近い勝負になってしまいそう。

今日、日経平均を支えたのは言うまでもなくファストリで¥115高のうち半分近くの¥47を占める。最近のファストリはドル円に敏感な動きが目立つし、当然円安に振れると買われるという展開になることが多いし、相変わらず日経平均を左右する銘柄と言える。そして割安感のある金融と商社、そして海運が堅調に推移して、決算を手掛かりにした買いが入らなかったわけではない。

逆に半導体は輸出規制の影響を懸念して売られ、自動車は円安でも買われなかったという相場模様。要するに完全に手掛かり難の一日だったと言える。

金融危機は去ったのか!?今の株式市場の参加者は決してそうは考えていないと思う。何よりも不安なのは債券市場の不安定でハイボラな動きが一向に収まっていないからだ。雇用統計で米国債10年物金利が急上昇したことなどは、SVB破綻やクレディスイスの吸収劇の時とは真逆の反応で解釈が出来ないでいる。

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と言うことは、大口投資家やヘッジファンドの主戦場が株式から債券に移っているのかもしれない。銀行不安に続いて債務上限問題も懸念される債券市場は、FRBの金融政策も絡んで動きが荒くなっているのかもしれない。

そこに今度は商業用不動産懸念という新たな不安材料が加わりつつある。米国債や融資残高と同様にMBSもまた銀行の運命を握る債券であることから、不安視されて当然だし、預金引き出しが止まらない銀行がこのまま持つのか?という懸念は根深い。

個人的にはこの局面で、どう考えても買いで勝負する気にはなれないし、勝負するならば担がれるのは覚悟で売り建てをしてゆくつもり。とにかく冷静に考えて、超低金利時代の膨大な資金が、今の急騰した金利状況をやり過ごせるとは思わない。ソフト・ランディングというのは、市場参加者の願望、ポジショントークであって、今後その期待は完全に裏切られるだろうと思っている。

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後場の取引とポジション

1570 日経レバ ¥14,485(△¥135)
空売平均)¥14,482×1440(ほぼ変わらず)
とりあえず売っておくという選択。勝負の枚数まではまだ時間がありそうだから。


8306 三菱UFJ ¥851.6(△¥6.1)
空売)¥853.0×4000(含み益¥5,600
空売)¥852.9×4000(含み益¥5,200
空売)¥852.8×4000(含み益¥4,800
空売)¥852.6×4000(含み益¥4,000
空売)¥852.5×4000(含み益¥3,600
空売)¥852.0×8000(含み益¥4,000
空売)¥851.5×12000(含み損¥1,200

8316 三井住友 ¥5,377(△¥30)
空売)¥5,385×4000(含み益¥32,000
空売)¥5,380×4000(含み益¥12,000
空売)¥5,377×4000(変わらず)

8411 みずほFG ¥1,932.5(△¥10.5)
空売)¥1,937.0×4000(含み益¥22,000
空売)¥1,935.5×8000(含み益¥24,000
空売)¥1,935.0×4000(含み益¥10,000

8750 第一生命 ¥2,477.5(△¥37)
空売)¥2,477.5×4000(変わらず)
空売)¥2,476.5×4000(含み損¥4,000

金融株を売り建てて持ち越そうという短期的な理由はあまりないというか、つまりはあまりにも多くの不安要素が米国金融にあって、それがいつ、どんな形で発火するのか分からないから。今日は月曜ということで、米国市場はこのところ結構下げていて、それは週末のニュースなり記事なりの影響が大きいわけで。今の時期話題と言えば銀行やら不動産やらのネガティブな材料しかないくらい。それに株式、債券の双方に大きく影響があるにもかかわらず、金融株は堅調などと言うことの方がおかしいんだよね。

俺は今の状況で、米国経済が持ちこたえるとは思っていないし、そんな希望的観測をしても意味がないと思ってます。その場合、日本の金融だって影響を受けないはずがないしね。もう一つ嫌な材料は三井住友が外債投資を強化するというもの。外すぞ!

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9983 ファストリ ¥29,535(△¥470)
空売)¥29,535×1500(変わらず)
恐らくSQ前のポジション決めまでは急落はないと思うけど、CPIで米国市場が下げるようらば、全開で売られると思ってるので、とりあえず売り建てておいた。


9984 SBG ¥5,100(▲¥69)
空売)¥5,120×8000(含み益¥160,000
空売)¥5,113×4000(含み益¥52,000
戻りが非常に弱いSBG。ここから決算、5月、6月に向かうのは相当厳しいと思うよ。それにSVFのサウジ資金の行方も気になったりしてるし・・・。クレディで引っかかってその上SBGも危ないとなったら・・・早々に手仕舞いしたいだろうし。


6758 ソニーG ¥11,675(△¥65)
空売)¥11,725×4000(含み益¥200,000
空売)¥11,715×2000(含み益¥100,000
きっちり担がれたソニーだけど、今日だって売り返されてるし・・・。とにかく朝寄りでGUしても難しいと思う。期待感先行の地合いじゃないと思うけど。

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6954 ファナック ¥4,453(▲¥52)
空売)¥4,459×2000(含み益¥12,000
空売)¥4,458×2000(含み益¥10,000
空売)¥4,453×4000(変わらず)
結構弱く推移してるファナック。75日線を維持できなかったことが理由だけどね。


本日の収支(前場・後場合算):+¥9,880,000


雑感彼是

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恐らく5月のFOMCでは利上げナシになると思ってるんだよね。これでさらに利上げしたらそれこそ今問題にされてる金融の懸念が一気に噴火しちゃうと思うしね。流石にいまのレベルは剣が峰にいるという自覚はFRBにだってあるだろう。

兎に角日に日に米銀の状況は悪化してるし、それを貸出抑制でなんとか凌いでるという厳しい状況であることは十分に分っていると思うからね。

それに4月の景気指標は恐らく軒並み悪化だろうと思うし、4月雇用統計も今度は悪化が数字になって現れるだろうと思う。何度も書いたけれど、複数の仕事をしていてそれをそのまま計上している雇用統計は実質的にはもっと悪化しているはずだしね。

なので、利上げ停止でそれを株式市場が好感して株高になるか、はたまた景気後退で下落するかは、今週から始まる米企業決算で決まってくると思う。

で個人的には業績相場、景気減速相場になると読んでる。それで明日のPCIだけど、これが思ったよりも強いと、話が一段と拗れてくることになる。そうなったらFRBはどんな決断をするかねぇ・・・。利上げしたら米国経済はアウトだと思うけど。