不吉な予感の十字線:5月16日(火)後場

不吉な予感の十字線:5月16日(火)後場

日経平均株価 ¥29,842(△¥216)

不吉な予感の十字線。いかにも高値、という雰囲気になり始めた。



後場の相場概況

何が何でも¥30,000を獲る!という強い意志を感じる日経平均。お約束の昼のGUから上値を狙うも、なかなか重い感じが否めなかった。海外勢としてはファストリ、エレクという上昇エンジンを吹かしっぱなしなのに他のセクターが付いてこれなくなってるということで、結構苦しい戦いを強いられてる感じがした。

不思議なことに日経平均EPSが¥2,106となって、今日の引け値でPER14.17となり、幾分割高感が解消されたんだよね。全く理由が分からないんだけど、いずれにしてもこれで日経平均¥30,000は不思議じゃないどころか通過点かもしれないという気分になる。

引け後もお約束の先物買いで¥60ほどGUして米国市場を待っているわけだけど、今日のバイデンと議会の会合がどうなるのかによっては、動くような気もするけれど、今のところはダウは警戒感からCFDで▲$90しているけれど、日経CFDは逆行している。

そもそも予想EPSは当期純利益を発行済み株式数で割って求める。したがって自社株買いを連発してそれを企業が償却してくれるのであれば、EPSは上昇することになるけれど、恐らく今日のEPSの急騰は自社株買いを反映したものなんじゃないかと思うけどね。いずれにしても日経平均自体は単純に割高水準とは言い切れない側面が出てきたと言うことだよね。

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さてそうなると、日経平均の上限の目安は一応今週のPER14.50くらいが想定できると思うので、EPS¥2,106ならば¥30,537となる。なので短期的に昨年の高値辺りに並ぶ可能性は十分に出てきたと言えるかも。

なんかしっくりこないというか、前期よりも業績は下がってるのに、株価はこうなるって・・・机上の計算では割り切れない部分があるんだねぇ・・・。それが相場と言えば、その通りかもしれないけれどね。

後場の取引とポジション

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1570 日経レバ ¥16,855(△¥245)
空売平均)¥16,871×1840(含み益¥30,000

6758 ソニーG ¥12,820(▲¥55)
空売)¥12,835×1000(含み益¥15,000
空売)¥12,800×2000(含み損¥40,000

9984 SBG ¥4,999(△¥49)
空売)¥5,040×4000(含み益¥164,000
空売)¥5,035×2000(含み益¥72,000
空売)¥5,032×2000(含み益¥66,000
空売)¥5,030×4000(含み益¥124,000
空売)¥5,025×4000(含み益¥104,000

前場からの持ち越し建玉のまま、後場は所要があって弄らないことに決めて外出した。早くに用事が住んで2時20分には帰宅できたけれど、ザラ場の値動きを見ていないから、触る気になれなかった。なので後場の取引は有りません。

本当は楽天を売ろうか迷ったけれど、売るならば明日GUしたタイミングで、ということで自重しておいた。後はNTTを掴もうか悩んだけれど、買いは今じゃないような気がしたので、こっちも思いとどまった。

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本日の収支(前場・後場合算):+¥6,710,000


雑感彼是

さて、絶好調の日本市場にあって、会社の存亡をかけた戦いをしているのが言うまでもなく、9984 SBGと4755 楽天だよね。

まずSBGは、前期決算が一昨年よりも収益が改善したかに見えるけど、あれは明らかに演出であって、要は同じような赤字をアリババ全株の売却益で埋めただけ。要するにこれ以上、穴を埋める手段が残っていないと言うことになるのでね。今期、特に下期にリセッション入りしてしまったら、またはリーマン以上の急降下になってしまったら、まずアウトだと思う。孫会長もそれは十分に分っているはずで、新たなウルトラCを繰り出すことができるか、懸命に模索していると思う。

けれど、ビジョンファンドの行く末は本当に厳しくて、出資者対応が出来なくなることを最も恐れているのだろうと。まずはサウジ資金がどうなるか・・・これは非常に怖いことだよね。恐らく銀行融資も難しいし訴訟は残ってるし・・・。いよいよ落日の予感がするけれどね。

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片や3000億円の公募増資を抜かれ、たまりかねて3300億円の公募を発表した楽天だけど、これは公募の限界と言われてる30%を実質的に上回る、楽天にとってはとんでもない規模なんだよね。しかもいきなり株価が3割以上希薄化すると言うことで、買い方はお先真っ暗。でも、これは公募が成功したらの話であって、もちろん調達出来たところで、社債の償還に使えるだけのような気がするんだよ。

社債と言えば何度も起債していて仕舞いにはとんでもない金利で記載せざるを得なかったという厳しい状況が待っていて、もはや自転車操業状態。実際基地局建設からKDDIの開戦レンタルへと舵を切ったわけだけど、高額な使用料を払い続けることになるしね。

最終的には身売りせざるを得ない気がするんだけど、どうだろうね。というか公募すれば三木谷氏関連の持ち株比率は15%程度になってしまうと言われてて、株主総会を乗り切れない可能性もある。

残念なこととしか言いようがないけれど、この2社は水平線の彼方に沈む夕日のような気がするけどね。

というわけで、債務上限問題の行方に注目だね。