米国も、日本も、一度リセットしないとダメかも
- 2023.07.17
- 放言
流石に米国市場も身構え始めたような、いくら何でも米国投資家って楽天主義のイケイケばかりだということもないだろうから、米国経済の実態は刻々と悪化していることに気付かないわけもない。個人消費はすでに限界を迎えていて、一気に崩れる寸前だから、要はそのポイントがソロソロ来そうだと感じ始めてるという事。けれども、経済は悪化するけれど、株価が比例的に急落するとは限らないし、好業績で伸びている企業も多いはずという期待感もあって、今の株価の位置は支えられてしまうという側面が大きいからね。(米国経済が)悪いのは分ってるけれど、投資は大丈夫という理不尽な意識が芽生えてくる。それが株価高値圏でいつも起こることなんだよね。
特に今回の決算発表ではJPモルガンを始めCITIもウエルズファーゴも思ったよりの好決算だったので、まだまだ米国経済は大丈夫だと感じてるはず。少なくとも各社とも貸倒引当金を大きく積みましたことは、あまり気にされてはいない。4-6月期と言えば銀行危機の真っ最中だったわけだから、安心感が強いのかもしれない。
けれども今後出てくるメガバンク系以外の決算では、はっきりと景気後退の影響が出てくるだろう。企業業績は間違いなく弱含む。生成AIに対する期待感があるからテック系はそこそこの決算にはなるだろうけど、それでも個人消費の悪化の影響は出てくると思う。
何故米国の個人消費は堅調で、雇用は底堅いという評価で、米国経済は強いからリセッションは来ないかも、という雰囲気になるのか?インフレは沈静化に向かってることは確かで、これが米国経済にとって良いことだ、米国経済はまた成長を開始するという地合いを作って、株価を引き上げようという作戦もウォール街のやりそうなことだ。
けれども中には正しい数字の発表もある。今年2Qまでの所得税収は、1,693,543(百万ドル)となり前年同期の2,135,472から5600億ドル(▲20%)の減少になったと米国財務省は静かに発表した。にもかかわらず米国の消費は堅調であるという数字を鵜呑みにできるのか?ということ。強靭と言われてる米国の雇用も実態とかけ離れているのではないか?ということも。
とにかくもはや、当局の公式な景気指標でさえ、本当のところはどうなのか?と疑いたくなるほどだし、企業の決算もまたドレッシングに満ちたものであると。もはや金融資本主義自体が、手を加えないと維持できないといった末期的な状況になりつつあるのかも。
そういう意味では日本だけ、日本経済だけが突出して良好なんてことはまずあり得ない。欧米ダメで中国ダメで、となって何故日本経済だけが良好になる?増税しか考えていない財務省の言いなりになってる岸田政権、そもそも木原官房副長官が権力の乱用と言うのならば、某元TBS記者で保守言論を展開してるジャーナリストのY氏もまた、安倍政権によって強制猥褻事件での逮捕状を逮捕直前で撤回していただいたという言わば権力の乱用の恩恵を受けてるわけで、もう政治による警察権力への介入は常態化してるみたいだし。もうウンザリだ!
何にせよ日本もまた米国と同様にボロボロなんだということ。これを自覚して相場を張るなら張る、くらいの覚悟がないとどうしようもないじゃないか!
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