来週の株式市場はサプライズな値動き!?米系投資家本領発揮かな

来週の株式市場はサプライズな値動き!?米系投資家本領発揮かな

この際、企業のファンダメンタルズはどこかに飾っておいて、株式相場を取り巻く要因だけを考えて取引したほうがいいのかもしれないと思い出した。業績云々は11月までお預けで、国内の13日の内閣改造や海外(米中)の状況を真剣に考えてポジションを建てるべきかな、と言う事です。

これが結構面白くて、MSQを通過した来週はそれこそ海外投資家の本性が出る相場になるんじゃないか?と。レーバーデー明けで全員の面子が揃う相場だから、いよいよ2023年相場の本番がやってくるという感じだよね。

そこで、面白そうなファクターについて少し書いてみます。

内閣改造(13日)

とにかくこれでもか!と言うくらい出鱈目な政策を連発し続けて、挙句に木原官房副長官問題で支持率が急落した岸田内閣。というかエッフェル松川問題とか秋元議員逮捕で噴出した風力疑惑、競走馬マネロン、といった自民党のスキャンダル・・・。連立を組む公明党と喧嘩したり仲直りしたり、マイナンバー情報漏洩事件を隠蔽したり、LGBT包括法を強引に立法したり、原油のトリガー条項は嫌だと言ったり、林外務大臣がウクライナ訪問したり、それにウクライナのお姉ちゃん好きの楽天・三木谷が動向したり・・・。マイナンバー紐づけとインボイスで国民の資産状況の監視体制をつくったり、それでいて外国人の悪さは見て見ぬ振り。移民もバンバン受け入れます、みたいな政策も。

Advertisement

こうした自民党の失態もあいまって急落した支持率の回復を期しての内閣改造。菅前総理が自民党総裁選に出られず、結局岸田総裁が誕生するまでの、8月後半から10月半ばまでの急騰・急落行って来い相場を連想させるような値動きになるかな?と一瞬感じさせたけど・・・。

でもよく考えてみると、岸田政権はバイデン政権の指令通り忠実に日本をリベラル化しているだけなので、米国民主党寄りのウォール街は内閣改造を好感する可能性が高いのかも。13日は水曜なので仮に米国投資家がそう判断したのなら来週の日本市場は日経平均¥33,500を回復する動きになる!?

今、フランスのほぼ植民地であるアフリカのニジェールでは内戦から他国を巻き込む戦闘へと発展しつつあるけれど、よく考えると日本だって米国の植民地みたいなものなので、米国には逆らえないってね。米国は植民地支配が巧みなので・・・。これからウクライナに大金をつぎ込む準備を林外務大臣はやりに行きました(三木谷!YOUは何しにウクライナへ?)。

内閣改造で株価上昇して、得意顔で会見する岸田首相の表情が目に浮かぶ。木原を外さなくても海外投資家からは評価されてるじゃないかって言いたそうな生温い笑顔。あああっ、嫌な週になりそうな予感。

Advertisement

アームIPO(米国14日)

とは言いつつも14日にSBG保有のアームがNASDAQに上場する。8兆円弱の時価総額を目指していて、約3割の株式が売り出されるということで、SBGの目論見は約3兆円のキャピタルゲインだそうだけど、いまのところの公開価格はPER100と非常に割高スタートになるわけで、人気化しても長くは続かない可能性がある(ソフトウエア企業って株価が動かないんだよ)。

けれども米国主要企業が株式取得に応じたことで人気化する可能性がかなり高く、そうなるとNASDAQのハイテク銘柄は来週に入ると(資金調達のために)売られる可能性が濃厚とか。なので日本市場も半導体関連、電子部品関連が足を引っ張ることも十分にあると思うけどね。

週末のNASDAQの動きは週初から弱いというのを暗示しているように見えたけど・・・どうだろうね。

Advertisement

原油価格

先週末のWTI原油価格は$87台を回復して引けた。このところの原油価格はやはり非常に強力で、米国金利高、ドル高の最中にここまで登ってきたことを考えると、従来からの減産方針を維持するとしたOPECに加えてサウジ、ロシアの自主減産は非常に手強いということになる。

なので、今のWTI$87台というのは通過点の可能性が濃厚で、米国長期金利がちょっと緩めばあっという間に$90台と言う可能性がかなり高いと思う。

原油価格についてはBRICS+との絡みで何度も書いてきたけれど、もしも13日発表の米国8月CPIが上ブレたりすれば、米国市場は原油価格と連想させて急落する可能性が濃厚。もちろん雇用統計やら極めて強かったISM非製造業景況指数とも絡めて、「利上げ」を連想させるからね。

今回ばかりは原油価格上昇を無視できなくなるよ。怖いけど原油は買いかも。勝負してみるかな。

Advertisement

米国金利

上昇基調になった米国債10年物金利は週末、4.267pで引けている。どうもこの金利、前回の高値4.342pを来週あたりはブレイクしてくると思う。いま、イエレン財務長官の頭が痛いのは、とりあえず債務上限が先送りになって行こう短期国債での資金調達を、中長期国債に振り替えなければならないという事。

ところがFRBはQTの真っ最中で950億ドル/月額を続けているわけで、今のままでは応札してくれる相手がなかなか出てこないから、もっと金利が上昇しないと、という局面にある。今の水準でも時々急落するのはどさっと買われることもあるということだが・・・。

とにかく米国政府が必要な資金を調達するために、目先短期国債を償還していく中で膨大な中長期国債を新発するわけだから、逆イールドは縮まってゆくけれど、10年物金利などは上昇せざるを得ないのだからね。ただでさえそういう状況なのに、それを狙って中国やサウジが売ってくるととんでもなく厄介なことに直面する。

そうなったら植民地の日本には米国債買いの指令が飛んでくることになるんだけど。でもドル円は・・・。FX投資家の犠牲者が大量に出そうだけど。

Advertisement

ドル円

そう、もしも米国債10年物金利が急騰モードに入ると、ドル円は¥150など軽く突破するだろう。仮に8月CPIが上ブレたらの話だけどね。財務省は財務官や大臣が口先介入を始めたけれど、レートチェックはまだやっていない。というか、前回非常に上手く行ったからと言って、今回は果たして成功するんだろうか?というのはあるよね。

何故なら去年とは日本経済の状況が全く違うから。インフレになってしまってコアCPIは米国を抜く上昇率になってる。なのでドル売りしてもそのドルは呆気なく吸収されてしまって、介入が失敗する可能性も相当高い。仮に介入が破られたら、円安は逆に加速してしまうのも相場の常なんじゃないかな。

そこで日本株が素直に反応してしまうと、あっさりと日経平均¥34,000と取ってきたりして。あくまでも米系投資家がどう考えるか、だけどね。

Advertisement

相場模様

相場のことだから短期の動きを予想するということは、常に相反するファクターをシェイカーにぶち込んで良くシェイクして美味しいカクテルを作るようなもの。そのカクテルの色が想像よりも薄れれば下落、濃ければ上昇、というそんな感じで相場を見てるんですよ。

けれど、問題なのはシェイカーに入れる材料が多くなってしまう事。そうなると出来上がったカクテルがどんな味なのか、どんな色なのかが分からなくなってしまうんです。それでいつも失敗する・・・。失敗しても負けるとは限らないけれど、うかうかしていると含み損が拡大して・・・。

そういう意味で言うと、来週の株式市場の目先予想には、いつになく多種の材料をシェイカーに入れて思い切りシェイクしないといけない週。最後に飲む前にグラスの飲み口に9月アノマリーというソルトを付けて召し上がれ。