緊張の中東情勢!イスラエルのガザ侵攻は始まるのか!?その時マーケットは?

緊張の中東情勢!イスラエルのガザ侵攻は始まるのか!?その時マーケットは?

これはマジで大変な事態になる・・・世界はそう感じてきたのだろう。勿論、マーケットも同じように・・・。

日本時間で今日(14日)の朝6時。これがイスラエルがガザ北部の住民に対して(ガザ南部への)退避勧告の期限であり、すでにその期限を過ぎてしまった。これに合わせてイスラエル軍は、ガザ周辺を取り巻くように地上部隊を結集していて、いつ侵攻開始してもおかしくない状況に突入している。

大阪府程度の狭いエリアに230万人ものパレスチナ住民が暮らし、退避勧告の出た北部には110万人もの人口が集中しているガザ。現時点でも南部への退避はほとんど進んでいないわけで、このままイスラエル軍が動けば、とんでもない事態になることは必至。

昨夜の米国市場が寄り付きから大きく下げたのは、こうしたカウントダウンの状況もさることながら、これに対してハマスは住民に対して退避するな!と呼びかけ、まさに住民を人間の盾にするという愚かな行動に出て、しかも周辺各国でも反イスラエル色を俄然強めたことも懸念となったことは確かだ。

しかし、このガザを巡るイスラエルとハマスの紛争に対し、世界の状況が音を立てて動き出したこと。実際にはそのことに対する危機感を、いよいよマーケットは感じ始めたという事だろう。

やはり、予想した通り、この件は急速に中東全域に波及し始めた。

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中東イスラム各国の動き

〇 サウジアラビアのムハンマド皇太子とイランのライシ大統領は12日に国交正常化以来初めての電話会談を行い、イランはイスラエルを痛烈に批判し、サウジもパレスチナ擁護のコメントを発した。これによって、中東各国は反イスラエルの姿勢を強めることになった。

〇 レバノンの同様なイスラム過激組織ヒズボラが、イスラエル攻撃の姿勢を明確に表明した。しかしすでにヒズボラはイスラエル国内で交戦している。

〇 イラクを筆頭に中東各国で大規模な反イスラエルデモが発生し、中東ではシーア派、スンニ派を問わず反イスラエルでまとまりつつある。

〇 イランは、ガザ封鎖を続ければ新たな戦線が開かれると声明を発表し、ハマス、ヒズボラ支援の姿勢を明確にした。

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イスラエル・米国の動き

〇 ネタニアフ首相は、対ハマス掃討作戦のために、野党「国家団結党」党首のベニー・ガンツ前国防大臣と連立挙国一致内閣を発足させ、予備役を30万人動員した。

〇 米国のブリンケン国務長官はイスラエルを訪問し、全面支援を約束するとともに、空母打撃群をさらに派遣することを確約した。これで周辺国に対し軍事的なにらみを利かせ、戦争拡大を防止するとともに、イスラム各国に対し、明確に(イスラエル全面支援という)米国の姿勢を示すことになった。

〇 バイデン大統領はイスラエルに対する軍事支援を約束し、トランプ前大統領の中東和平政策を完全に反故にし、結果的にOPEC+とBRICS+との関係悪化を促進してしまった。

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そもそもブリンケン国務長官は、ビクトリア・ヌーランド副長官の伝書鳩でしかないのは常識で、そのヌーランド副長官こそが、米国のユダヤ権益を代表する人物であることは言うまでもない。彼女がウクライナのユダヤ権益を守るためにゼレンスキーを打ち立てて工作したことは明らかである上に、今度はイスラエル全面支援を打ち出し、さらなる戦禍をもたらそうとしている。米国社会でのユダヤ系勢力は、ディープステートの中核と言われ、政治も金融も無視することは許されないのだろう。

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そうなってくると、今のイスラエルを取り巻く状況が如何に危険かは、容易に想像がつく。何度も書いているように、ウクライナはほぼほぼ、ロシアに敗戦したと言ってもいい状況であり、これ以上いくら支援したところで状況は変えられないと米国は悟った。恐らく米国はウクライナ対策をドイツと日本に投げざるを得ず、そのドイツはもともとロシアとやりあいたくなかったわけで、馬鹿な岸田首相だけが、(バイデン大統領に)煽てられて汚職だらけのゼレンスキーと仲良くするというバカバカしい構図が残るだろう。

もう米国の関心は同盟国イスラエルに移っている。これに対してサウジ、ロシア、イラン、イラク、の動きは急激に変化してくるはずだ。そしてそうなった時、中東原油に97%も依存している日本はどうなるのか?明らかに米国と一体視されれば、また石油ショックになる可能性も非常に高い。

米国は尖閣海域に中国が設置したブイの除去に恐らく待ったをかけていると思う。この状況でアジアで中国とのトラブルが発生しては、手の打ちようがないし予算もないから、岸田政権をコントロールしていると思う。そして事故が起これば、同盟関係を忠実に遂行する可能性はなく、日本に独自対応を迫るだろう。その意味で、日本の現状はシーレーンの危機でもあるわけで、米国同様に地政学的な八方塞がりの状況にすでに追い込まれている。

それが理解できない岸田首相の無能ぶりが際立つのだ。

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と言うわけで、この状況をマーケットはどう織り込もうとしているのか。金融機関の好決算を背景にした米国ダウこそプラスで引けたものの、NASDAQは▲1.23%、S&P500は▲0.50%と大きく下落し、SOX(半導体指数)は▲2.70%と暴落した。

それを受けて日経平均CFDは金曜引けからさらに▲¥426と暴落状態。いまの中東情勢が日本経済に与える影響の大きさを考えれば、当然なのだろうと思うけれど、もしも今日・明日にイスラエルがガザに地上軍を進行させたら・・・。こうした諸般の事情を考えると、イスラエルとハマスの戦闘は対岸の火事では済まされないのは明白だ。

いま、ガザ侵攻のカウントダウンの真っ最中なのだ。