この時期ハマスが暴れた理由を考える
- 2023.10.15
- 時事問題
しかし・・・、国連安保理でロシアが、人道的停戦を求めるとともに、民間人に対する暴力と全てのテロ行為を非難する安保理決議案を提案!?事情はどうあれウクライナを侵略しようという国がどの口でそれを言ってるんだ!ってね。国際社会はいつでも二枚舌が当たり前なんだね。
もっとも国連なんか完全に使い物にならなくなってるし、誰も国連軍の招集には応じないだろう。グテーレス事務総長(ポルトガル)なんか、ただただ国連本部でコメントしてるだけだし・・・。コロナ禍の時のWHOのテドロス(エチオピア)みたいなもので、有事になっても自国への支援獲得のために奔走してるんだろうねぇ。
とにかく昨今の世界秩序崩壊は、国連の常任理事国から起こってると言っても過言ではないし、第一国連憲章を破りまくってるのはロシア、中国だか、もう実質的には崩壊してる。もう世界各国は各自国益を追求するだけになったからね。
それでも何とかエジプトとヨルダンは、ガザ地区の難民の受け入れに渋々ながら同意したことで、人道回廊が出来そうな状況になってきた。けれどガザ地区北部の住民がイスラエルの勧告に従って南部に移動したのは数万人にとどまるらしいので、この状況をイスラエルがどれだけ待てるか、なんだよね。
本当にどうしようもないのは、ハマスがガザ地区住民を「人間の盾」にしてしまったこと。イスラエルとパレスチナの対立の歴史は歴史としても、現在の紛争でこれほどあからさまに、かつ卑劣に、一般市民を盾にすることは許せない。今まさに対規模な軍事作戦が始まろうとしているのに、ハマスやイスラムのモスクなどは、自宅に留まるよう指示を出してる・・・。水も食料も電気もなくなった状況で自宅に留まれってどういう意味なんだ!?ってことだよ。
さて、今回どうしてハマスはイスラエルへの大規模攻撃を始めたのか?まぁ、連日専門家と称する人がしたり顔でTVやYOUTUBEで解説したりしてるけど、全然腑に落ちないんだよ。中には「イスラエルとサウジが国交正常化交渉を行う中で、パレスチナが置いてけぼりを喰らい不安になったから」なんていうことも、もっともらしく語られてる。バカバカしいねぇ・・・。これが平和ボケした国の専門家の意見なんだなと。
では俺自身、個人的にどう考えるか、というと、これは多分イランの核開発の時間稼ぎだと思ってる。イスラエルのネタニヤフは就任当初からイラン直接攻撃を明言していた。その理由はイランのウラン濃縮が遅くとも夏場には90%を超え、核兵器転用可能となるから。そうなればイランは核弾頭製造を開始するだろうし、ミサイルも調達し始める。ってことは、イランの国是にあるイスラエル殲滅が実現可能な状況になるわけで、それはイスラエルが最も恐れていることだから。
一方イランは、サウジと国交回復して、イスラエルの直接攻撃を封じる行動に出た。中東の盟主てきなサウジをまずは中立的な立場にして、あとはイラクとの関係を改善すれば、まず物理的に直接攻撃は回避できると読んでる。その上で、今度はガザでハマスに行動を起こさせ、人質を取り、長期戦に持ち込めれば、イスラエルはイラン攻撃どころではなくなる。その間に核弾頭を開発して核武装を終了するという腹なんだと思う。
実際ハマスがガザに立てこもったら、これはイスラエルにとっては相当に困難な状況になることは確実だ。地上には200万人以上の人間の盾が住んでいて、地下には縦横にトンネルを張り巡らせている。そこでゲリラ戦に持ち込むと、正直イスラエルはハマス掃討など不可能に近くなると思う。
ベトナム以来、勝利の決め手はトンネルだって、みんな学んでるからね。
そうなってくると、当然のことながらイスラエはそうしたことを十分に警戒しているわけで、イランの核保有はハマスのテロどころの話ではなくなってくる。イランはハマスだけでなくヒズボラも動かしてくるだろうし、そうなると戦禍は多方面化してますます厄介なことになる。
これはイスラエル・米国としても相当に厄介な事態になるということで、少なくともイスラエルは相当に荒ぶった行動に出るのでは?と考えてます。
この時期、中東でこういうことが起こったことの意味は、そんなに甘くはないと思うけどね。
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