激化するイスラエルーハマス紛争　地上侵攻開始！

イスラエルはここまで来たら中途半端では止めないし、止めたらハマスのテロが激しくなるだけ、と言うことを十分に分ってる。なにせ過去に200回以上の自爆テロをやった組織なのだから。放置していたらテロが戦争になっちゃったと言う事。ガザからイスラエルに向かって大規模な攻撃を仕掛けるということはつまり、パレスチナの一般市民を人間の盾に使うという事だろう？もう最初からそのつもりだったのだから、テロ組織以外の何物でもない。

けれどもハマス台頭はファタハ（パレスチナ解放機構派）が、支援金などを横領したりして民族の独立よりも「カネ」に走り、イスラエルに対し強硬姿勢を獲れなくなったことが理由。暫定自治区でハマスは選挙でパレスチナ人に支持された政党だったわけだが、これもまたイランやカタールからの支援を横領して、徐々におかしな方向に向かい出した。

みんな口では、イスラエルに奪われたパレスチナ人の領土を奪回する、とか詭弁を振りかざすけど、とにかく中身は「カネ」の問題になってるんだよ。ハマスの資金源は8割がイランやカタールからの援助で2割はエジプトからの密輸に課税することだった。ガザ地区とエジプトの国境は複数の地下トンネルで結ばれていて、必要な物資はエジプトからの密輸に頼ってる。

そういうことは、イスラエルも、エジプトも、みんな暗黙の了解だったけれど、ハマスは軍備を拡張するためにより多くの資金を必要とした。そこで目を付けたのがガザ沖の天然ガス鉱床で現在イスラエルが2基のプラットフォームで採掘が進んでいる。要するに今回人質を多数取ったのは、その利権とのバーターを考えていた節がある。ガザが自分たちの領土ならばガザ沖の資源も本来自分たちのもの、という理屈だろうけどね。

だけど問題は、そのために突如イスラエルに攻撃を仕掛け多くの人々を惨殺し捕虜にしたという行為そのものだよね。もはや「カネ」のためなら何でもする、という拝金主義が民族や宗教の垣根を簡単に超えてしまう時代になってしまったということだ。貧しいパレスチナ人民を尻目にヨルダン川西岸地域ではファタハ幹部が豪邸に暮らしてる。

けれどもガザからハマスに攻撃されたら、イスラエルもこれ以上我慢できない。イスラエルはイスラエルで、飛び地のようなガザが目の上のたん瘤だしね。そこを拠点にテロされたら堪ったものじゃない。世界はガザへの攻撃で、パレスチナ一般市民が大量に犠牲になっていることへの怒りが、イスラエルに向け始めてる。そもそも自国に関係がなければ簡単に「人道主義」を持ち出せるから、メディアもそれを煽る。

だからトルコで反イスラエル集会に何十万人もが集まっちゃう。エルドアンは自らの悪政に対する批判を本来関係のないイスラエルに向ける。とにかくいまは、なんでもかんでも人権問題にすれば、世論が動く、みたいな左翼的発想が世界を支配してる時代だから。

でも考えなくてはいけないのは、中東の盟主を自認するサウジなんか、全然何もできないかなり腰抜け国家だと。サウジがイランと国交回復したのも、正直イランとは構えたくないということ。イランとやればサウジは簡単に負けるのは分ってる。何せ原油で「平和ボケ」した国家だから。ましてイスラエルとイランが戦争なんてことになると、間に挟まれたサウジは当然ただでは済まないし、ペルシャ湾あたりが閉鎖されたら原油輸出が止まっちゃうしビジネスが出来なくなる。

無茶苦茶な開発計画でサウジは原油の損益分岐点が$80と言われるくらい厳しい国家財政なので、戦争なんかまっぴら御免なんだろう。とにかくサウジ軍の弱さは伝説的なくらいだから。

Bloomberg.com

 

2 Pockets

ジョンソン米下院議長、イスラエル支援法案を今週審議へ－可決に自信

https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-10-29/S3AQ6BT0AFB401?srnd=cojp-v2

ジョンソン米下院議長は共和党が過半数を制する下院で今週、イスラエルに対象を限定した支援法案が可決するとの見通しを示した。バイデン大統領は一方で、ウクライナを対象に含む幅広い支援を求めている。

一方イランは、今回のことには無関係、みたいな態度だけど、相変わらず資金支援をしているのだから無関係では済まない話。だからこそ米国はシリア領内のイラン革命防衛軍の関係施設をいち早く爆撃した。お前、手を出してきたらやるぞ！みたいな脅しだよ。それでも米国としては、結構イランが手を出す確率は5分5分くらいに見ていて、だからこそ空母をバシバシと派遣している。で、まずはロシアが弱体化しているのでシリアをやりたい。その上でイランを、みたいなシナリオも一応は持ってるかもしれない。

で、話を戻せば、今回のイスラエルのガザ侵攻は、世界中「人道上の見地から」イスラエル批判が強まるように、世論誘導してるのも結局は米国かもしれないという事。イスラエルがガザを壊滅させてハマスを滅ぼそうとすると、さらにパレスチナ人の犠牲者が増えて、さらに批判が盛り上がる、ということを画策しているのかも。中東をグチャグチャにすれば、結局漁夫の利を得るのは米国なんだと思うから。

ウクライナの次は中東だってこと。これでまた兵器や弾薬が売れるし、原油価格も上昇すれば儲かるのは米国企業だよ。そういう連中にとっては民主党、共和党関係ない！

世界ってそのくらいドス黒いことを考えてると思う。すべては「カネ」のためにね。