今の株高は景気実態を考えると無理筋、通貨安なだけ!
- 2024.07.05
- トレード雑感
「大統領選挙まではバイデン政権(民主党)は、景気後退するようなことはしない」と、本当にアホ丸出しのアナリストや評論家がわんさかいることに飽きれるんだけど。アノマリーというか、確かに歴史上、大統領選挙の年は株高、という事だったかもしれないけれど、あのね、投資をしたり、職業選択したり、家を買う、車を買う、進学するとか狭義の人生設計をするのに、過去がこうだから、という主張はある程度説得力を持っちゃう。でもね、一方で株価の予測は難しい、と言いつつどうなるのか分からないので自己責任でお願いします、と言うじゃないか。
あんた、何を言ってるんだよ!って言いたくもなるでしょ。
今のバイデンの様をみて、本当にまともに業務を責任感と志をもってやってる米国当局者がどれだけいるの?ってことでしょ。米国見てれば分かるけど、米国を本来守らなければならない司法までもが、政治色に染まってしまって、偏った判断を平気でしてるでしょ。米国マーケットにとって最も重要とされる雇用統計は、適当にお手盛りでFRB議長さえ、信頼に足りない、と発言する始末。
一事が万事、ということではないけれど、最重要指標である雇用統計でミソがつけば、他の景気指標も信頼感が剥落するのは当然の事。FRBパウエル議長にしても、内心は良心の呵責を感じてると思うよ。だって金融引き締めで利上げして、QTを実施してきた一方で、財政をジャブジャブふかされたら総合的には金融引き締めの意味もないし。
「インフレ懸念があります」と言いながら銀行システム救済のためにジャブジャブと資金を貸し付けた。これだってトータルすればQTどころかQEじゃないかってこと。にもかかわらず「FRBは金融引き締め、インフレ抑制のために頑張ってます」みたいな顔を作り続けないといけない・・・。
ここ2ヵ月あまり、雇用統計の信頼性議論が当の労働省を巻き込んで、統計の不都合な真実が出てきたけれど、それは株式市場にとっても不都合な情報だからやんわりと流された。保守だ、リベラルだ、もいいけれど、もちろん政治なのでそういう論争は結構だけど、今の一番悪い部分はつまり、自分たちの不利益になる情報は出さない、という現実の捻じ曲げが行われてしまうという事。昨今は金融資本主義なので、各自が自己利益の実現のために動くのは当然としても、ここまで情報の寡占化が進んでしまうと、情報が思い切り偏るんだよ。
だから偏った情報で、米国経済は何とかなってる、利下げすれば企業業績が上向く、消費は好調だ、と言われて株価は上昇してゆく。幸か不幸かそういうことが出来るシステムになってしまったんだよね。けど、個人的には米国はリセッションに突入した、と考えるし、大統領選挙までは株式市場の急落はない、なんて意味不明の楽観は一切持ってませんよ。
米国の、西海岸でも東海岸でも都市部の景気は完全に不況に突入してる。こうなってくると、インフレなんかもう関係ないと思うし、そもそもスタグフレーションに突入しているわけで、物価も上昇するかもしれない。けれど、それって不況下の物価高というやつで、インフレが急激に高まる可能性はほとんどなし。やがては物価を下げないと売れないから下方のバイアスがかかります。
今夜は大注目の雇用統計だけど、恐らくバイデン政権に過度に忖度しない数字が出てくるんだと思うんだよね。その時に株式市場がどう捉え、どう解釈するかは、こんな状況なので簡単には予想は出来ないけれど、個人投資家の端くれとしては、どうでもそれを予想してポジションを建てるわけで・・・。どんな個人投資家でも自己責任で自己資金のポジションを建てる以上、そこらの屁理屈ばかりのアナリストよりもよほどまともですよ。
とにかく米国政府がジャブジャブやってるうちは、FRBが金融機関を救済してるうちは、金融相場は一人歩きをするでしょ。けど、本当にリセッションかもしれないと投資家が思ってしまえば、それでも株価は急落するよね。まずはビットコインも下げてきた。マウントゴックス関連で債務弁済の売り出しがあるから、ということもあるけれど、おかしなもので、それってビットコインで弁済すればいいのにね、現金化する必要があるのか?って思うけど。
いままで米国景気を支えてきたサービス業を中心とする、ISM非製造業景況指数。6月のそれはなんと48.8まで急激に落ち込んでいるのに、6月非製造業PMI(購買担当者景気指数)は55.3だって。どっちが本当なの?って言うと、俺はISMが実態に近いと思ってるし、相当急速に悪化してるな、と思ったけどね。まぁPMIなんて適当に回答するよなぁ。
そもそも痴呆の大統領をそのままにしておくという国が信頼できるのか?って思ってしまうけど。
とにかく、こうした金融バブル、AIバブルのような流れは、無理筋だって感じが日に日に強まるばかりだ。
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