米国大口はリバランス売りが先行!きっちり売られた半導体関連

米国大口はリバランス売りが先行!きっちり売られた半導体関連

4時47分現在、日経CFDは▲¥1,234とか、またしても強烈な下げに見舞われている。ドル円は¥145.587辺りまで円高が進んでいるけれど、瞬間¥145.150辺りまで突っ込んだ。

勿論今夜の場合はドル円の影響と言うよりはむしろ、大きく下落している米国市場に連動して、と言う要素の方が大きい。ダウは4時51分現在で▲$700、NASDAQ▲3.41%、S&P500▲2.32%、ショートカバーが入り始めてここから少し戻すかな?という目線だけど、大してカバーされないとなると明日以降きつい展開になるかも。

しかしSOXが▲8.0%と大幅下落で、VIXは21.3と△36.3%。やはり雇用統計前のリバランスでAI関連、半導体関連が売られまくってる。ちなみにNVIDIA▲9.38%、インテル8.55%、グーグル▲4.05%、と売り込まれてる。

今、5時になって現物市場が引けた。ここまで下げると流石にショートカバーされてダウ▲$626、NASDAQ▲3.26%、S&P500▲2.12%まで戻したし、日経CFDも▲¥1,056と¥180ほども戻りになってる。

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やはりレーバーデー明けの米国大口は、雇用統計への警戒感から大きくリバランスしてきたな、と言う印象。その伏線は何といってもジャクソンホールでのパウエル議長基調講演であり、そこで9月利下げ開始をほぼ断言した形だったことが大いに影響している。

何故ならそれ以降の景気指標は悪化することなく、むしろ予想外に良いものが続いたし、新規失業保険申請件数も目立った悪化はなかった。そうなってくると、嫌でも6日発表の8月雇用統計(5日のADP雇用者数も)の数字にウエイトが掛かってくるわけで・・・。

しかもその雇用統計への信頼感が揺らいでいるわけで、現時点で確実に言えることはFOMCでは0.250pの利下げになるだろうということだけ。なので雇用統計後の来週の株価がどうなるのかは全く未知数。

その雇用統計だけど、単純に雇用者数の増減で判断することは出来ない状況が今の米国にはある。つまり少し前までは、米国の労働者は、現状よりも少しでも高収入な転職が可能だったわけで、それでインフレや金利高になんとか対応出来たという側面がある。けれど、賃金が頭打ちになってしまい、それが通用しなくなってきて、果たして現状を打開する方法があるのか?というと、複数の仕事を掛け持ちするしかない。その意味では日本よりもはるかに実質的な労働時間は長いのだ。

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けれども問題は、米国企業の現状なんだよね。ずっと不思議だったのは、5%以上の高金利下で、賃金も上昇しているなかでインフレ経済の中を凌げるのか?ということ。体力のある大手は別にしても、中小にとっては相当に厳しい状況のはずで、この状況でソフトランディングできるとは、個人的には思えない。

そういう意味で、8月の雇用統計よりもむしろ9月の方が重要というか、12月決算が近く成れば、意識せざるを得ないしね。

 

まぁ、そんなことも考えつつ、今週の相場を張っているわけだけど・・・。ただ、注意すべきは常に相場は右肩上がり、という考え方は結構危険かなと。特にスルスルと上昇してるようなときって、苦手なんだよね。8月5日の大暴落してその後は一本調子で上昇してきた。下値で揉み合うこともなかったし、途中で揉み合う動きも出なかった。つまり8月6日以降の買い方さんにとっては満額回答のようなもので、何かがあれば、一斉に利食いが出そう。それは日米市場ともに同じなんだろう・・・。

だから今夜のような急落があっても不思議じゃないよね。