0.500pの利下げに対するマーケットの見方はまちまち!?

0.500pの利下げに対するマーケットの見方はまちまち!?

昨夜の米国市場を見る限り、やはり0.500pの利下げを諸手で歓迎しているという雰囲気でもなさそう。米国10年債金利上昇と日銀会合で、円買いポジの巻き戻しがあってドル円が一気に¥144台まで行ったことで日経CFDは¥38,195まで来たけれど、日経平均先物は9月配当落ちを織り込んでの¥37,970で引けた。

これもかなり冷や汗もので、もしも両建てにしておかなかったら、と考えるととりあえず最悪の事態は何とか凌いだ、ホッとしているんだよね。それにしても、月曜の米国市場はまた揉み合うのかな?と言う感じだけど、まぁ日経CFDが大きく売られることはないだろうから、個人的には今回の傷口を治療するのは結構な時間が必要かな?と観念してる。

でもね、パウエル議長の会見でのFOMCの説明で、今回の0.500pの利下げの理由として労働市場を支えるため、と言ったのがどうしても気になるというか、いままで利下げで雇用を助けたという実績は皆無なんだそうで、どうも取って付けたような発言かな?と思わざるを得ないんだよ。

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久々にJ.Pモルガンのジェイミー・ダイモンがこんなことを言っているのも大いに気になる。

米国最大手行のCEOが、こうした発言を繰り返すのは、彼らにしかわからないインサイドのリスクがあるからだろうし、そのことはFRBとも情報共有しているはず。その上で、こうした発言をするということは、0.500pの利下げでは効果がないとか、利下げタイミングが遅すぎる、といった感覚を持っているのだろう。

そして、FRBは年内2回のFOMCで0.500p(0.250p×2)、2025年は通年で1.250p(0.250p×5)の利下げを見込んでいるわけで、これが現状での金利正常化のプロセスと言う事らしいけど、ダイモンはそう思っていないということだよ。

なので、ダイモンCEOもパウエル議長も何かを予測している、または防ごうというのが本音だろうけど、ダイモンCEOは上手く行かない可能性が高いと思ってる。

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米国金融のインサイド情報なんか知る由もないし、その辺は想像するしかないのだけれど、その何かが表面化せずに何とか凌げたらソフトランディング、そして出ちゃったらハードランディングという理解しか現状ではないな、と。一説には500兆円とも言われてる、表面化しない水面下での金融取引が、本当のところどうなっているのか?は、FRBよりもむしろダイモンCEOの方が立場上情報量が多いはずだからね。

これが今、中国が直面している危機とまるで同じだなと。中国も不動産デベの破綻とか不景気による債務とか、表面上で把握できるレベルの債務がどれほど莫大でも何とか世界経済が大騒ぎにならずに済んでるけど、本当のところはあまりに莫大な水面下の債務に苦しんでるし、これからも容易に立ち直れない理由でもある。

米国経済だって表面上は何とかなってるし、全体としては想定よりも良好であることは間違いない。だったら余計に0.500pの利下げの理由が見えなくなってくるよね。経済は悪くないのに大幅利下げするのか?って言うのは正常な疑問として残るものね。

もちろん中立金利がドットプロットで2.9%と示されて、それに近付けるという説明もあったけれど、それとて0.500p利下げの説明としては言い訳だろうと。

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中国同様に米国でも水面下の金融取引は把握できていない。プライベート・ファイナンス、ファミリー・ビジネス、ノンバンク、辺りの大きな事故が表面化したら、FRBにも制御できないリスクがあると思うし、恐らくこの長年続いた金融ジャブジャブでそうした資金は莫大な規模になっていると想像できるしね。もちろんその場合の金利は相当に高水準に設定されるはずだから、0.500p位の利下げでないと影響しないということもある。

というわけで、パウエル議長が春先に吐き捨てるように言ったとされる「雇用統計は信頼に足りない」という発言から見ても、イエレン財務長官がやらたと雇用統計堅調を言い出していることも含めて考えると、なんとなく見えてくるものがあると思うけど・・・。

もしも大きな金融事故がこれから起こるとするならば、それはいままでとは違った形なんだろうなぁって思うんだよね。いろいろマーケットも変わってきてるし、過去の経緯や常識で判断していたのでは、通用しないかもしれないなと思い始めてます。