生成AIに対する巨額投資は最適解なのか?

生成AIに対する巨額投資は最適解なのか?

米国ではDEEPSEEK排斥の機運が高まりつつある。OpenAIの技術をパクったとか、いろいろな批判が飛び出しているわけだが、少なくとも今のAIの立ち位置を、再確認するべきだ、という雰囲気が生まれたのも事実。仮にOpenAIの技術を盗用したとして、同じかまたはそれ以上の性能を極めて低コストで実現できるということを証明してしまったことは、いまさら否定も出来ないよ。

 

生成AIに対して最適なプロセッサは何か?となって、今の生成AI技術ではNVIDIAのGPUが最適と解を出した時点から、今のAI巨額投資は始まった。そしてNVIDIAはとんでもない会社となり、ビッグテックは例外なくAI巨額投資に突っ込んだし、今後もそれを継続する。トランプ大統領が就任して、すぐに5年間で75兆円という巨額投資が持ち上がった。まさにAIはイケイケ状態になったわけだが・・・。

そこに突如として現れた中国ベンチャーのDEEPSEEKは、同じ性能ならばはるかに安い開発費と1/5の投資で十分、と言い放ったのだから堪らない。AI業界は、激震し混乱するのはもっともなこと。何せ、投資前程が崩れるかもしれないわけだから・・・。

早速その混乱ぶりを風刺するような動画がYOUTUBEにアップされていた。

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昨日のアドバンテストやASMLの好決算は、すべて生成AIに対する巨額投資が背景にあるのは間違いなく、今後はさらなる投資拡大を示唆している。

OpenAIに巨額投資をしているマイクロソフトや、トランプ政権でさえ、DEEPSEEKは技術の盗用の可能性が濃厚と必死になって、反証を始めるだろう。

けれど、目前に「過大投資」を指摘されてしまった、今までライバルは不在と独壇場で自信に満ちて巨額投資を行ってきたビッグテックにとっては、かなり背筋が寒い状況に落とされたことは確か。今後の事業戦略において生成AIは夢の技術で、事業拡大のためには一択だと考えているからだ。

果たしてその選択が最適解なのか?と、経営者も投資家も改めて考え直す必要に迫られているのは確かだろう。ブルームバーグが上記のような指摘をするのも無理はない。

(アイキャッチ画像はNVIDIAの最新ソリューション、H200のユニット。1ユニットで数千万!)