ウクライナ戦争の真実:NATOとロシアの鬩ぎ合いの他に・・・
- 2025.02.24
- 世界情勢

ロシアのウクライナ侵攻。3年経って双方で死者12万人・・・。ガザが一般市民を含んで5万人弱。戦争に関していろいろ記事を書くのはブログとしてもハイリスクなんだけど、良し悪しの判断はなかなか出来ないし、ウクライナとロシアのどちらが正義なのか?というのもなかなか難しい面がある。当事者同士、それぞれの言い分が必ずあるから戦争になるんだし・・・。
でもロシアとウクライナ紛争に関して言えば、まるでおかしなことだらけ。3年物長い間、戦争をしていて死者数は12万人というのは、かなり疑問の余地がある。2国間で本気になって相手を叩こうとした場合、もっともっと悲惨なことになるのが戦争行為なんじゃないかって感じるのは俺だけかね?
ロシアにしてみればウクライナを占領しようと思えば、首都キーウへの攻撃は難しいことではないし、現に開戦直後はキーウへも侵攻しようとしていた。勿論国際社会は武力による他国への侵攻を許せるはずがないので、全面的にウクライナを支援し何とかロシアと戦えるだけの戦力を確保したから、ロシアもまた簡単には侵攻できなくなったという事情は分かるけれど、それでも全面戦争をする気なら大きな犠牲を払ってでもロシアはウクライナ全土を標的にしたと思う。
けれども現状はドネツク、ルガンスクからクリミアにかけての地域をロシアが占領している状況で、このまま何とか停戦に向けてのアメリカとロシアの協議が開始されている。
こうした現実を踏まえるとこの戦争はかなりはっきりとした要因が見えてくる。つまりロシアはウクライナを含む旧東ヨーロッパ諸国や、ソビエト連邦を構成していたロシア以外の国がEUやNATOに加盟することを最も恐れたということで、ミンスク合意不履行のウクライナがEUやNATOに加盟する機運が非常に高まったと判断して、武力侵攻を選択したということだったと思う。
プーチンはウクライナがEUに加盟するのは許せてもNATO加盟だけは絶対に許せなかった。武力をもってしてもこれを阻止しなければならないという意味での侵攻だったと思う。もちろんプーチンだってこれが主権侵害であり国際法違反であることは十分に承知しているだろうけど、それと同じくらいNATOの勢力不拡大という米国国長官ジェームス・ベイカーとロシアゴルバチョフ大統領の約束を重要視していた。冷戦が終わってロシアはNATOに対抗する手段としてのワルシャワ条約機構を解体した。にもかかわらずロシアを仮想敵国とするNATOは存続するわけで、その最低条件がNATO不拡散だったわけだ。
ところがNATOは正式な約束(条約)ではないとしてこれを無視した。そして東欧各国が加盟をして、今度は隣接すウクライナということになると、ロシアはNATOと隣り合わせということになる。そしてそれを仕向けているのは米国CIAであるということもプーチンにとっては脅威だった。NATO加盟国はロシアが脅威と言いながらロシアからのエネルギー供給にたよっているわけで、経済的な結びつきは否定の仕様がない。ギリギリ保たれていたウクライナ侵攻前の均衡は、ゼレンスキーが大統領に選出され親欧米路線を明確にした時点で不安定化した。
こうした経緯を見ると、このウクライナ侵攻は、結局はNATO勢力範囲を規定する争いのように見える。プーチンにとってはウクライナとベラルーシが残されたNATO軍との緩衝地帯であって、この状態を維持するために武力侵攻によって親欧米に傾いたウクライナを引き戻そうとした・・・。もしもロシアがウクライナ全土制圧となれば自ら指針でNATO加盟国(ポーランド・スロバキア・ルーマニア等)と隣接することになってしまい、大義名分が剥落してしまう。
なので、停戦にはウクライナのNATO加盟申請を今後もしないことが絶対条件になる。
米国トランプ大統領の停戦調停は、上記条件の他に非武装地帯を設け第三国軍が警備にあたるという内容で、ロシアはウクライナの非武装化を要求していると思われ、現時点での落しどころは不明なのだが・・・。
トランプ大統領はウクライナに対し、埋蔵されるレアメタルの採掘権の50%をウクライナに要求している。一見理不尽にみえるこの要求だけど、その裏側には米国が支援した予算の約半分の使途が不明となっているという杜撰さがある。具体的には1770億ドルの支援の半分も受け取っていないとゼレンスキーは言い放った。これに対しイーロンマスクは米国民主党の考えられない中抜きとウクライナの中抜きの両面で調査をしていると言われている。
イーロンマスクは、こうした国際支援こそが裏金や汚職の温床であると指摘していて、USAID解体に続いてウクライナ支援にもメスを入れるつもりなのだ。そして、岸田政権による日本のウクライナ支援もまた、その実態がイーロンマスクによって明らかになる可能性は非常に高い。
戦争になれば常に犠牲になるのは兵士や一般国民であって、その裏で蓄財をするような輩は何も軍需産業、兵器産業だけではないということ。ダラダラと期間を延ばし、反戦ムードが高まらない程度の犠牲者に留める・・・。これが3年間で12万人の犠牲者、の理由なのだ。
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