日米株式市場大幅下落!悪夢の週末

日米株式市場大幅下落!悪夢の週末

日経平均CFDは、金曜ザラ場で▲¥679を喰らった後に夜間で▲¥841と、たった1日で▲¥1,520の暴落で、悪夢の週末になった。

この暴落を関税のせいにばかりしていると大事なことを見失うことになる。つまりは、今の米国経済は完全にスタグフレーションの入り口に立っているよ言うことだね。市場が本当に警戒しているのは、物価の高騰と消費の減少なのであって、4月2日に相互関税が発表になったら、一旦は材料出尽くしになるということに過度に期待すべきじゃない。

これから今度は医薬品に対する関税が発表されるし、これもまた個人消費にとっては大いに懸念すべき問題になるしね。そしてその週は3月の雇用統計が待ってる。そろそろ3月だから連邦政府のリストラの影響も出始めると思うしね。そう考えるとスタフレを見極めるまでには、まだ時間がかかるわけで、そうそう株価が回復するという事でもないだろう。

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今後の米国株式市場を見るうえで重要なのは、米国債10年金利の推移。これが株価の下落とともにいつ4.000pを割ってくるか。またそこから3.500pや3.000pの節目を取って来るかどうか。とにかく、リスクオフでの国債シフトがどれだけ進むか、これしかないように思うけどね。

このことは当然、6月の約1400兆円の米国債償還とロールオーバーに関係してて、トランプ政権は出来る限り低い金利でロールオーバーしたいと思ってる。ところがそこにも落とし穴があって・・・。仮に10年国債が3.000を切るようなところまで下げたとして、その米国債を引き受ける買い手が現れるかな?ということ。

トランプ大統領はそれこそ関税で世界中を敵に回してるわけで、結局は関税とバーターにしたいのだと思うので、それはそれで揉めることになる。また米国内のメガバンクがどれだけ協力するかは未知数で、ある程度高金利でなければロールオーバーは難しい。となると、6月頃は債券市場が大暴れする可能性もあると思う。

まず今後はハイイールド債が急落してゆく可能性が高いし、社債市場でも流動性の確保が厳しくなるかもしれない。そうなってくると、徐々に米国債の格付けに対する影響も出始めるかも。後は現時点では株式も債券も予想するのは非常に難しい。

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そんな中で、日本銀行は何を考えているか?というと、とにかくどのタイミングで利上げしようかとそればかりなんだよ。この3月では国内の物価高騰が止まらなくなってるし、しれっと公共料金がこれからどんどん値上げに晒される。電気、ガス、水道、特にいま問題なのは目立っていないけどガス料金で、一般家庭で電気よりも高額になってる世帯が多くなった。その上安いはずの水道料もかなり高額になってる。なので、物価対策で利上げをせざるを得ないという状況・・・。

ところが、財務省はそれでも増税路線を変えようとしないし、新年度になればさらに税負担が増えるという、悪夢のような社会になりつつある。一部上場の主要企業のベアアップだけを見て、利上げ出来るなどと考える日銀の思考にも問題あるけれど、少なくとも今のタイミングで利上げを進めてゆけば、国内消費は持たない!

こんな八方ふさがりの状況だからこそ、政府は減税しないとダメなんだが、石破じゃ話にならないし、というか今の与党の政策は論外だからね。

さて、日米経済ともに、こんな状況に追い込まれていて、果たして株式市場が反転上昇するのかどうか・・・ここは冷静に考える必要があると思うよ。日本市場も3月11日の長い下髭陽線で底打ち完了戻り相場へ!と大合唱があってなんとか26日まで戻ったけれど、結局僅か3日で元の木阿弥ですから。12日以降の買い方はほぼ全員含み損確定となったけれど、こういう値動きが重なれば重なるほど、株価は上昇できなくなってゆく。

こういう時にヤラレルと株式投資では一番効くんだよね。なので最新の警戒感を常に持って、6月までは行かないとそれこそ、深手を負うのでね。