短期筋を殺す相場:トランプの気分でやられちゃう!
- 2025.04.24
- トレード雑感

今度はトランプ大統領は中国に対する関税の引き下げを匂わせて、中国の出方を探っているという記事が出てきた。けれども市場はそんなことはもう織り込んでるんじゃないか?と思ってたら、何とこれを好感するような動きになってるのに驚かされる。
今夜米国三市場も、日経CFDも結構な上昇となってるし、特にNASDAQなんかは爆上げ状態だ。なんだかこういう動きというのは、そうなのかな?という目でどうしても見てしまうんだよ。
確かに今回の株式市場の下落局面は、無理矢理、というか人為的、政策的な側面が強く、金融市場のアクシデントがあったわけでもない。確かに米国経済の鈍化という要素はあるにしても、それを反映するような下落には見えない。
けれど、状況は、株安、債券安、通貨安と三拍子揃ってしまった米国経済には、それなりの危機感があったことは確かだけど。
そういう意味では、買い方としてはいつもの暴落と違って強気になりがちなのかもしれないけどね。それでも根底には、「米国売り」という考え方が世界の投資家にはあるのだと思うけど。今までのような「右肩上がり当然」という感じの相場はちょっと難しいだろうというコンセンサスが出来上がりつつある。
なので目先の株価を弄るのは短期投資家や個人投資家が多くて、大きなファンドが本当にロングで買いを入れているかどうかはちょっと分からないんじゃないかな。
さて、個人的に日経平均の戻りは¥35,000~¥36,000辺りまで、と読んでいる根拠は、今週始まる日米の為替に関する協議があるからです。すでに為替目標は事務レベルではとっくに提示されて、ブルームバーグには¥120/$なんていう記事もあったけれど、これが事実だとすれば、たとえるとトヨタの利益を500億×22円(=1兆1000億円)引き下げることになる。なかなかの厳しいものであることは確か。
いままで、円安差益に頼るような経営を続けてきた企業の業績は次第に悪化してゆくことになる。もちろん、何も対策を講じないでいるということもないのだろうけど、世界の景気が悪化してゆく中で対策効果は相殺されてしまう可能性もかなり大きいからね。
このドル安政策は米国にとっても一種の賭けで、長期債金利が下がってこないと、なかなか難しい側面がある。けど、長期金利が下がるのか?というと、買い手がいない限り難しい。それを日本に買わせるということになると、ドル買いなので円安に振れてしまう・・・。
まさにトランプ政権の政策は、どっちを向いても矛盾だからなんだよね。で、腹を括って株式市場を暴落させたのは良いけど、ビビッてしまい、今度は持ち上げにかかったり。ベッセントもなかなか思うようにマーケットを動かせないんだよね。
なので、いま、マーケットが従うマイスターと言えば、パウエル議長しかいない。無暗にパウエル議長を辞めさせるとそれこそ、マーケットをコントロールできなくなっちゃうリスクがあるから、トランプは前言をすぐさま引っ込めた。
とにかく此の先は全く分からない。でも強気派が結局は勝つような気もするんだけど・・・。株式投資は難しいねぇ。
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