莫大なAI投資よりも量子コンピュータなんじゃないか!?

莫大なAI投資よりも量子コンピュータなんじゃないか!?

今、株式市場、だけでなく金融マーケット自体が、最終局面であると個人的には考えていて、株式市場においても現在のように板が形成されて、オークションの原理で株式の売買が成立するような方式は、恐らく最大持ってあと5年位じゃないか?と思ってる。

今は株取引のための資産管理が非常に難しい局面になってきていて、今年になってすでに7000億円以上の資金が詐欺的な行為によって略奪されている。株取引のほとんどすべてがネットを使った電子取引になったことで、それを利用したハッキングによって個人口座が破られ、第三者がなりすまして資金を強奪する案件が異常に増加した。もちろん現在進行形で被害は増えている。

証券会社は個人特定の厳密化対策を様々施しているけれど、あらゆる手段を駆使したネット詐欺集団によって、注意はしていても騙されてしまう事例も多発しているし、IDとパスが破られれば、堂々と成りすますことも出来てしまう。

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それでも詐欺的な手段を行使するネット犯罪の件数は全体から見ればごく少数であることに変わりはなく、結局は対処療法で凌いでいるのが実態だと言える。

これが、仮に量子コンピュータが実用化され(というか実用化段階はすでに終わっている)、量子ビットの数量が飛躍的に拡大され始め、そうした圧倒的なパフォーマンスを持つコンピュータが稼働し始めるとどうなるのか?それはとても想像できるような単純なものではなくなってくる。

そもそも単純表現で量子の「重ね合わせ」とか「量子もつれ」と言った固有の性質を応用するのが量子コンピュータと説明されても、通常は何が何だかさっぱり分からず、古典的な物理法則しか分からないのでは、量子の世界を理解するなど絶対的に不可能、と言う気さえする。しかし、このあり得ないような量子の性質を実際に使い、インプットに対し驚異的なスピードでアウトプットするコンピュータが現実にできている。それはもはや夢でも想像でもなくて現実なのだ。

極端な比較をすると従来のスーパーコンピュータでは、100年かかっても正しいアウトプットが出来ない問題でも、僅か数秒で出来るとなったら、これはもう生成AIなどとはしゃいでいる場合ではないのではない。もちろんIDやパスが破られないように、転送中の暗号化されたデータが解析されないように、あらゆる対策が施されるとは思うけど、そうした対応策でさえ、その辺のベンチャーが開発できるような単純なものでもないだろう。

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量子コンピュータでも解析不可能な完全暗号の開発も進められているけれど、実装や普及に時間がかかり過ぎて、必ずしも現実的な解決策とは言えないところが苦しい。恐らく数兆円と投じてデータセンターを建設するような投資が出来るビッグテックならば、高度な量子コンピュータに投資した方が早いし有効だろう。

そう考えると、40年債を起債して数百兆円の投資をするということが如何に無意味なことなのかが分かる。そんな悠長な経済活動が許される時代はもう終わってると、個人的には考えているけれど、まさにそこが、今回の相場の混乱の本質なのではないかな、と思う。研究者は実用段階では現行のコンピュータと組み合わせて運用する、という意見があり、それが究極のAIの姿だという。双方の長所を組み合わせるのだと。

けれども、その前にほとんどすべての社会システムが、量子コンピュータによる変革で使い物にならなくなる社会、が僅かに数年後にはやってくるとしたらどうなのだろうか?

政治家や官僚は、量子コンピュータで現物通貨を電子マネーに置き換え、決済税を1%徴収すれば、現行の全ての税制は廃止できると試算している一派がいる。確かに、課税されている取引はごく一部にすぎず、大半は掌握さえできていないという事実があり、それを全徴収できれば全て解決するだろうし、インフレや景気の変動、通貨価値の低下等の経済現象を処理できる、まるで夢のような未来を描く。正確で厳正な税の徴収が、現行のシステムでは全く通用しないという事実がある以上、まんざら夢物語でもなさそうだが・・・。

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ChatGPTに「量子コンピュータが社会実装されるとどう変わる?」と質問してみたら、以下のような回答が返ってきた。

  • 暗号の破壊 → 情報セキュリティが根底から覆る可能性。政府・軍事・金融インフラなどが脆弱になる恐れ。

  • 超高速最適化・計算 → 例えば競争優位を持つ企業が量子コンピュータを使って競合を圧倒する世界。産業構造・覇権が変わる可能性。

  • 新素材・新医薬の急加速 → これまでは10年かかった開発が数年でできるかもしれず、イノベーションのペースが跳ね上がる。

  • 量子ネットワーク・量子センサーで「日常が変わる」 → エネルギー網、交通、医療、スマートシティなど。たとえば交通が量子制御で超効率化される世界。

例えAIであっても現段階ではこの程度の類推しか出来てはいない。がしかし、あらゆる領域で、極めて大きな変化が訪れることは間違いなく、AIにしてもこのレベルでしか語れない現段階の物では、とてもじゃないけれど対抗することは不可能と思う。

そして量子コンピュータ主導での大きな社会変化が始まるとすれば、その後の社会構造、経済構造は今の物とは比較にならないほどに変化すると覚悟しておいた方がいいと思う。60歳を通過して、人生がカウントダウンの領域に差し掛かって、この大きな変化がもしかしたら目撃し、体験できるかもしれないとすれば・・・、それはある意味もっとも恵まれた、変貌する時代の観察者になれるかもしれない。

もう少し、生きなければ。

最後にすぐにどうこう、ではないにしても確実な量子コンピュータ銘柄をピックアップした。日立、富士通、NEC、NTT:ある程度長いスパンの投資が成立するのであれば、この4社は資本力もあることから、面白いと思う。ちなみに日本の量子コンピュータ技術は、現時点で世界最先端という意見も多いのでね。