トランプは本気でバブルにするつもりなのか!?:11月26日(水)寄り前
次期FRB議長に現大統領上級顧問、国家経済会議委員長のケビン・ハセットが有力という記事を好感して米国市場は上昇したというのは、ブルームバーグの記事。もしも報道の通り選任されたならば、これはもう、米国経済にとっては最悪に近い状況になると言える。仮にそうなれば、米国経済の舵取りは、トランプ、ベッセント、ハセットが政策、財務、金融を掌握することに成り、すべてはトランプの思いのまま、という憂慮すべき事態になるからだ。関税を推進し、長短国債の自転車操業で財務は悪化、そしてインフレとバブルを促進するハト派政策一辺倒となり、それはまさに悪夢に近いこと。
FRBが緩和的政策に大きく転換することを株式市場は常に歓迎する。なので昨夜のような反応を見せるのは、当然と言えば当然だと思うけど、これはどう見てもこの状況を改善するとは考えられない。トランプ政権のこの1年間を振り返ると、金利低下を目論み一方的な高関税を導入し、大量の国債償還において金利負担を軽減しようとして完全に失敗。
そうなったら即座に方針を切り替えて、高関税に対し抑止的な態度で株高誘導しようとした。財政の重荷になってる高金利での国債ロールオーバーを、短期国債で細かく分断して、借り換えるのが精いっぱい。結果として国債の金利負担軽減は失敗し、慢性的な短期国債の頻繁な回転だけが残った。政府閉鎖の長期化によって景気指標の発表が止まり、またトランプ政権は政府職員の合理化を強行したが、高関税の増収分はばら撒きによって国民に$2000を配布すると言い出した。
そしてハセットをFRB議長に据えるとなれば、さらにバブルの様相を呈し株高誘導することになる。要するに1年前とは真逆の姿勢に転換するということを意味する。結局、バイデン時代に急激に悪化した新型コロナ後の米国財政は、建て直すことなど絶対に不可能、という事実を突きつけることになる。
それを株式市場は目先の上昇を期待するという意味で好感するという・・・米国経済はこの先、泥沼に嵌ることが決定的であるにもかかわらずだ。
最後は量子コンピュータによって、金融システムを大きく変えればいい、くらいに思っているとしか考えられない。公平に冷静にみて、今の米国経済は救いようのない状況としか映らない。恐らくすべては、破滅に向かって加速しているとしか思えないのだ。
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