トランプ大統領は終わったかも。米国は深刻な経済危機に直面?

トランプ大統領は終わったかも。米国は深刻な経済危機に直面?

トランプ大統領は、この戦争でおそらくもう、終わった。何が終わったのか?と言えば、その存在価値のすべてが終わったと答えざるを得ないだけでなく、MAGAといいつつ、アメリカを偉大な国家にすると公言していたけれど、実際は正義と民主主義の名のもとに、主義主張が異なる他国に対し軍事力で侵攻するという、覇権国家、独裁国家を作り出してしまった。

米国はベトナムで一体何を学んだというのか!?圧倒的な軍事力を持って爆弾の雨を降らせまくったとて、ベトナムを屈服させることはできなかったではないか!アフガニスタンも同様で、9.11の首謀者とされるウサマ・ビン・ラディンのアルカイーダをかくまったという理由で侵攻したけれど、ビンラディンは殺害したものの、タリバン政権の打倒の後のゲリラ戦で多くの犠牲者を出し、結局は何の後始末もせず撤退したではないか!

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イラクもサダム・フセインが大量破壊兵器を保持しているという言い訳で軍事侵攻し、フセインを殺害し、バース党政権崩壊に導いて軍を解体したけれど、失業した40万人の兵士が国内に武器を横流しして、内乱状態に陥った。そしてIS(イスラム国)を生み出し、イランはそうした反米勢力を支援した。

ベネズエラは米国に難民と麻薬を持ち込む国家という建前で軍事侵攻して、マドゥロ大統領を捕縛投獄した。そして世界最大の埋蔵量を誇る油田の管理を開始したものの、国内的な抵抗もあって権益の2割を与えるというとんでもない政策を行ってる。実際に侵攻した理由は同国が中国と急接近したことを阻止するのが目的と言われているけれど、同国の油田を管理しているのはシェブロン(米国最大の石油会社)だ。

またかろうじてベネズエラの支援で生き延びているキューバに関しても、トランプは(崩壊は)時間の問題として、兵糧攻めにしている。要するに南米各国に対する中国の接近を警戒しながら、実は自国の権益を拡大するためにやっているのは明白なのだ。

もちろん、米国にとって麻薬やオピオイド系鎮痛剤(フェンタニル等)の違法流入は許しがたい問題で、各地で危機的な状況も生まれているけれど、有無を言わさず軍事侵攻し主権を侵害する理由にはならないと思う。

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そして今回のイラン戦争。伏線としてウクライナに対する軍事的人的支援やイスラエルのガザ侵攻に対する協力もあって、イランの核開発を止めるという名目で共同で核開発施設に対する爆撃を昨年実施した。そして核開発能力を完全に破壊したと言いながら、今回核開発に関する交渉を行っている最中に突如大規模爆撃を行い、本格的な戦争に突入してしまった。

圧倒的な軍事力で僅か2日間でイラン国内の2000か所を爆撃し、イランの最高指導者ハメネイ師とその家族、政府要人や国軍、革命防衛隊指揮官などの重要人物を約30名殺害した。それでも頑強に報復攻撃を繰り返すイランに対し、現時点で6000か所もの国内施設を破壊し、海軍の艦船を全滅させ、圧倒的優位のなかで攻撃を続けているかに見える。

けれども、イランはなおドローンやミサイルによる報復攻撃を継続しているだけでなく、いよいよホルムズ海峡を封鎖してすでに14隻もの艦船が攻撃を受けた。

トランプ大統領は、原油価格急騰を問題視したのか、この戦争はもうすぐ終結すると、再三にわたりコメントし、G7並びにIEAは原油備蓄を大量放出するとして価格の鎮静化を図っている。けれどもこの戦争により世界経済にはより深刻な悪影響は避けられず、特に中東依存度の高い日本・韓国を含むアジア各国では、深刻な状況になっている。

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こうした米国の勝手なふるまいは、ある意味では大義名分を認めながら、真っ向から反対するG7各国はないし、米国は強大な軍事力を背景に尊大な態度をとり続けている。けれどもロシア・プーチンがウクライナに軍事侵攻して世界が大混乱に陥ったとき、米国は真っ先に軍事力は派遣しないと時のバイデン大統領は言い放った。ある程度支援はするけれど、欧州のことは欧州で解決してくれ、という態度だった。

その後トランプになってからは「3日で戦争を終わらせる」と豪語し、プーチンとの交渉に臨んだが相手にされず、その後ホワイトハウスを訪問したゼレンスキーと記者の前で大喧嘩するという始末。結局開戦から4年を経てなお、ウクライナは泥沼の戦争を継続している。

イランは・・・おそらくイスラム教シーア派の中心国家であるとともに、国内体制はイスラム支配体制を確立しているわけで、その最高指導者をミサイル攻撃で殺害したとなると、その影響は計り知れないものがある。イラン国内は反政府派のデモが頻発し、イラン政府は鎮圧のために武力を使うに至り多くの命を奪った。

けれどもそれを見て、最高指導者を殺害すればイスラム支配体制は崩壊する、みたいな大甘な考えを米国が持っていたとすれば、それは米国にとって命取りになる可能性もあるし、この戦争の後始末はまずもって良い結果は得られるはずがない。地上部隊は派兵しないと言っているけれど、ミサイルと爆弾で大国を崩壊させられると考えているとすれば、今の米国政府は信用に足りるものではない。

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このまま双方が引かなければ泥沼化は必至だろうし、また米国はメンツにかけて引けないだろうし、それでも引いたらトランプ大統領はおしまいだろう。その場合は大きな代償を払って次期大統領が幕引きをするしかない。

がしかし、このままのペースでミサイルを打ち続ければあと1週間程度でミサイルが尽きる。すでに他の地域からミサイルを補充するという話も出ているけれど、ある意味米軍は無防備になってしまうわけだ。大統領の一存で数十兆円を費やし、軍事作戦を行ったはいいけれど、米国は一体何を得られるというのか?

平和主義から一転して軍拡路線を歩むトランプ大統領は、個人的には終わったと思う。理想主義を振りかざす、よくある単なる独裁者になり果てた。繰り出す経済政策はことごとく失敗し、強硬な関税を連邦最高裁から違憲と判断され、還付命令を受けても還付しない傍若無人ぶり。

米国は、このままでは経済も信用も権威もすべて失う羽目に陥るのではないのかな。