米国債務上限問題:バイデンとマッカーシーの妥結じゃ・・・

米国債務上限問題:バイデンとマッカーシーの妥結じゃ・・・

米国債務上限に関し、予想通り今日バイデン大統領とマッカーシー下院議長の間で合意に達したけどね。この後、バイデン大統領は31日に法案を下院提出する予定だ、としているけれど・・・、よく考えてみると、今の米国ってこの二人が合意したからといって素直に法案が議会を通過するのかねぇ・・・。

まずはマッカーシー下院議員は議長指名を受けてからそれこそ6回の投票でも合意を得られなかった人なわけで、同氏の人物像が信頼されていないということがあるにしても、要するに共和党内もまたトランプ支持派に代表される伝統的な保守ガチガチ勢力と保守でありながらポピュリズムにも迎合したいという勢力の間の調整が上手くできてないんだよね。マッカーシー議員は共和党下院院内総務だったわけで、此奴じゃダメだ、という下院議員が20名ほどいるらしい。

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一方バイデン大統領も次期大統領選に出馬表明しているけれど、これを快く思わない左派が民主党内には多いとされていて、仮に出馬表明しているトランプ前大統領との一騎打ちになるようなら今度こそ勝てないのでは?と考える勢力も・・・。民主党とて一枚岩なんてことは決してないんだろうけどね。

なので、合意の報道があってもあまり意味はないし、あくまでもどんな妥協を両党がしているのか?が問題なんだよね。法案が31日に下院採決というのが、実現するかどうか・・・それが大問題であって、今の状況ですんなりと採決に持ち込めるかどうか、そして可決されるかどうか、全く分からないよね。

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で、ここで手間取っているとイエレン財務長官の主張する6月5日のXデーまで、上下院可決案をバイデンが署名できるのか?また成立したとしてもそこから新規国債発行まで他の予算を使い込みするわけだけど、すでに5カ月近く様々な予算の使い込みを続けていて、その上取り崩せるものが残っているかどうか・・・。

今更の合意じゃ・・・本当にどうなるか分からない。一応市場は好感するのかもしれないけれど、何やら怪しい雰囲気は消えないよねぇ・・・。