米中合意は材料出尽くしか?:11月8日(金)前場

米中合意は材料出尽くしか?:11月8日(金)前場

日経平均株価¥23,352(△¥21)

あやふやな米中合意を株式市場がどう評価するか・・・。材料出尽くして来週はテーマが変わるかもしれない。

前場の相場概況

昨日から米中合意に関する中国側の発表で、「段階的に関税撤廃」というニュアンスが伝わり大幅高した日米株式市場だったが、(日本時間で)今日になって、ロイターが「米政権内に関税撤廃に対する反対意見がある」という報道で、すっかり相場が冷やされてしまった格好。

中国側の後追いで、米国政権側からもポジティブな発言があって、基本線は順次撤廃するのかもしれないけれど、いつになるか分からないし、交渉のプロセスで意見の食い違いがあれば中止もある、という不確実な見方に変わってきてるのだろう。

もしかしたら、信頼に足るネガティブ情報があるのかもしれないけれど、日本の報道だけでは何も伝わって来ない。だが、米中合意でここまで吊り上げてきた相場なのだから、ここまで明らかになってくれば「材料出尽くし」になっても不思議ではない。

気が付けばIMFが欧州(特にドイツ)に対して、危機的状況に準備するべき、と発言したり、今回の一連の企業決算などを見ても、このまま高値を取るような状況でないことは明らか。

この辺り、ポジションを建てるのに、非常に難しい段階に差し掛かったと思う。

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前場の取引とポジション

9984 ソフトバンクG ¥4,335(△¥109)
空売)¥4,400×20000(含み益¥1,300,000

昨日は乱高下したSBGは、一晩経って地合いが好転に様変わりで、「悪材料出尽くし」という機運から大幅上昇。ところが、この銘柄、そんな簡単な話じゃないということで、当然戻りには売り物が出る。需給もだが、とにかく改めて懸念が取りざたされると思う。

他の主力銘柄のように、出尽くしで買われる、というのを見込んで大量買いが入ってるが、それが仇になる可能性も大いにあるんじゃ?いずれにしても、ここからの大幅な戻りは期待薄。

という読みで、本気ではなかったけれど¥4,400に指し値して掛らなければいいや、という気分でいたら、なんと一発で獲ってくるという物凄い買い。どうせショートカバーは分かるんだが・・・。ちょっとビビったが、まぁまぁ様子見で。


7270 SUBARU ¥3,029(▲¥54)
空売)¥3,107×10000(含み益¥780,000
空売)¥3,080×2000(含み益¥102,000

今日は主力のほとんどのセクター、ほとんどの銘柄が大幅にGU気配だったんだが、なぜかSUBARUは僅か。寄り前のチェックでこういう気配を見つけると、「もしかしたら?」という気になる。この地合いで売りから入るのは勇気が必要だけど、まぁ、ヤラレたら即撤収の覚悟で入れば問題なし。

魔物の利食いかな?なんて思ったりしてるけど。ラッキーな展開。

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8306 三菱UFJ ¥587.1(△¥5.7)
買)¥581.0×20000
買)¥580.5×20000
買)¥580.0×60000
買)¥579.5×40000
売)¥591.0×140000(+¥1,530,000
空売)¥592.0×40000(含み益¥196,000
空売)¥591.2×20000(含み益¥82,000
空売)¥591.1×20000(含み益¥80,000
空売)¥591.0×60000(含み益¥234,000

日経が寄り前に「メガバンクの業績」に関して「ネガティブな記事」をアップしていたのを見てたから、完全に弱気になって寄りで利食いした。

それにしても、みんな記事をみてないのか?って思いながら板を見てると案の定、重たい展開。それでもここまで引っ張ったのは立派で、後は売るしかない展開だった。

まぁ地合いと米国債10年物金利上昇とのせめぎ合いだけど。


7203 トヨタ ¥7,874(△¥138)
買)¥7,800×10000
売)¥7,935×4000(+¥540,000
売)¥7,930×3000(+¥390,000
売)¥7,925×3000(+¥375,000

SUBARUは売りで、トヨタは買いで、という滅茶苦茶なポジションを寄りで建てたわけだが、いやはや、トヨタは久しぶりに強烈な買いの板になった。しかし、これで米中合意が確定したことで、一旦は材料出尽くしになってもおかしくない、と思ってるんで、買いは利食い。長くは持てないね。

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8604 野村 ¥517.0(▲¥0.2)
買)¥512.7×20000
買)¥512.3×5000
買)¥511.8×10000
買)¥511.7×5000
買)¥511.5×20000
買)¥510.4×5000
買)¥511.0×20000
売)¥521.0×85000(+¥791,000
空売)¥523.5×10000(含み益¥65,000
空売)¥523.0×40000(含み益¥240,000
空売)¥522.8×5000(含み益¥29,000

ヒントと言うわけじゃないけれど、今日の寄り付きでSUBARUと並んでおかしかったのが野村の板。ここも全く気合の入ってない寄り付きの気配で、メガバンクとは大違いだった。

寄り付き後、市場全体が30分間は買い気配で進んだけど、すぐに頭打ち。やはり出尽くしなのかも、ということで売ったけど玉数まとまらず。


前場の収支:+¥2.710.000


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前場の独り言

もしも、ここで米中が合意して関税撤廃となると、一体何のために貿易戦争をしたのか、さっぱり分からないという結果になる。大騒ぎして結局、これ以上経済に影響が出るとヤバイという判断で、中止しますじゃ、話にならない。

米国の対中政策は、現時点では何も効果を出していない。ファーウエイは最高益を出すし、アリババも好調とか、国防権限法2019や、米国輸出管理改革法などの、対中制裁は具体性がほとんどないまま。さらに中国の人権侵害はますますエスカレートしてるしね。

それでも、この夏前からトランプ大統領は完全に腰が引けてしまって、いまはウクライナゲートでほぼ死に体のような状況になってる。そしていよいよトランプ大統領の弾劾調査で、13日から下院の公聴会がTV中継される。

その辺も考えて今後の相場を占う必要が大いにあるかも。

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