やはり金融緩和以外に何の策もない各国中銀
- 2020.03.14
- トレード雑感
ECBのラガルド総裁は欧州の金融機関に対し必要ならばなんぼでも無利子で資金を出すとか言ってるけれど、これで喜びそうなのはドイツ銀行だけかもしれないし・・・。無利子ってマイナス金利より全然高い(高利)じゃないか!(苦笑)
日銀は国債の現先買いオペを必要とあらばいくらでも・・・なんて言いながら大きく出て5000億円連発の入札なんかやっても応札がたった5憶円じゃ、話にならんよなぁ・・・。あとはETFを1000憶円/日買っても焼け石に水で含み損を抱えるばかり。
この局面ではFRBとて、電撃的な▲0.5%利下げで一回戦敗れてるわけで、いよいよ来週18日にはリベンジ+アルファの予定なんだろうけど・・・。
それで今回は来週になると米欧日の中銀が政策を揃えて「さあどうだ!」みたいなことをやるけれど、個人的には反応するにしても限定的なんじゃないか?と思ってます。
そもそも今回新型コロナの蔓延が徐々に広がって、ついにWHOがパンデミック宣言して各国で感染防止対策がエスカレートすればするほどに実体経済は疲弊するでしょ。リーマンショックの時は金融がボロボロで債券が流動性を失ってしまったことから株価暴落が発生した。つまり欲に目がくらんだ金融機関の危機だったわけだよね。だから、金融緩和は極めて有効に作用したんだ。
世界中が銀行を救った。マネタリーベースがどれだけ増えてもお構いなし。みんなで同じだけ増やしたら為替もなんとかなる、という構造。実質的に通貨量を5倍にして金融機関の運用規模を5倍にすれば不良債権は償却できるでしょ?というからくり。
しかし新型コロナ暴落は、金融機関は今のところ何とかなりそうであるし(問題はドイツ銀行だけ?)、資金はじゃぶじゃぶしてるけれど、借り手もいなければ使い手もいないというのが、この危機の本質じゃないか?だから結局この危機を乗り切るために、無尽蔵に資金を投入しても、財務状況がただただ悪化するだけ。大企業は内部留保に守られるけど、中小は即死状態。
ってことはね、もはや金融緩和で今回の危機を脱しようとするなら、マネーを蒔くしかない!もうそれしかないんだよ。でも、蒔いたらすぐにいろいろ歪がでて金融がクラッシュするだろうね。
なので中銀に責任を押し付けるのは、だめだろうし、それを株式市場は評価しないと思うけどね。
こうした論法というか内容は、俺は結構以前から書いているけど、ようやくそういう論調になってきたけど・・・なんか遅いんだよね。
それでも米国ダウは史上最高の下落の翌日、史上最高の上昇でリバウンドしてる。まぁ米国人気質はわからなくもないけどねぇ・・・(苦笑)
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