独歩高の試金石:5月14日(木)寄り前

独歩高の試金石:5月14日(木)寄り前

昨夜の米国市場、ダウは▲$516と大きく下落した。FRBパウエル議長は「前例のない下振れリスクに直面している」と発言し、米国内の中国を相手取った訴訟に対し、中国は「懲罰的措置を加える」と応酬して、いよいよ米中対立が再燃するかのような雰囲気になったことが大きい。

一方で、日経平均CFDは僅かに▲¥100程度の下げにとどまった。日本政府は今日、39県の緊急事態宣言を恐らく何らかの制限付きで解除することが決定した。世界で新型コロナの影響が払拭できない苦しい状況の中、台湾、韓国はあるにしても経済大国の中で日本だけは、新型コロナの感染者が例外的に少なく、さらに死者数は比率的に驚異的に少ないということを、海外勢は相当に意識していると思われる。

国内にいると、とにかく安部政権の新型コロナ対策は批判の対象でしかなく、例によってTVのワイドショーなどで徹底的にこきおろしているので、相変わらずの自虐的な感覚にしかなれないけれど、実際問題としてこれだけ新型コロナの影響が少ないというのは、海外の人々にとっては驚異的に感じていると思う。

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日本やポルトガル、トルコあたりの感染者数が少ないのは、BCG(日本株)のせいなのではないか?という意見が根強く出ているし、ドイツでは遂に臨床試験まで始まっている。そういう感覚があるのも、BCG接種を国策で継続している国における感染者が少ないというのは事実であるので、因果関係を追及するというのは当然行われることだろう。

このところ、特に今週になって、日米株式市場の連動性が薄まってきて、日本市場はしばらくなかったほど、強い相場が続いている。そして今日の緊急事態宣言の解除は、海外勢にとって十分に日本株買いの理由になると思う。そのことは月曜の自動車セクター、航空会社、JR等々の一斉買い戻しでもよくわかる。特にこれらセクターは今後の見通しが順調というわけではなく、どちらかと言えばより業績悪化懸念の残るセクターなわけで、海外勢の日本市場に対する見方がよくわかると思った。

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さてそうなると、今日の日本市場はGDスタート後に買われる可能性が大いにあると思う。ソニーの決算が予想通り思わしくなく、今期もネガティブな予想も出ているので、これでトヨタ、ソニーのツートップが事実上コケタ格好になっているし、今日の(相場の)状況によっては、来週は倍返しされる可能性も十分にあるわけで、今日は非常に重要な一日となるはずだ。

幸い?昨日は後場ポジションが建てられず、ノーポジで迎えることになったけれど、買いを試すような無理をしない方向でじっくりとザラバを見るつもり。もう少し下げて帰ってきて、寄り後買いが入らない揉み合うような展開になれば、日銀で一気ということもあったのだろうけど。

日本だけ、が通用するかどうか試金石かもしれない。

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